第12回 失注客を回る

失注した顧客とは、もうコンタクトを取らないという企業は、多いと思います。しかし、それは、非常にもったいないことです。自社に対して、一度は期待をかけてくれた先です。よほど信頼を損ねるようなことをしていない限り、優良な見込み客であることには変わりありません。

展示会などの期間イベント設備の設計・施工を営むF社は、自社が見積もり提案に関わったイベントが終了した直後に、必ず顧客を回っています。目的は、そのイベントの成果と、よかった点、問題点をつかみ、次の機会の企画提案に活かすためです。

このとき、設計・施工業務を請け負った顧客だけではなく、失注した顧客へも訪問し、同じ項目のヒアリングを行なっているのです。これをすることによって、次回の受注率は、確実に高まります。

物流のような見直しスパンの長い取引の場合でも、同様です。たとえコンペに敗れても、新しい仕組みが動き出してから一定の期間が経ったら、必ず訪問してみるべきでしょう。採用された競合企業の企画がどのようなものだったのか、それがうまくいっているのか、どんな不具合があるのかなどを、つかみに行くのです。

うまくいっていない場合、一部の見直しがかかる可能性がありますし、そのときにチャンスがなくても、次回の物流の見直し時にまた声がかかる確率が上がります。

一度失注しても、まだ「The End」では、ありません。

次回は2月28日(火)に更新予定です。

関連するページ・著者紹介

この記事のテーマと関連するページ

運送事業者向け販売管理システム SMILE V 2nd Edition トラックスター

運送業における日報管理・請求管理から実績管理まで、一連の業務を効率化。業界の慣習に対応し、運送業の経営管理を強力にバックアップします。マスターや伝票に独自項目を追加して、オリジナル帳票の作成やデータ活用が可能です。

運行管理・動態把握システム Tacシリーズ

運行管理システム「TacMan」・動態把握システム「TacNet」は富士通製デジタルタコグラフを通じてさまざまな車両情報を取得し、運送業のお客様のニーズに対応したソリューション構築をお手伝いいたします。

この記事の著者

株式会社船井総合研究所 上席コンサルタント

橋本 直行

物流企業の業績アップ専門コンサルタント。ホームページやDMを使った案件発掘マーケティングや、同行営業などの実践的サポートを得意とする。物流企業経営研究会「FUNAIロジスティクスソサエティ」主宰。
FUNAIロジスティクスソサエティ
橋本 直行 Webサイト

公式Facebookにて、ビジネスに役立つさまざまな情報を日々お届けしています!

お仕事効率研究所 - SMILE LAB -

業務効率化のヒントになる情報を幅広く発信しております!

  • 旬な情報をお届けするイベント開催のお知らせ(参加無料)
  • ビジネスお役立ち資料のご紹介
  • 法改正などの注目すべきテーマ
  • 新製品や新機能のリリース情報
  • 大塚商会の取り組み など

ページID:00078237