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第36回 職務放棄
営業には、次の四つのスタイルがあります。
- 御用聞き営業
とにかく顧客からの要望どおりに対応する営業。 - 説明営業
顧客からの要望にかかわらず、とにかく自社の売りたいものを説明するだけの営業 - 説得営業
顧客からの要望にかかわらず、自社のうりたいものを説明し、とにかく売り込む営業 - 提案営業(コンサルティング営業)
顧客のあるべき姿の実現のため、プロの視点で最適企画を提示する営業
価格競争を避け、顧客と永くよい関係を築くためには、4の提案営業スタイルを採れるように、まずは企業スタンスから変えていく必要があります。
繁盛ホームページ制作会社、モノサス社長の林隆宏氏は、コンペの際、「私たちは、言われたとおりには作りません」と、ハッキリ言うそうです。
なぜなら、「言われたとおりに作るのは、職務放棄だ」と考えているからです。
もちろん、顧客の想(おも)いや哲学は重視します。
しかし、同社は、それらを基にプロのノウハウを活用し、最大限の効果が上がるものを作るというミッションを追求します。
御用聞きではない、アウトソーサーのあるべき姿勢だと思います。
物流の提案についても、顧客にとっての最適企画をプロの視点から提示していかなければ、“職務放棄”だと考えるくらいでよいのではないでしょうか。
次回は2012年8月21日(火)更新予定です。
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