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第63回 リレー執筆の仕組み
ビジネスブログを高頻度で更新していくことには、多くのメリットがあります。
社外向けには、販促力、リクルーティング力が、強化されます。
社内向けには、理念・方針の浸透につながり、一体化度が増します。
さらに、執筆者が、気付き力、ルール化力、文章力を身に付けることができます。
更新頻度が上がり、ページ数とテキスト量が増えることによって、検索エンジン対策の効果もあります。
これらのメリットを認識し、更新頻度を高めるため、複数の社員が、持ち回りで、執筆を担当している企業もあります。曜日別に担当者を決めて、毎日更新するといった仕組みを導入しているといった例です。
ただし、それでも、継続するのは難しいものです。そのうち力尽きる担当者が出てきて、だんだん休刊日が増えていくというパターンが、多いのです。
しかし、茨城県つくばみらい市に本社を置く、総合物流企業の雄、十和運送は、ブログに、上述のような問題をクリアする、リレー執筆の仕組みを開発・導入しています。
その仕組みとは、曜日別の各担当者が、翌日のお題を決めてしまうというものです。
例えば、金曜日を担当しているセンター長、結束洋氏の4月12日の記事テーマは、「お客様との信頼関係構築に寄与した出来事」です。
このお題は、前日の木曜日の担当者、本社営業担当の諏訪昭彦氏からのリクエストです。
各人が、自身の執筆記事の最後に、次の担当者へリクエストするお題を記すルールとなっているのです。
こうすれば、次の担当者は、お題を考える必要がありません。
そのお題をどう料理するかに、注力するだけです。
自身が執筆を停めてしまえば、翌日以降につながらなくなるため、執筆せざるを得なくもなります。
また、他人からのリクエストのため、自然と記事のレベルも上がるという効果もあるかもしれません。
お題提示型のバトンリレー執筆の仕組みは、更新の頻度と品質を確実にし、ブログの効果を最大化する、すばらしいものだと思います。
次回は4月23日(火)更新予定です。
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