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第36回 人材育成に繋がるロールプレイングの方法とは
今回も「営業人材育成の仕組みづくりに関するチェックポイント」に関しての解説です。
今回は、9と10です。
□9.ロールプレイングの正しいやり方をご存知ですか?真剣さの不足したロープレのやり方をしていませんか?何らかの設定上の台本のようなものは用意できていますか?評価者として営業役でもお客様役でもない第三者を立ててフィードバックをしていますか?ロープレの採点基準は明確ですか?
【解説】
ただ単純にロープレを実施しているだけでは、効果は期待できません。未だにパンフレットや資料ありきで商品・サービスの紹介を繰り返しているPUSH型の営業の練習ばかりでは効果は期待できません。時代は、変化しています。
今求められる営業マンは、お客様の要望をしっかりと聞き出し、受け止めることが出来、その上で、解決策として適切なソリューションを提示してくれるプロの営業マンです。それゆえ、準備もなく雰囲気で実施するロープレは、どうしてもヒアリングが曖昧になってしまいます。お客様役が適切に演じられるようにお客様役用の設定台本がないといけません。ニーズの詳細情報やよくある断り文句に関する情報も記載されているような設定上の台本です。
また、ロープレを通じて営業役の採点・評価をするためには、評価者用のチェックシートがなくてはなりません。明確な採点基準がないと、場当たり的な指導やフィードバックが繰り返されてしまいます。先に上げた5ステップのワンシートのようなものをご用意頂く必要があります。
□10.外部の研修だけに依存していませんか?あるいは、社内勉強会だけに依存していませんか?どちらも上手く活用できていますか?
【解説】
社内の人材育成について、外部だけに依存してもいけませんし、自前だけで何とかしようとしてもいけません。受講生から見た場合に、社外の人間から言われたり、指摘された方がすんなりと理解できることもあるでしょう。逆に、社内の人間から指導・教育された方が、スムーズに腹に落ち、納得感得ることもあるでしょう。社内の人間の場合、厳しいことも言いづらいことも意図に沿った形態でしっかりと伝えることが出来ます。上手く使い分けることが大事です。
特に、「リーダーシップを発揮しろ!」とか「やる気を出せ!」などといったセールスマインドに関するプログラムは、座学でなく、ゲーム形式の方が気づきも多く、次の行動に移りやすくなります。なかなか社内で開催するのは難しいプログラムです。
☆セミナーも開催しております。「直接話を聞きたい」という方、お待ちしております。
次回は5月19日(月)更新予定です。
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