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第9回 説明書と営業マン
近年減っていっているものの一つに、製品の説明書があります。今までは、取り扱い説明書や組立・設置説明書が同梱されていた製品でも、最近は入っていないというケースが、多くなっています。もしも入っていたとしても、薄くなっています。
この現象には、以下のような理由が考えられます。
・ Web上に説明コンテンツをアップし、もう印刷物は作っていない。
・ 取り扱いや組立方法を簡便化し、説明をできるだけ不要にしている。
・ 説明書に代わって、説明動画(DVD)を作って、同梱している。
背景には、インターネット環境や動画視聴環境の進化があります。
ところで、この変化から、今後のある流れが読み取れます。それは、営業力が、どんどん要らなくなっていくということです。つまり、営業職は、多くの業界で、どんどん減っていくでしょう。少なくとも、優秀でない、普通以下の営業担当者は、必要がなくなります。今まで営業担当者がしていた仕事も、WebやDVDが代わってやることになるからです。
営業も、超プロだけが生き残れる時代です。企業としては、商品の品質を磨き、Webを主として、しっかり告知するマーケティングの仕組みを創るのが、正解だと思います。営業職が要る場面では、超プロのみを使えばよいのです。
一方、営業担当者個人としては、超プロになる努力を今まで以上にしなければ生き残れません。商品説明は動画を使えば上手にできます。よって、顧客の感情を捉え、気持ちをつかむ技術と人間性を身に付ける必要があります。
次回は2月7日の予定です。
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