問題点と真因はどこにあるのでしょうか

8月6日の当コラムで、杉山コンサルタントから業務標準化のアプローチの説明がありました。
問題点すなわち『あるべき姿』と現状とのギャップを洗い出し、各問題点の因果関係を分析する。
『なぜ』その問題点が起きているのか?という問いを繰り返すことで『真因』が明らかになる。
この『真因』を解決することで『あるべき姿』に近づけていくというものです。

多くのコンサルティングを行っていると、問題点と真因はどの企業でも同じように分類できることがわかってきます。
問題点は、以下の3点に分類されていきます。

  • 1.利益に関する問題点
  • 2.業務効率に関する問題点
  • 3.得意先サービスレベルに関する問題点

例えば、在庫が多すぎる、不良在庫の廃棄が多い、正確な原価がわからない、タイムリーな収益管理ができないといった問題点は【1.】に分類できます。
重複した業務が多い、業務が属人化している、月末に業務が集中してしまうといった問題点は【2.】に分類できます。
また、月次決算に時間がかかっているという問題点も【2.】に分類することができます。
【3.】に分類されるのは、納期や在庫の問い合わせにすぐ回答できない、納期遵守率が低い等があります。

以上の問題点に対する真因は、以下の3点に分類されていきます。

  • A.業務プロセス面の原因
  • B.ルールの原因
  • C.システム面の原因

原因Aは、業務プロセスが部門ごとに分断されている、業務プロセスが担当者ごとに分断されている、出荷担当は顧客納期がわからない、タイムリーにシステムへの入力がされないといったものがあります。

原因Bは、発注ルールがない、生産性向上のため工場は製品を作りすぎてしまう、月次決算はすべて実績値で行っているといったものがあります。

原因Cは、システムの在庫数値はあてにならない、原価集計機能が実態と合っていない、販売管理と生産管理が一元化されていないといったものがあります。

企業の『あるべき姿』は、利益確保による事業継続と拡大、従業員満足度の向上、得意先満足度の向上に集約できると思います。
(最近では、CSRや環境というキーワードもありますが。)
問題点の分類が、利益、業務効率、得意先サービスレベルに分類されるというのは、企業の『あるべき姿』を考えると必然の結果と考えます。

自社で業務改善を進めていこうとお考えの企業様は、利益、業務効率、得意先サービスレベルの観点で問題点を洗い出してください。
そして『なぜ』を繰り返していくと業務プロセス面、ルール面、システム面の真因にたどりつくはずです。

もし、「それも難しいな」と思われるのでしたら、「社内間でのFAXのやりとりをすべてやめる」ことを考えてみてください。
きっと業務が改善されて、机の上の書類の山がなくなるはずです。

次回は2012年9月3日(月)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 コンサルタント

藤橋 勝義

昭和57年入社。アプリケーションSE、プロジェクトマネージャーの経験を活かして、業務改革、IT導入支援、内部統制、IFRS対応などのコンサルティング業務に従事。
公認IFRSスペシャリスト、上級内部統制管理士、プロジェクトマネージャー、アプリケーションエンジニア、データベーススペシャリスト

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