第1回 スマートグリッドが創る市場

米国オバマ政権がグリーン・ニューディール政策の柱として「スマートグリッド」という新しいエネルギーシステムを掲げ、日本でも2009年頃から「スマートグリッド」という言葉をよく聞くようになりました。

従来、日本国内で使われていた「スマートグリッド」の意味合いとしては、太陽光発電システム等の再生可能エネルギーの普及に備え、従来の電力系統を安定化させるための方法(供給側から需要側への一方通行を前提とした今までの系統に対して、各家庭等の太陽光発電等で創られた不安定な電力が流れることで生じる課題への対応)としての意味合いが強いものでした。

しかし、3.11の大震災以降、電力不足により都市圏でも計画停電が実施され、国民意識として電力問題を強く意識することとなり、電力の需要と供給の均衡が求められるようになりました。真にスマートなエネルギーシステム(スマートグリッド)が求められる時代になったということだと思います。
私たちが運営している「太陽光発電システム等グリーン製品の導入支援サービス グリーンエネルギーナビ(www.green-energynavi.com)」でも、3.11以降、太陽光発電システムの設置相談・見積依頼がそれまでの約10倍近い件数となり、国民のエネルギーに対する意識の変化を強く実感しました。

また、エネルギーシステムだけではなく、対象を都市レベル/社会インフラレベルに拡大し、ITを駆使して社会インフラ等の基盤を効率的に運用し、CO2や廃棄物の排出量を抑え、持続可能で潰れにくい都市を目指すスマートシティ構想も急激に進展しています。そう遠くない時期に到来するはずの「スマートな社会」ですが、そこに至るまでにはさまざまな技術・ノウハウ・サービス等が必要となり、多くのビジネス機会が存在すると考えられます。

2010年9月に日経BPクリーンテック研究所より発表されたスマートシティの世界市場規模予測によると、エネルギー関連(送配電網、再生可能エネルギー、蓄電池、電気自動車等)のみで、2020年には約180兆円市場と見られていますが、ここに、水インフラ関連、スマートハウスなどの建築市場、スマート家電などの新しい家電市場、各機器の運用や管理などの市場、電力消費量を「見える化」することに伴う新サービス等も加えれば、2030年までの20年間で累積5000兆円をはるかに超える規模になると見られています。

電力・インフラ業界のみならず、製造業、IT・通信業界、建築業界、サービス業界等まで含め、多くのビジネス機会が生まれる市場ですので、私が現在携わる再生可能エネルギー・蓄電池・見える化サービス等の領域をはじめ、幅広く最新のビジネス事例や業界動向、事業アイデア等を今後ご紹介していければと思います。

太陽光発電システム等グリーン製品の導入支援サービス(グリーンエネルギーナビ Webサイト)

次回は1月3日更新予定です。

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