第2回今、大きく拡大している超ローコスト住宅ビジネス2

皆様こんにちは。
船井総研 住宅・不動産ビジネスコンサルティングチームの原山長之です。
このコラムでは、今、圧倒的に業績を伸ばしている「超ローコスト住宅」をテーマに執筆させていただきます。

さて、前回お伝えしました建物本体価格1,000万円以下の「超ローコスト住宅」ですが、このビジネスを立ち上げた目的は極めてシンプルなものでした。

ある住宅会社様で、こんな話がありました。
いつもの営業会議で、ある営業マンが言いました。あるお客様の支払いについての一言。

「見込み客の○○町の○○様、今お住まいの家賃に、たったプラス8,000円の支払いが、厳しいらしいんです。」と。

実は、社長は気づいていました。家賃以上の支払いが厳しいお客様が増えてきていることに。かと言って「だから仕方ない」と言っていては商売になりません。営業マンに叱咤激励を繰り返し、何とかしのいできたのです。
そんな葛藤を抱えた日々で、その社長は、ある知人からこんな相談を受けたのです。

あるご家族がハウスメーカーで家を建てようとしたそうです。
子供達も気に入って、夢が膨らみ、1,600万円ほどになりました。ところが住宅ローンが通らず、保証人を求められたそうです。おじいちゃんに保証人となってくれるよう頼みこみ再審査してもらいましたが、それでもローンが通らなかったそうです。お父さんは諦めて、子供達を説得しようとしました。すると子供達は泣き出してしまったのです。

「ウチのお父さんは、朝早起きして夜も全然帰ってこないのに!他の人より一生懸命頑張って、働いてるのに!なんで買わせてくれないの!?」

こんな家族に、なんとか、マイホームを建てさせてあげることはできないか?・・・と。
その相談に応えるところから、社長の超ローコスト住宅立ち上げの思いは現実として動き始めました。
その会社の商圏では、アパート家賃は5万円台が主流です。ということは、5万円台以下の支払いで土地と建物が購入できなくてはいけません。そうすると35年ローンで、ざっと借入総額は1,800万円までです。そこから土地の購入費用や諸経費を800万円程度と考えると、残りは1,000万円。

つまり、約1,000万円以下で家を建てることが使命となったのです。

この超ローコスト住宅プロジェクトは、実は注文住宅の価格の考え方において、大きな発想の転換があります。
注文住宅は、えてして、材料や職人手間を積み上げ、そこからさらに粗利を乗せて、最後に価格を提示することが多いのではないでしょうか。要は価格は「積み上げ式」なのです。

それに対して、この超ローコスト住宅は「本体価格1,000万円以下」という上限の価格が既に設定させています。設定価格の中で粗利額を先に確保します。住宅業界では粗利は30%を確保しなくては経営として健全にまわりません。特に、建物本体1,000万円以下というローコストの住宅であれば、付帯工事も含め総額に対して最低粗利300万円は必ず確保しなければ商売になりません。ということは、各仕入単価、職人手間は逆算したら自然と決まってくるのです。

次回は、超ローコスト住宅実現のために、社長が行った内容を具体的にお伝えします。(2012年1月12日更新予定)

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