第29回 あなたは「無意識・有能」型?「有意識・有能」型?

前回、「現状維持モデル」、「自己成長モデル」のお話しをしました。今回はその続きからです。

「自己成長モデル」の多くの方は、「無意識・有能」な方が多いです。
営業マン(プレーヤー)としては有能であっても、無意識でやっているので、他の誰かに教えることができないのです。
野球で例えると、長嶋茂雄監督タイプです。「ボールを良く見て、グッと踏みこんで、腰でバァーンと打つ。バァーンと。」なんて指導になります。これでは、伝わりません。

しかし、「無意識・有能」な方とは違い、「有意識・有能」な方もいます。営業マン(プレーヤー)として優秀であるだけでなく、マネージャーとして部下を指導する際に、自分が取り組んで来たやり方を意識的に「分解」して、他の誰かに教えることができるのです。
野球で言えば、野村監督タイプです。
ご存知の方もいるかもしれませんが、野村克也監督はストライクゾーンをなんと81個に分割してバッテリー間でコミュニケーションをします。
通常タテ3×ヨコ3=9個に分割して、「インハイ(インコース高め)」「アウトロー」などの野球解説で使われます。
それをそれぞれさらに3つに分割し、タテ9×ヨコ9=81個に分割して、ボール1個分で会話するのです。
そして、右バッター、左バッターに応じて、どこにどんな球を投げれば、どうなるかという型が決まっているのです。

また、バッターのタイプも4タイプに分けて投球術の型があります。
A型=直球に重点を置きながら、変化球にも対応しようとするタイプ。
B型=内角か外角、打つコースを決めるタイプ。
C型=右翼方向か左翼方向か、打つ方向を決めるタイプ。
D型=球種にヤマを張るタイプ。

これら4タイプに応じて投球術の型があるというのです。科学的ですよね。
科学的と申し上げるのは「再現性」があるという意味です。つまり「もう一度同じことができる。」「別の誰かが同じことができる。」ということです。まさに「有意識・有能」です。

無意識・有能な上司の下では、部下はなかなか成長できません。
有意識・有能な上司の方が、部下は良く成長します。

長嶋監督がマネジャーとして失格という話しではありません。リーダーやマネージャーの資質は人材育成だけが全てではないからです。
ただ、部下育成・人材教育という観点では、明らかに野村監督の方が上ですね。
古田敦也さんしかり、「野村再生工場」しかり、ですね。

しかし、この無意識・有能(長嶋)タイプの方は、一度、何らかのマニュアルや型を渡すと、そこに自分の無意識でやってきたことが書いてあれば、初めて意識化され、部下を指導できるようになるのです。
そういう意味でも、営業の型づくりは人材育成の観点で、重要なのです。

ソリューション営業人材の育成方法について、型づくりの重要性についてお話ししました。
では、次回からは、ソリューション営業の人材育成に関する仕組みづくりについてもう少しお話ししたいと思います。

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次回は3月31日(月)更新予定です。

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この記事の著者

ソフトブレーン・サービス株式会社 代表取締役社長

野部 剛

ソフトブレーン・サービス株式会社 代表取締役社長
一般財団法人 プロセスマネジメント財団 代表理事
早稲田大学卒業後、野村證券へ入社。本店勤務。4年間一貫して、リテール営業。トップ営業マンとして活躍。
2005年5月ソフトブレーン・サービス株式会社入社。執行役員を経て2010年7月に代表取締役社長に就任。
営業マーケティングに関するセミナーや企業研修は、年間200回を超える。
著書に『90日間でトップセールスマンになれる最強の営業術』(東洋経済新報社)、『成果にこだわる営業マネージャーは「目標」から逆算する!』(同文舘出版)、『これだけ!Hou Ren Sou(報連相)』(すばる舎)がある。
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