第29回 物流クレーム改革の改善手順

「物流クレーム」と言っても色々な種類がある。「品質クレーム」「誤出荷クレーム」「配送クレーム」「伝票間違いクレーム」等がある。
すべてが物流部門で解決できる問題とは限らないが、少なくとも物流部門では「クレームの現象の整理と、原因発生部署の推測、原因発生部署(仕入先含む)への解決要請、結果検証(再発防止の検証)」をする必要がある。詳細は今後に解説するが、ここでは物流クレームの改善手順の概要を述べておきたい。

一つ目は、品質クレームの削減。その現象には、「商品破損」「商品品質不良」「流通加工違い」「賞味期限切れ」等がある。
取扱商品にもよるが、物流部門では「入荷時に全ケースを開梱し全数検品をすることは、人件費がかかりすぎるためできない」場合が多い。
またどの段階で、品質が劣化したのかがわかりにくいことも多い。
どこの部署で発生したのか、グレイな部分を他部署の責任にして改善が進まないことも少なくない。まずは品質クレーム改善に関連するあらゆるセクションで集まり、一つ一つ可能性をつぶしていく地道な活動が必要と思われる。

二つ目は、誤出荷クレームの削減。その現象としては、「商品間違い」「数量間違い」「ロット間違い」等がある。この誤出荷の原因は「ピッカーのミス」はもちろんあるが、「コンピュータシステムの不具合」「入荷時のミス」「製造時のミス」「受注入力時のミス」等も考えられるため、あらゆる視点で検討しなければならない。

三つ目は、配送クレームの削減。お客様からすると、どの段階で遅れたのかはわからないため、この問題も物流部門で下流から整理をする。
「運送会社への荷渡し時間が遅くならなかったか」「出荷作業時間に問題がなかったか」「出荷作業の手戻りが発生していなかったか」「出荷商品の入荷遅れがなかったか」「受注締め時間を超過していなかったか」「イレギュラー処理が発生しなかったか」等、あらゆる点で検討をする。

四つ目は、伝票クレームの削減。
この問題は「受注部門の入力ミス」の可能性が一番高いが、物流段階での変更指示(出荷数訂正指示等)の可能性も考えられるため、まずは物流側でも「物流段階での問題はないか」と考えて行動してほしい。
他部門を疑って、それが自部門の原因であれば、徐々にコミュニケーションが悪くなっていく。

この様に出来るだけ掘り下げて原因をつかみ、そのミスの根本的な改善を無くす努力が必要である。物流クレームで多い「数量間違い」「商品間違い」「品質不良」に関しては、後日、具体的に述べたい。

次回は11月22日(木)更新予定です。

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この記事の著者

有限会社SANTA物流コンサルティング 代表取締役社長 / 物流改革コンサルタント Dr.SANTA

平野 太三

昭和38年兵庫県芦屋市にて出生。昭和61年甲南大学法学部卒業。同年某システム会社入社後、物流システム担当営業として、100社を超える物流現場分析に携わる。平成15年に、有限会社SANTA物流コンサルティングを設立。「物流コンサルティング」「講演、研修」「執筆」を開始する。講演参加者数ものべ10,000人を超え、物流マンにわかりやすい具体的な改善手法の提言を行う。
主な執筆:「3カ月で効果が見え始める物流改善」(プロスパー企画)。
物流技術管理士、日本物流学会正会員、ロジスティクスアライアンス委員
有限会社SANTA物流コンサルティング

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