第1回 LCCと格安バスがインバウンドを変える!

小泉内閣の観光立国宣言以来、国を挙げてインバウンド(訪日外国人旅行)促進の取り組みが続いている。
その最大の障害と指摘されるのが日本の物価高のイメージだ。外国ではいまだに、「日本での旅行」イコール「割高」の印象を持つ旅行者が多く、日本への旅行にブレーキをかけてしまう。
もちろん実際に日本を旅行した経験者や、日本の実情に詳しい者は、宿泊費にしても食費にしても、日本や東京の水準が他の先進国や大都市と比較して変わりがないか、むしろ安いくらいだと知っている。
現在の超円高状況では割高感が再び増しているのは事実だが、為替さえ適正レベルならば、日本が物価高だというのは単にイメージでしかないことを知日派は理解している。
そんな知日派も苦言を呈するのが国内交通の割高ぶりだ。

日本にも国際線LCC(格安航空会社)の時代が本格的に始まり、エアアジア、ジェットスター航空、春秋航空、エアプサンなどの外国LCCが日本へ乗り入れ、日本の航空会社もLCC子会社の設立を急いでいる。
インバウンド旅行者にとっては、日本まで格安にたどり着く選択肢ができた。ところが「せっかくLCCで日本へ来ても、国内を少し移動するだけで日本へ来るより金がかかる」と嘆く旅行者は少なくない。

そこで期待を集めるのが格安高速バスだ。
LCCで来日し、格安高速バスで移動する。これが外国人旅行者のための一番リーズナブルなチョイスになり得る。実際にLCCとバス会社が共同商品を企画したり、お互いのPRに協力し合ったり、コラボに取り組み始めた事例もある。

問題は予約システムである。
LCCも格安高速バスもネット予約が一般的だが、格安高速バスの場合、もともと海外の利用者が想定されていないため改良が必要だ。
さまざまな国の旅行者にフィットする、わかりやすく、利用しやすいユニバーサルな予約システムが構築できれば、日本のインバウンドは新たなステージに進むことができる。
そう期待したい。

次回は2月中旬更新予定です。

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この記事の著者

株式会社トラベルジャーナル

高岸 洋行

繊維業界紙記者、旅行業界誌編集長を経てフリーライター。
現在は旅行業界専門誌「週刊トラベルジャーナル」を中心に、旅行業界の動向に関する記事を執筆。海外取材も22カ国・70回以上。得意分野はアウトバウンドとインバウンドを含む国際旅行ビジネス全般。

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