ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第2回 圧倒的な差がつきやすいネットマーケット
成長市場である通販ビジネスと海外ビジネスを専門とする船井総研唯一のグループから、通販ビジネスの現場情報をご紹介します。
■ほかの業界よりも、1番企業が圧倒的な存在になりやすい。
いま、ネットで売れないものはないと思えるくらい、いろいろな商品&サービスが販売されています。
それぞれのカテゴリにネット通販でもリーディング企業が出現し続けており、実店舗の市場とは違った動きをみせることがあります。
その1つが、1番企業が圧倒的な存在感、市場占有率(シェア)をおさえていることです。
一般的な実店舗の商圏シェア、たとえば、食品スーパーなどを例に取ると、その地域で1番有名で売れているお店でも、シェアが20%強あれば、相当優秀です。
が、ネット通販の場合、マーケットの30~40%のシェアを獲る企業があらわれます。
当然、2番手以降は、10%以下の小粒な状態に落ち着いてしまいます。
■なぜ、ネット通販は一人勝ちの状態になるのか?
我々が400社以上の実績経験から、一人勝ちになる理由は2つあると判断します。
1つめは、売れれば売れるほど、お客さんが集まってくるビジネス環境であること。
細かく説明するときりがないのですが、1例を挙げると「ランキング」という情報サイト&ページが存在します。
購入に迷っている場合、消費者はランキング上位の商品を購入しやすく、売れている企業がより売れるという現象がおきやすいのです。
2つめは、スケールメリットが大きな効果を生みやすいマーケットであることです。
価格&サービス比較がされやすいのもネット通販の特徴ですが、この価格&サービスを決めるのが、仕入れ力や物流経費、1受注あたりのコストになります。
この部分は大きな取引な企業ほど価格を安く販売でき、よりレベルの高いサービスも提供できます。
この2つの要素により、ネット通販マーケットは、一人勝ちの企業が出現しやすい環境にあるといえます。
次回は5月13日(月)更新予定です。
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