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第8回 「KPI」と「KGI」の違い?
前回の復習となりますが、プロセスマネジメントは「分解」しただけでは成果は出ません。
だからこそ、結果に至るプロセスを分解し、その分解されたプロセスの中でも“特に”重要な指標を設定し、計測し、最終的に結果をコントロールしてゆく必要があるのです。
この“特に”重要な業績評価指標を一般的に「KPI」と言います。
■KPI( key performance indicator重要業績評価指標)とは■
目標達成のために、具体的な業務プロセスをモニタリングするために設定される指標(業績評価指標:performance indicators)のうち、特に重要なものを指します。
一般的には「引合案件数」「訪問回数/商談期間」「成約率(受注率)/歩留率」「平均受注単価」「解約件数」などがあります。
これを日次・週次など一定期間ごとに実績数値を計測し、プロセスの進捗を管理します。
類似の言葉で「KGI(重要目標達成指標)」という言葉がありますが、「KGI」と「KPI」の違いはなんでしょう?
■「KGI」と「KPI」の違い■
「KGI」も「KPI」も、共に、企業目標を達成するための手段(となる行動)が遂行されているか?を定量的に測定する指標の一つです。
「KGI」が、プロセスの目標(ゴール)として達成したか否かを定量的に表すのに対して、「KPI」は、プロセスの実施状況を計測するために、実行の度合い(パフォーマンス)を定量的に示すものになります。
代表的な「KGI」として、「売上高」「利益率」「成約件数」などがあります。
つまり、「KGI」達成に向かってプロセスが適切に実施されているかどうかを中間的に計測するのが、「KPI」だといえます。
つまり、多くの営業マネージャーが「売上高」「利益額」「受注件数」などの「KGI」ばかりをマネジメントするのではなく、「引合件数」「訪問回数」「成約率」などの「KPI」こそしっかりとマネジメントしてほしいと思います。
なぜならば、以前、ご報告のとおり、「KPI」を定めてプロセスマネジメントを実施できている企業(45.5%)は、そうでない企業(54.5%)と比べて、増収増益予測傾向が10%以上高いからです。
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次回は10月28日(月)更新予定です。
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