第16回 今、大きく拡大している超ローコスト住宅ビジネス16

皆様こんにちは。船井総研 住宅・不動産ビジネスコンサルティングチームの原山長之です。
前回は、超ローコスト住宅専門店をいち早く立ち上げ、受注ベースで50棟を見込んでいる企業の、大きな変化をお伝えしました。
その大きな変化とは、当初シェア3割程度だった超ローコスト住宅が、7割を超えるようになったことです。

価格は低価格を維持しながら、品質は上げてゆき、今では従来の自由設計住宅と比較して全く変わらないレベルに進化したということ。そして、平均単価は下がったものの、利益のトータルはむしろ増えているということがポイントでした。

1棟の売り上げが最終的には1450万円。粗利率は30%ですから約430万円。本体価格が安い分、予算の残りを外構やオール電化などにするお客様がほとんどのため、利益率は自然とアップしていたのです。
従来の建物は平均1棟1700万円に対して粗利率27%で約460万円でしたから、利益ベースで見るとほとんど同じでした。

さて、今回お伝えするもう一つの大きなポイントは、隣町への新規出店を非常にスムーズに行うことができたということです。
「基本的に多店舗化はお客様へのサービスダウンになるので行う予定はありませんが、2年半前、『超ローコスト住宅』を始めたときに入社した20代の若手社員が目覚しい実績をだしてくれているので、彼の成長のためにも、店長としての役割を与えました。
人材の成長というと、受注が増えているということもあり、最近、設計担当者を営業に異動させましたが、彼は今年年初の成績は営業4人でトップクラスでしたよ。」

「これは後でわかったことですが、顧客層を絞ったことが営業マンの育成に役立ちました。
超ローコスト住宅の場合、低価格に特化したため来場客の9割が家づくりは始めて。そこで、家づくりを成功させる進め方という勝ちパターンのトークに落とし込めたらもう契約は目の前です。勝ちパターンのトークについては徹底的にロープレを繰り返しています。」 

営業マンの成長を後押ししている部分として超ローコスト住宅ならではの「価格訴求」が客層の絞り込みを促進したという。社長は、一方でこうも語った。
「上棟式・お引き渡し式・中間検査・社内検査のレベル。これについては高価格帯の注文住宅以上の内容を要求しています。お客様から『この価格でここまで・・・』と期待を超える感動の声をいただける対応を心がけさせています。おかげで最近はお引き渡し後のアンケートでは、90%以上が最高点をいただけるようになりました。紹介率が30%を超えてきたこともこの効果でしょうか。」

安さだけを軸に展開してきた超ローコスト住宅も、展開3年目を迎えそろそろ第2コーナーへ差し掛かりつつある。

次回は、超ローコスト住宅で受注を拡大させた企業が陥りがちな、社内業務の分担についてお伝えいたします。

次回は9月13日(木)の更新予定です。

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