第5回 不安を払拭するアプローチブック

アプローチブックとは、訪問営業時の持参ツールです。
商談相手に、主旨がより正しく、深く伝わるように、
そのときのテーマに応じたページを開いて、口頭説明の補助として使います。

よい顧客と付き合おうと思ったら、価格ではなく、会社や商品(サービス)の信頼性を売らなければなりません。
ですから、商談の場では、安心を訴求することが重要になります。

逆に言えば、相手の不安を払拭することが、商談の目的だと言ってもよいでしょう。
物流企業なら、コンプライアンス(法令遵守)、物流KPI(誤出荷率、破損率、棚卸差異、遅配率といった重要物流業績評価指標)、環境対応の状況、緊急時や非常時の対応策などについて、しっかりした説明をするのです。

そのために、有効なのがアプローチブックです。
例えば、多くの顧客は、ドライバーのマナーについての不安を持っているものです。
自社の顧客である納品先と日々接するという重要な役割を担うのですから、当然です。
この不安を払拭するのに、口頭では弱いでしょう。何とでも言えますから。
特に、こちらが経営トップでない場合は、”覚悟”が感じられないため、信頼を得るのは難しいと言えます。

そこで、画像のようなツールを作成するのです。

あなたの会社が、ドライバーの質を重視し、どのくらい教育に力を入れているのかが、うかがえる内容です。
また、アンケートやインタビューで得た既存顧客の声を掲載したページを作るというのも、よいでしょう。

このように、アプローチブックの内容は、主に商談相手の不安に対応したものです。
よって、作成の際には、まず「想定される顧客の不安項目」を洗い出すことから始めます。
その上で、各項目に対応したページを作成していくのです。

アプローチブックを使ってみると、すぐにそのよさが理解できます。
相手の信頼を得られる確率とスピードが、格段に上がりますから、ぜひお試しください。

次回は1月10日更新予定です。

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この記事の著者

株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント

橋本 直行

物流企業の業績アップ専門コンサルタント。ホームページやDMを使った案件発掘マーケティングや、同行営業などの実践的サポートを得意とする。物流企業経営研究会「FUNAIロジスティクスソサエティ」主宰。
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