RFPを作る際の注意点!

このサイトを参照されている方は、経営層や情報システムに従事している人が多いと思われます。
中には直近で、基幹システムの見直しをご検討の方もおられると思われます。

では、皆様の会社では、基幹システムの業者を選定する際、どのような基準で業者を選定する予定でしょうか?
最近は、RFP(提案依頼書、Request for Proposal)を作って公平にコンペを行うという話も増えてきています。
では、なぜRFPが必要なのでしょうか?

一般的には、RFPを作ることでベンダーからの提案金額の妥当性を評価できるようになる、情報システム部門の人員を削ったことにより(専任化から兼任化への見直し等も含め)提案段階から各ベンダーのヒアリングを受けることが難しいので個別にヒアリングを受けるのではなくRFPだけで提案してもらうなどの理由が挙げられます。

ただ、私はシンプルに『よい提案』を受けるためにRFPを作成すべきだと考えます。
そして、『よい提案を受けたい』のであれば、『よい提案を行ってもらう』ために必要な情報は公開すべきと考えます。
我々は、RFPを作成する支援を行うこともあれば、RFPを入手してシステムの提案書を作成することもあります。
作り手・もらい手の視点から、RFPを作成する際に特にここは気を付けた方がよいという点を挙げさせていただくと以下のどおりです。

★Point!

  • 主要な要求事項に対しては背景、優先順位を明確にする。
  • 資料を出し惜しみせずに公開する。

例えば、「在庫の自動発注機能が必要」という要件があるとします。
この情報だけでは、提案する側はお客様が何かに困っていてこの要件が新たに必要なのか、現状できていることであり当たり前の機能として記載してあるのか分かりません。

「在庫の自動発注機能が必要」という要件は、適正在庫割れの在庫を減らして販売機会損失を減らすことが目的かもしれませんし、発注件数が多すぎて入力ミスを減らすことが目的なのかもしれません。
単に適正在庫割れの在庫を減らしたいだけであれば在庫帳票で適正在庫割れの商品を確認出来るだけでよいのかもしれません。
そもそも自動発注機能が過剰な要求事項かもしれません。
過剰な要求事項であれば機能を実装しないという提案も必要かもしれません。
また、現状実現できている要求事項であれば、提案ポイントとして強調されても皆様の会社としてはあまり意味がありませんよね。(提案に含まれていないのであれば問題になりますが・・・)

しかし、「在庫の自動発注機能が必要」という記載だけでは提案する側では背景も優先順位も読み取ることができません。
となると、実現手段として、「このような機能でこのように実現します。
場合によってはカスタマイズが必要です。」といった提案(?)・機能紹介(?)にならざるを得ないと思われます。
しかし提案を受ける皆様としては、『単なる実現手段』ではなく、『目的を実現するための手段・提案』が知りたいのではないでしょうか?

しかし、現実は例で挙げた背景も目的も優先順位も曖昧(あいまい)なRFPが大半と思われます。
WEB等に公開されているひな形に少し手を加えただけの場合もあります。
これでは、『よい提案』を受けることはできませんよね。

私たちも『RFPを作る側』の場合には、ベンダーを試す意味で曖昧(あいまい)な表現を残すこともありますが、本当に必要な情報はRFPに惜しみなく記載すべきではないでしょうか。
 
できれば、上記留意点を頭の片隅に覚えておいていただき、皆さんがRFPを作成する場合・業者にRFPを作成してもらう際には気を付けてもらえればと思います。
ちなみに当社でもRFP作成のお手伝いを行っております。
いつでもご支援・アドバイスさせていただきますので、ぜひお声掛けください。

次回は2012年11月5日(月)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 コンサルタント

杉山 祐二

平成14年入社。アプリケーションSEとして6年間、業務システムの開発・運用に従事。その後、コンサルティング部門で業務改革コンサルティング、システム企画に携わり現在に至る。日々、お客様目線で何が出来るのか頭をフル回転させ奮闘中。

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