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第32回 従業員家族の応援
家族の理解と応援がなければ、仕事に精力を傾け、成果を上げ続けるのは、難しいでしょう。
ですから、従業員の家族には、自社で仕事をすることの意義や魅力を伝え、また、不安な点については、それらを取り除く必要があります。
特に、入社したばかりの時期は、最も重要なタイミングです。
家族の方々は、自社の業種・職種の特性や企業風土を知らず、不安になっている可能性が高いからです。
大阪の繁盛タクシー企業、国際興業大阪の社長、迫田謙典氏は、新入社員が入社すると、必ず家庭訪問をして、家族に挨拶をするそうです。
社長曰く、目的は「家族に安心していただき、社員を応援していただくようお願いするため」。
タクシー業界は、新たにドライバーになることを検討される方だけではなく、今までドライバーをされていた方の家族にも、よく思われていないというケースが多いようです。
ですから、迫田社長は自宅を訪れ、「タクシー業界は、思われているような悪い業界ではありませんよ」、「国際興業グループは海外の有名ホテルを経営するような大きな組織だから、以前のタクシー会社とは違いますよ」と伝えるのです。
従業員の奮起は、想像に難くありません。
“絆”を重視する、これからの人たちへの訴求にあたっては、こういう方策が、より重要になっていくでしょう。
次回は7月17日(火)の更新予定です。
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