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第1回 「叱る」と「怒る」の違い
私が10年前に「叱り方講座」を開催しようと決意したのは、叱る人が減ってきていると感じたからです。
叱られる人口も減っていきますので、将来「叱る」ことが忘れ去られるようになるのでは?
と危機感を感じたのです。
なぜ?叱る人が減っているのか?
- 部下に無関心
- 怖い
- 叱り方がわからない
と思っています。
【1】、【2】をクリアするためにも【3】の叱り方の最低限のルールをしってもらいたい。と
思ったので講座を開始しました。
前回の講座の中で、「叱る」と「怒る」は違うのか?と質問を受けました。
また、以前に受けたTV取材でも同様の質問を頂戴しました。
この違いについて今日は解説しておきます。
辞書で引きますと、
叱る=目下の者の言動のよくない点などを指摘して、強くとがめる。
怒る=1.不満・不快なことがあって、がまんできない気持ちを表す。腹を立てる。いかる。
2. よくない言動を強くとがめる。
とあります。
ほぼ同じだとお感じでしょうが、ここが違います「目下の者の言動のよくない点などを指摘して」という部分です。
つまり、よくない点を指摘して「正しい方向へ導く」プロセスが含まれるのが「叱る」ということです。
「怒る」とは単に腹を立てて怒鳴っているだけということなのです。
私の叱る定義は「感情の表現を伴って、その行いや言葉・考え方の誤りを指摘し、正しい方向へ導くこと」です。
「怒る」ではなく「叱る」を多用してあげてください。お願いします。
具体的に指摘してあげることがこの違いを埋めるポイントになると思います。
次回からも叱るをテーマに連載していきます。
次回は9月27日(金)の更新予定です。