分析・可視化ツールの利用で会議が充実!方針策定が迅速に

 近年、BIツールと言われるデータ分析、可視化ツールに対するニーズが非常に増えてきています。
以前より、「見える化」というキーワードで、多くの企業がBIツール※1の採用を検討していましたが、ツールの利便性向上に加えて、可視化するためのデータがシステムで管理できる状況になってきたことも、背景にあると思われます。

 今回は、BIツールの導入により、中間管理層以上が社内に蓄積された情報を分析できる環境を構築し、社内会議の活性化から方針策定の迅速化に成功したA社の事例です。

A社の経営企画室長は以前より悩んでいました。

 「当社の経営会議や部門長会議は数字の報告のみで、生産的ではないのではないか」
 「報告資料の形式は統一されているが、だから何をするのかという議論にならない」

これは、報告内容をその場で深堀するような議論ができないことが原因でした。紙に印刷された資料の配布でしかなく、数字が意味する背景や今後の展開をシミュレーションするといったことができない状況だったのです。

 この状況を打破すべく、A社ではBIツールの導入に踏み切りました。今回のシステム導入の目的は、中間管理層以上の全員がデータ分析・可視化経営※2を意識し、社の業績向上に対して積極的に参加させることです。
このため、一般的な可視化情報として、基幹システムの情報をリアルタイムにイメージで捉え、予算進捗・前年伸長、部門対比などが把握できる環境を構築しました。

 会議では、BIツールの画面をプロジェクタで映し、異常値や、未達成値に関して、その場で原因となる要素を探し、討議する方式に変更しました。
これにより、売上傾向や利益傾向などの分析も会議内で実施できるようになりました。

 A部門の売上伸長がよいが牽引役は何か?商品なのか?特定の取引先なのか?

その内容を参考にして

 B部門で同様の展開はできないのか?B部門の得意先傾向はどうなっているのか?

 このような分析をその場で行い、共有し、参加者全員が方針案を検討するようにできました。中には、「もっと、こんな角度で分析してみればよいのでは・・・」といった建設的な意見も出るようになり、数字報告だけであった会議が施策討議の場となりました。会議で検討、決定された事項に対する意識も高くなり、方針の実行速度も大幅に速くなりました。

 A社の経営企画室長は、BIツール導入は大成功であったと評価しています。最近は、「社内に蓄積されたデータを活かすことも経営企画の仕事だ」と仰っており、“会議そのものが非常に充実したこと、可視化経営の基礎ができたこと、社内で分析情報から次の施策を検討する風土ができつつあること”は、今後の業績向上に向けて大きな前進だと考えておられます。

皆様も、社内に蓄積されたデータを活かして、充実した会議の実現から、可視化経営・業績向上を目指しませんか。

 ※ BIツール:企業が持つデータの分析、視覚化を支援し、迅速な意思決定を行うための情報系アプリケーション
 ※ 可視化経営:戦略策定から具体策の実施状況までの一連のプロセスを全社で見えるようにして、
   経営戦略のPDCAの高速回転させるスピード経営を実現すること

この記事の著者

株式会社大塚商会 コンサルタント

山内 良治

オーダーシステム開発、運用サポートの経験を生かし、セールスサポート部門にて業務コンサルティングやシステム企画を立案。業務改革コンサルティング、RFP作成支援及びプロジェクト管理に加え、内部統制関連サービスを立ち上げ、実務にも従事。コンサルティング部門の管理職を兼任し、コンサルティング業務全般のプロジェクト管理を行う。

ケーススタディ バックナンバー

ページID:00110975