第10回 中国における移動方法(鉄道編)

今でこそ中国では高速鉄道(CRH)や地下鉄が発達しましたが、10年前にはこのCRHもなく、近隣への移動手段は汽車か車がほとんどでした。
そのため、少し郊外の工場などに行く場合、片道3~4時間は当たり前でした。車での移動では、高速道路がなく、でこぼこ道をひたすら走り、挙げ句の果てに道に迷うということがたびたびありました。
汽車での移動というと、もちろん時間通りに汽車が来るはずもなく、ただただ待つのみ・・・現在はCRHができ、中国経済に大いに影響を及ぼしていると言っても過言ではないかと思います。

しかし、先般の高速鉄道事故で、中国のCRHは大丈夫なのかと多くの方が非常に心配されているのも事実です。
それでも利便性には変えることができず、現在ではまた事故前同様、多くの方が利用されており、現地駐在員や出張者にとっても、欠かすことができないほど重要な足となっています。

このCRHですが、中国の大型連休前では切符を取ることも非常に難しくなります。
中国人民大移動と言われるほどの春節などの大型連休では、多くの中国人が里帰りするため、休み前の2週間くらい前には切符が取れなくなります。この時期に出張でCRHを利用される際には十分ご注意ください。
また外国人が切符を買う際は、2011年6月よりパスポート番号が必要になりました。
自動発券機ではパスポート番号入力に対応していないため、窓口で買うしかありませんが、列の割り込みも激しいため、近くの旅行代理店で買うのが得策かもしれません。

ちなみに、このCRHは地域によって速度や車両が少しずつ違います。主に、主要都市間を結ぶ路線は時速300 kmで走行しており、上海~北京間もCRHで行くことができます。
その他は250 km走行で西安やウルムチ、広州などへも行けるので、大陸のほぼ全土で広がってきています。
是非機会があれば、乗ってみてはいかがでしょう?社内のシートなども日本の新幹線に非常に似ています。

次回は11月1日更新予定です。

この記事の著者

株式会社大塚商会 プロダクトプロモーション部 新規・海外ビジネス課

劉 俊輝

中国国籍を持つが日本生まれ日本育ち。2003年から中国に赴任。大塚商会の中国法人上海・蘇州・大連を立ち上げ、7年の任期を終え2010年7月に日本帰国。中国進出する日系企業様に対し、ハードソフトの現地調達、ITインフラ構築、保守サポートなど1600社を超えるお客様のサポートに従事。

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