ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第12回 営業力=質×量×効率化×戦略
例えば、ルートセールス型の営業をしている会社の場合にも、新しい商品に関する営業提案をしかける際には、このようなセールスプロセスを設計し、目標達成のためのKPIを設定できるものなのです。この場合にも、計画上の破たんはあります。目標から逆算した時に、「そこまで既存顧客数がない」という破たんです。
困った時にいくつの解決策が考えられるかは、より適切な解決策を実行できるための条件です。解決策がいくつ思いつくかは、そのマネージャーの持つ能力に正比例します。
あなたは、何個具体的解決策が思いつきますか?
5分間で10個以上の具体的解決策を挙げられる力があるかどうかが、ひとつの優れた営業マネージャーであるかどうかの判断基準になると思います。いかがですか?
その時に、知っておいていただきたいのは、<営業力の公式>と呼ばれるものです。
営業力=質×量×効率化×戦略 です。
解決策を考える場合、「質」「量」「効率化」「戦略」という観点で考えてほしいのです。例えば、以下に代表的な解決策を列挙します。
■営業力の公式から考える代表的営業課題解決策
1.「質」を上げる
: 「成約率などの歩留まり率を向上させる」「1件当たりの単価を向上させる」等
2.「量」を上げる
: 「明確なKPIを設定し、営業マンの行動量を増加させる」「他のマーケティング手法(例:WEB)を活用して引合を創出する」等
3.「効率化」を図る
: 「営業マンがやらなくてもよいことを分業化する」「セールスプロセスを圧縮する」「ITツールを活用する」「対象先のリストを絞り込む」等
4.「戦略」を見直す
: 「PULL型の営業スタイルに転換する」「客単価を引き上げる/引き下げる」「営業会議の運営を変える」等
どうですか?
目標を達成できる営業プロセスに基づいた営業計画ができるように、課題解決の方向性が見いだせれば、最もボトルネックとなっている箇所を抽出し、その前後の指標を計測することが大切なのです。
次回は11月25日(月)更新予定です。
前の記事を読む
次の記事を読む