身近で使えるコンサルティングスキル

私たちが日々行っているコンサルティングのメニューの主となるのは、システム導入前の業務の標準化、RFP作成となります。業務の『標準化』を行う際には、「こうなりたい」という思いがあり、「現状、このような問題点がある」から「今後、こうする」というステップで問題解決案を検討しています。

「それで?」と思われるかもしれませんが、この『問題解決』を行うための思考というものは、実は奥深く、ビジネスだけでなく日常から使えるものです。本日は、皆さんに『問題解決方法とは』の触りをご紹介させていただきます。

通常、コンサルティングを始める際、経営者の方の思い、ビジョンを確認させていただきます。いわゆる、『あるべき姿』です。その上で、現場の方に対して、ヒアリングを実施して、『あるべき姿』と現状とのギャップを洗い出します。これが問題点となります。次に、各問題点の因果関係を分析します。『なぜ』その問題点が起きているのか?という問いを繰り返すのです。その結果出てきた問題点を『真因』と呼び、『真因』を解決するための案を検討します。

では、身近な例に例えて考えてみましょう。まずは『あるべき姿』の設定です。これは身近で困っていることを何でも結構ですので一つテーマを設定してください。ただし、具体的なイメージを設定してください。ここでは、最近、私があるワークショップで議論したテーマ「夫婦円満であること」で話を進めたいと思います。

「夫婦円満であること」という『あるべき姿』に対しての問題点としてはどのような点があるでしょうか?皆さんも考えてみてください。この問題と思われる点に関しては、まずは思い当たるだけ挙げてください。その上で、問題点は本当に問題なのか?何が問題なのか?なぜ問題が起きているのか?を考えていきます。

たとえば、「週一回口喧嘩(げんか)をしている。」「あいさつ程度しか会話がない。」など問題点は多く挙げられると思われます。では、『なぜ』週一回口喧嘩をしているのでしょうか?ここでは、それぞれの問題点に対して2回~3回と『なぜ』という問いを繰り返してみてください。その原因は、子供の教育方針かもしれませんし、お金の使い道かもしれませんし、親との同居に関してかもしれません。

「口喧嘩をしない」という中間目標に対して、それぞれ問題点の掘り下げ方によって解決案は異なってきます。この問題点の掘り下げ方が不十分な場合は、根本的な解決策ではなく対処方法となってしまう場合があるので注意が必要です。

例えが変わりますが、風邪をひいたときの解決策は「薬を飲むこと」ではないですよね?「薬を飲むこと」は一時的な対処方法であり、風邪を引いた原因が寝不足であれば休養を十分取ることであったり、栄養をとることであったりしますよね。特にビジネスの場では対処方法の解決策の提示などがよくありますので、身近な例でよく考えてみてください。

最後に、解決策を実行する順番を考えてみてください。解決先にも因果関係があります。ある解決策を実行するためには、事前に別の解決策が完了していなければならない場合があります。そして、その解決策がすべて実施されれば、「夫婦円満であること」という目標に達するか確認してみてください。ほかの解決策がありそうであれば、問題点の抽出が行われていないか、問題点の分析が不十分な可能性があります。

ビジネスの場では、もう少し問題点の精査・分析・解決策の検討などをじっくり考えています。なぜ?を繰り返し考える習慣がない場合は、最初の内は非常に頭を使い疲れますが、コンサルタントだけでなく営業・技術職のすべてに必要なスキルですので、身近な例から徐々にトレーニングをしてみてください。

次回は2012年8月20日(月)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 コンサルタント

杉山 祐二

平成14年入社。アプリケーションSEとして6年間、業務システムの開発・運用に従事。その後、コンサルティング部門で業務改革コンサルティング、システム企画に携わり現在に至る。日々、お客様目線で何が出来るのか頭をフル回転させ奮闘中。

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