第41回 特別な業務とは

新年度を迎え新入社員への研修が多い時期となりました。今回は社内業務を教えることで業務改善のきっかけとなるポイントをお伝えします。

特別な業務

皆様、ご無沙汰しておりますがいかがお過ごしでしょうか。
桜咲く4月、新年度を迎え新入社員への研修が多い時期となりました。

コイルセンターでは何よりも安全第一で、怪我や事故防止のため安全教育の研修が最優先です。
鉄は重く硬いため、事故・怪我につながる危険な作業や機械の回転体に巻き込まれないことなどを何よりも優先して教えています。

では社内業務を教えるポイントは何だと思いますか。
まず会社全体の業務の流れ、次に配属された部門と担当業務について説明することです。
業務の教え方で、よく目にするのは伝票と業務システム画面のハードコピーをセットで渡し「この伝票のここの項目は画面のここに入力する」とだけ教えるやり方です。同様の教え方は担当者の異動に伴う業務引継でもありがちなことです。
これでは教えられた人は自分の業務の目的も分からず、淡々と入力を行うだけでモチベーション低下にもつながります。さらに入力ミスや業務自体を怠った場合に、どの様な影響が発生するのかも分かりません。
全体から個別の説明を行い、業務の目的は何か、入力した項目を次の部署は何に使用しているのか、もし入力を間違えた場合にお客様にはどの様な迷惑が発生するのか、会社に与える損害は何か、をイメージ・理解させることが重要です。
万が一、入力ミスが発生してもどこに影響があるのか分かっていればすばやく対処ができます。
業務は速く・正確に処理することが大切ですが、全体の中で自分の業務がどこに位置しているかと業務の目的とを理解することで、より速く・正確に行うための工夫が自然に生まれ業務の効率化につながります。

また、「通常業務」と「例外的な処理が必要な業務」を教えることもポイントです。
ここで忘れてはいけないことは、例外的な処理が発生する頻度です。年に数回で不定期なのものと年度末や棚卸・決算で定期的に発生するものとに分類して説明すると優先度が分かりやすくなります。

例外的な処理とは別に、コイルセンターでは「特別な業務」と呼ばれるものがあります。
コイルセンターの業務システム再構築で「うちの業務は他社と違う特別な業務があり、そのため現状のシステムにも特別な機能がある。新しいシステムでもこの機能が実装されなければ業務がまわらない」と伺うことが多々あります。
内容を詳しく聞くと、現状のシステムでは手作業で行っていた業務をそのまま要件としてシステム化したため、システムの随所に特別な機能・処理を入れて対応していることが分かりました。

本来であれば業務の棚卸を行い、流れを整理した後に見直し、新システムで実現したい目的のための業務とシステム要件を決める流れとなりますが、業務の見直しを行っていないため煩雑な業務や無駄な業務が発生し、その対応のために個別のシステム機能・処理が必要になってしまっています。
また、特別な業務には担当者ごとに使用しない項目がマスクされていたり、画面遷移のショートカットキーが設定されていたりと、使い勝手を良くしている機能があり、コイルセンター個社固有の加工や取引、販売形態に起因するものではない場合があります。

日ごろから自社業務の見直しが行われているかは、新入社員への業務教育で全体から個別へと体系的に説明されているかというのも目安となります。いかがでしょうか。入力作業だけを教えていませんか。

コイルセンター業務の標準化は難しいと耳にしますが、システム再構築では事前に業務の見直しを行うことで、特別な業務や機能は存在せず標準的な業務で運用できるように思います。
本当の「特別な業務」とはコイルセンター個社の強みを発揮するために不可欠な機能として、システム再構築の目的と実現したいことを明確にした後、システムで必要な要件と機能を決めることが重要です。

次回は5月19日(金)更新予定です。

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鉄鋼および非鉄金属の、形鋼、丸棒、パイプ、板・コイルなどの鋼材を取り扱う流通業・加工卸業向けのパッケージシステムです。鋼種別・業務形態の特性に応じて柔軟に運用いただけます。

この記事の著者

株式会社CANVAS 代表取締役

三山 裕司

2003年、株式会社CANVASを起業。
真っ白なキャンバスに「お客様と共に夢を描き実現する」ことを理念に命名。
鉄鋼流通/コイルセンターの実務とITに精通した専門家集団として、業務改善・システム導入でお客様をサポート。物流効率化を実現する自動認識技術・サービス・システムの情報提供・導入支援を行う。
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