第38回 良心に従った経営

船井総研創業者の船井幸雄は、これからは、経営の判断において“良心”が何よりも重要な価値基準になると説いています。
また、同時に、良心に従った経営ほどやりがいのあるものはないとも述べています。

まず、社員の顔がよくなり、進んで働くようになります。
「利潤は社会のお礼」という考え方に立てば、社会は良心経営を歓迎し、おのずと適正な利潤をもたらしてくれるものだと説きます。

その好例が、宅配寿司の最大チェーン、銀のさらを運営するレストラン・エクスプレスです。
デリバリービジネスの主たる販促手段はチラシのポスティングです。

ただし、最近は参入企業が多く、ポストに入るチラシが多くなってきています。
そのような中、企業によっては、先にポストに入っている競合他店のチラシをゴミ箱に捨てるようにポスティング担当者へ指示する企業もあるようです。
気分のよくない話ですが、事実です。

しかし、レストラン・エクスプレスは、全く逆と言える指示を担当者へ出しています。
ポストの中が、先に入れられたチラシで煩雑になっていたら、整とんしてから丁寧に置くように指導しているのです。

同社社長の江見朗氏いわく、理由は三つあるそうです。
1)お客様に「またゴミを入れられた」と感じさせないため
2)ライバル店のチラシも、お客様にとっては貴重な情報だから
3)ポスティング担当者に、やましい気持ちになるようなことをさせていると幸せはゼッタイにやってこないから

1)は業界全体の利益を考えたマクロ視点で、結果的には、自社の利益にもつながってきます。
2)は、顧客視点であり、正しい競争の意識です。
そして、3)は従業員視点であり、船井幸雄のいう原理原則を押さえた視点です。
成功する企業の考え方です。

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この記事の著者

株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント

橋本 直行

物流企業の業績アップ専門コンサルタント。ホームページやDMを使った案件発掘マーケティングや、同行営業などの実践的サポートを得意とする。物流企業経営研究会「FUNAIロジスティクスソサエティ」主宰。
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