第10回 スマート社会を見据えたプレイヤーたち<6>

前回は、電源タップ等を通じて家庭内電力の「見える化」サービスを展開する企業サービスを紹介しましたが、今回は、そもそも電力を利用する際のインターフェースとなる「コンセント」に焦点をあて、電力を管理・制御することのできる「認証型コンセント」を開発したソニーの取り組みを紹介したいと思います。

     (※同社HPコンセプトムービーより抜粋)

2012年2月14日に同社が発表した「認証型コンセント」は、電気を使用するユーザ側が能動的に電力の管理・制御をおこなえるシステムとしており、電力使用機器ごとの電力利用管理および使用機器を通じて利用ユーザごとの電力利用状況も管理できるというもの。方式としては、定期券等に採用されている「FeliCaタイプ」と「電力線重畳通信タイプ」の二つ。

     ※認証型コンセント イメージ図※

     (※同社HPより抜粋)

使用機器とこの認証型コンセントでやり取りされる情報は、ネットを通じてサーバで管理されるため、使用機器ごとの状況を一覧できたり、電力不足が起きそうな際に重要な機器(医療機器など)を優先的に使用することもできるようです。また、外出先から家電を操作したり、電気自動車への充電を行ったりとさまざまな使用シーンが想定されます。

また「家庭内」だけにとどまらず、生活インフラで考えてみると、「機器認証した相手に電気を流す」というシステムは、色んな可能性を秘めています。現在はスマホやタブレットPCを持ち歩く方が増えていますので、ユーザにとってメリットのある課金モデルを構築すれば、街中(カフェや駅、コンビニなど)での電力提供をスマートに展開することもできそうですし、電気自動車の課金インフラとしても流用可能性がありそうです。

このコンセントがインフラ化していくと、「誰が、どこで、どんな機器を、どれだけ使ったか」が収集されることになるため、慎重にプライバシーの問題を検討する必要はありますが、このコンセントの機能として有する「認証した相手に電気を流す」、「いつ、どこで、どんな機器が繋がり、どれくらい電気を利用したかが機器単位・ユーザ単位で分かる」といった特徴を踏まえると、様々なビジネスチャンスが生まれそうです。
(注:本コンセントの実用化時期は公表されていません)

次回は2012年7月3日(火)更新予定です。

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