第7回 「顧客視点力(R)」とは? …顧客視点力(R)が営業と成果を激変させる

「顧客視点力(R)」 = 顧客視点で考え、実行する力

今日においてどの企業、どの部門でも、「顧客志向」や「顧客の立場で考える」ということを重視し促進しています。しかし、ほとんどの企業が顧客視点での営業を実践できていません。

この「顧客視点」の不足が営業の成長・発展を阻害している原因の一つなのです。

・・・ そもそも、顧客視点とは?

「視点」とは、物事を見たり考えたりする立場(大辞泉)
顧客視点とは、顧客の立場で見たり考えたりすること。

では、顧客の立場で見たり考えたりするということとはどのようなことでしょうか?

顧客は、自分の会社の中で、

 ・その会社が置かれている市場環境
 ・その会社の事業、戦略や計画
 ・その会社の組織やさまざまな部門の業務や関わり
 ・その会社の組織やさまざまな従業員の関係性や体質
 ・自己の置かれている環境や雑多な業務

を見て、そして悩み、課題や解決策を考えています。

顧客視点とは、顧客の市場環境や事業、戦略や計画、組織や従業員の業務や関係性、体質、自己の環境や業務を理解していることが前提なのです。

・・・顧客視点で営業している企業はない

私は、営業指導を生業としているため、様々な企業の営業社員や営業部長とお話をする機会が多いのですが、こんな質問をよくしてみます。

「1週間40時間以上仕事をしている中で、自分の会社や商品、仕事のことを考える時間はどのくらいありますか?」

当たり前のように、「ほとんどの時間」と答えます。

では、
「1週間40時間以上仕事をしている中で、顧客のことを勉強する時間、考える時間はどのくらいありますか?」

ほとんどの方が「ほとんどない、ほんの少し」と答えます。

顧客視点が重要と言いながら、顧客視点の前提である「顧客を理解する」環境がないのです。それなのに、「顧客の立場で考えろ」という指導をしている。

顧客を知らない営業社員が「顧客の立場で見て考えること」をできるのでしょうか。

・・・顧客視点による営業の実現とは

その1、顧客視点で考える

視点とは、自分が知っていること、普段考えていることで養われるものです。
自分の会社のこと、商品のこと、仕事のことばかり考えていたら自分の会社の視点になるのは当然です。そのためには、顧客のことを知り、考える環境が必要です。定期的に顧客の業界勉強会などを開催する必要があるのではないでしょうか。

その2、顧客視点で実行する

顧客のことを知り、考えただけでは顧客視点の営業活動はできません。顧客視点の営業プロセスやスキルが必要になります。
顧客の立場で、どうしたら理解するか、検討するか、決裁してくれるか・・・

本コラムで今までにお話しさせていただきましたように、顧客視点で実行する営業は商品の説明方法やコミュニケーションの取り方も変わってくるからです。

・・・顧客視点が営業と成果を激変する

本コラムで、営業とは、「顧客の課題と企業を結び付ける活動」とお話ししました。自社のこと商品のことを知り考えられる人は社内にたくさんいます。知らない、考えられないものは、結び付けるもう一方の顧客の課題です。

営業が顧客の立場で見て考え、顧客の状況や課題を把握してくることができれば、様々な提案ができるのです。

当社では、IT業界や設備機器、販促企業の営業を支援していますが、支援するスタッフはIT、設備機器、販促業界の経験者にこだわっていません。それは、支援する企業の営業で成果を上げるために、顧客を知っていることが必要だからです。

営業で成果を上げるためには、ITや設備機器、販促の知識も必要ですが、それ以上に顧客を知り、顧客の立場で考えることが重要なのです。

顧客の課題が複雑化し変化が激しい今日では、顧客視点の営業は難しくなっています。
しかし、競争が激しく、顧客の要望が多様化している中では、「顧客視点力(R)」の強化が必要なのではないでしょうか?

次回は7月4日(水)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
株式会社セントリーディング

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