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第4回 大きなことより小さなことを叱るべし
大きなミスや失敗は本人が充分反省している場合が多いです。
たとえば、大きな案件を失注した場合がそうです。
こういう時は近くに行き「わかったか?次は同じことにならないように頼むぞ!」と言っておけば充分です。本人が一番反省しているからです。
しかし、小さなミスや失敗は本人が気づかずに葬りさられてしまうことがあります。
これは困ります。
誰からもお咎(とが)めなしの場合、悪しき習慣になってしまう危険性が高いです。
さらに悪しき習慣が組織内に蔓延(はびこ)ると、間違った組織文化になってしまいます。こうなると改善するは大変です。
そうなる前に小さなミスや失敗は「気づかせる」ように「叱る」ことが大切です。正しい方向に導くのです。
例えば、出社時間が遅い社員がいたとします。
9時始業なのに、3分前くらいに着席し、パソコンを立ち上げている最中に9時を過ぎているような人です。
これ、誰からもお咎めなしなら、悪しき習慣となってしまいます。だから、現行犯でキッチリ叱ってあげてください。
「君な!出社時間が遅いんだよ。パソコン立ち上げて5分前くらいの出社が最低ラインだぞ。明日から改めてくれ!」と。
次に机の上が汚い社員。
どっさり書類が積まれているデスクで良い仕事はできませんよね?
これも誰からもお咎めなしなら、悪しき習慣になります。
そうなる前にキッチリ叱ってあげてください。
「君な!机の上をきれいにしたまえ!帰宅するときは机の上は何もない状態にしてくれ!重要な書類や個人情報などの書類も一緒に積み上げている状態は非常にリスクが高い。今日からキッチリ整理整頓してくれ!」と。
この二つの例ですが、キッチリ叱っておかないと悪しき習慣となってしまいます。
さらにそれを放置し続けると、それをこれなんだと認識した他の社員も同じ行動を取るようになります。
これが間違った組織文化になるということです。
今からでも遅くないです、キッチリ叱ってあげてください。正しい組織文化が身に付くように。
次回もお楽しみに。
次回は12月27日(金)の更新予定です。
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