第37回 クレーム管理表の活用

物流クレームは全社で取り組むべき課題であるため、「経営会議」や「全社物流プロジェクト」で毎月進捗報告をする必要がある。全社会議では、具体的な対策を検討する必要がないため、現象別物流クレーム発生件数の推移状況がわかるものであればよい。
その資料が「クレーム管理表」である。

この表に月別の「重点改善実施事項」を付け加えれば、改善の進捗状況がわかる。

例えば、「未出荷対策を4月から実施、品番違い対策を5月から実施」する計画であったとしよう。
その物流クレーム結果が減少傾向にあれば物流クレーム改革は推進していることがわかる。
逆に途中までは減少傾向であったが、その後増加傾向になっていれば「その原因分析をした上で、物流クレームが増加した理由と対策を説明する」必要が出てくる。
新たな発生原因による物流クレームであれば、新対策をたてればよい。
しかし、従来の対策でそのクレームが抑制されるものであった場合は、対策が不充分なのか、対策が定着化できていないのかどちらかになる。
これを別資料で添付して的確に説明できれば5分で物流クレーム報告は終わる。
全体の会議は、「詳細の分析や検討」を行うものにしてはいけない。「全体の中でしか検討できないこと、または、全体で決めるべきこと」を議論する場にしてほしい。

この様な方法で現状を数値化し、目標設定をしていれば物流改革の進行度合いが把握できる。
改善が進んでいれば、「物流部門」「物流グループ」の評価ができる。評価をしてもらえれば物流部門全体のモチベーションが上がり、仕事・改革のやりがいが出てくる。「自分たちで物流を見える化し、原因分析をし、改善目標をたて、効果をあげ、会社から評価してもらえる」このサイクルが非常に重要であると思う。
毎日の業務に流されているだけの物流とは雲泥の差である。皆様の企業でもこのやり方を是非推進していただきたい。

今回で「物流クレーム改革」の執筆は終了とする。次回から「物流作業改革」の執筆に入る。

次回は2月1日(金)更新予定です。

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この記事の著者

有限会社SANTA物流コンサルティング 代表取締役社長 / 物流改革コンサルタント Dr.SANTA

平野 太三

昭和38年兵庫県芦屋市にて出生。昭和61年甲南大学法学部卒業。同年某システム会社入社後、物流システム担当営業として、100社を超える物流現場分析に携わる。平成15年に、有限会社SANTA物流コンサルティングを設立。「物流コンサルティング」「講演、研修」「執筆」を開始する。講演参加者数ものべ10,000人を超え、物流マンにわかりやすい具体的な改善手法の提言を行う。
主な執筆:「3カ月で効果が見え始める物流改善」(プロスパー企画)。
物流技術管理士、日本物流学会正会員、ロジスティクスアライアンス委員
有限会社SANTA物流コンサルティング

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