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第3回 ガラス張りの時流
先日、弊社主催の物流企業経営研究会「FUNAIロジスティクスソサエティ」にて、「FLS AWARD 2011」という、毎年恒例のイベントを開催しました。
この1年で、特に活躍した会員企業へ、賞を贈るという趣旨のイベントです。
複数の賞が設定されていますが、それらの多くは会員間の投票によって受賞者が決められます。
本研究会では、年間5回の例会の中で、毎回、会員各社からの活動報告の機会を設けています。例年、各会員は、主に、そこで聴く動向から、各賞の投票を検討します。
しかし、今年の授賞は、実は、明らかに傾向が違いました。
例会での活動報告の内容だけではなく、各社がフェイスブックやブログで投稿した内容から、投票の判断がされていたことが、多かったのです。
つまり、それぞれが、日々の生々しい活動状況を把握し合っていて、それを評価するという傾向だったのです。
例えば、本イベントの頂点の賞である「FLS大賞」を受賞されたエスワイ・ロジステックス社は、例会で報告する本業の活動内容だけではなく、事務所に隣接した自家農園での農業活動や、社員の皆様の活発な趣味の活動を併せたワークライフバランスの巧みさが高評価につながりました。
このようなことは、今までなかったものです。
あらためて、各人・各社の活動が「ガラス張り」になっていく時流の変化を感じました。
これからは、顧客からも、社員の家族からも、求職者からも、このように、企業各人の日々の活動状況が視えるようになっていきます。
逆に、視えるようにしていかなければ、信用されないでしょう。
評価される中身にして、それが視えるようにすることは、必須です。
FUNAIロジスティクスソサエティ 物流企業経営研究会「ズバロジ」(株式会社船井総合研究所 Webサイト)
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