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第62回 番頭の役割
船井総研の創業者、船井幸雄は、「組織はトップで99.9%決まる」と説いています。
トップの長所がいかんなく発揮されたとき、組織は活性化し、著しい伸びを見せるのです。
ですから、番頭(ナンバー2)の役割は、トップが長所を存分に発揮するためのフォローをすることです。
言い換えれば、トップの短所を補完することが、番頭の仕事だと言ってもよいでしょう。
船井総研の専務の大野潔は、大企業のトップ交代劇を見れば、このルールが適用されていることが多く、参考になると言います。
管理畑出身の人がトップに就けば、営業畑出身の番頭が脇に就きます。
トップが営業畑出身なら、番頭は管理畑出身です。番頭を選ぶとき、指導するときには、このような視点を持つとよいでしょう。
なお、先日弊社主催で開催した物流企業のナンバー2向けの勉強会、「第1回 物流番頭塾」のゲスト講演からピックアップした、「スーパー番頭の心得」を掲載いたします。こちらもご参考になさってください。
- 番頭は、原因他人論を排除し、まずは自分が変われ!
- 番頭は、経営者だ!口が堅いのは、必須条件!
- 番頭は、トップの価値観(モノサシ)を理解せよ!そのために、トップと駄弁(だべ)り、研究し、歴史を知れ!トップのジャッジを想定しろ!
- 番頭は補佐役!トップは決断業(迷いを断ち、退路を断つ)!決断に必要な材料を集めろ!イエスマンではダメ!
- 番頭は、トップの長所を存分に発揮させろ!トップの特性を理解し、短所を補完する動きをしろ!
- 番頭は、高い視座、移動させた視点で会社を俯瞰(ふかん)せよ!社内のバランスの悪いところを埋め、組織を活性化させろ!
- 番頭は、社員のモチベーションを上げろ!社員に、護られている安心感をつくれ!
- 番頭は、実績を上げ、社長から決裁権限を一つずつ奪い取れ!
- 番頭は、辞めるときまでに会社をどこまで仕上げるのか明確にし、覚悟を決めて、仕事にあたり、業績を上げろ!自分なりの会社に対する歴史観を持て!
- 番頭は、社長を使って自分の理想を実現しろ!
次回は4月16日(火)更新予定です。
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