コア業務に集中するのに欠かせない社外サービスの活用

IT基盤の整備や運用に手間ひまがかかって大変!

業務遂行に欠かせないIT基盤を整え、うまく機能する状態を維持していくには多大な労力が必要です。さまざまなハードウェアやソフトウェアが増えていく中、全ての整備維持業務を自社でまかなうのにはおのずと限界があります。選択と集中でビジネスを伸ばしていくためにも、また事業継続性を担保するためにも、積極的に活用したいのがIT基盤に関わる専門業者のサービスです。 (IT Leaders特約)

[2017年10月 6日公開]

ITパワーなしにビジネスは成り立たない

電子メールによる社内や取引先とのコミュニケーション、オフィスソフトを駆使した営業資料や見積書の作成、Webブラウザーを介した日ごろの情報収集…。毎日の仕事をこなしていくうえでパソコン(PC)は不可欠な存在です。そのほかにも社内には、会計システムや販売管理システムなど業務を支えるさまざまな仕組みが動いています。もはや、ITパワーなしにビジネスは成り立たないといっても過言ではないでしょう。

現場の業務がつつがなく回って会社が成長していくためには、各種のハードウェアやソフトウェアから構成されるコンピューターシステム全体(=IT基盤)もまた整然と稼働していなければなりません。普段はなかなか意識しないことかもしれませんが、まれにシステムトラブルに遭遇すると、日ごろからのIT基盤整備や万一への備えが重要であることをあらためて痛感することになります。ただ、必要となる機器を調達し、目的通りにきちんと動かし、不調を来したときには速やかに復旧を図ること、つまりIT基盤の導入~運用管理に関わる業務は、思いの外、負荷の高いのもまた事実なのです。

PCの面倒を見るだけでも作業負荷は高い

多くの人にとって身近なPCを例に考えてみましょう。仕事で使えるようにするには、過不足ない性能の機種を選定、調達し、各種のソフトウェアをインストールしたり、ネットワークにつないで各種設定を施したりするなどのセットアップ作業から始めなければなりません。セキュリティの観点では、ウイルス対策ソフトを導入するのはもちろんのこと、OSも含めて全てのソフトウェアにパッチ(不具合を修正するためのプログラムモジュール)を適用して、常に脆弱性のない最新の状態を維持することも求められます。

順調に稼働していたPCが、突如としてトラブルに見舞われることもあります。部品の故障や人的な設定ミスなど、原因はさまざま。多忙なときに限って不調となるのはよくある話で、ユーザーはやきもきさせられます。問題を切り分け、元に戻すのが思った以上に大変であることを、誰しも一度は味わっているのではないでしょうか。

もちろん、経年劣化による寿命もあるので、計画的に更新していく施策も必要です。社内にあるPCが、それぞれいつ導入したものかを把握しておき、基本的には古いものから順に入れ替えていくこととなります。高性能なPCがあてがわれれば誰しもモチベーションが上がるもの。PCはまだまだ進歩が著しいだけに、最新技術にキャッチアップしていく意味でも、定期的にリニューアルしていくことは重要な取り組みです。

その一方で、使い古したPCをむやみに処分するわけにもいきません。例えば、ハードディスクの中には、個人情報など漏えいさせてはならないデータが残っているかもしれないからです。ここでは、第三者がどんな手段を講じてもデータを取り出せないように処理したうえで、廃棄するといった対策が必要となります。

PCだけにフォーカスしても、やるべきこと、想定しておくべきことが多々あります。ほかにも社内には多種多様なハードウェア、ソフトウェアが絡み合っているのはご存じの通り。サーバーやネットワーク機器、複合機やプリンター……そこへ最近ではタブレット端末などもぞくぞく導入されているようです。これらに加え、業務用のパッケージソフトなどもあり、それぞれに導入~運用管理の手間がかかると考えれば、その負荷は多大なものとなってしまいます。

これらの面倒を誰が見ているのでしょうか。大企業の場合は、情報システム部門がコントロールタワーとなるのが一般的ですが、専任組織を持てない規模の企業では、コンピューターのことに明るい従業員が片手間にやっていることが少なくありません。中堅・中小企業の中には、たった1人でITにまつわるあらゆることに対応しているようなケースもあり“ひとり情シス”のただならぬ苦労が取り沙汰されることもしばしば。本業を抱えながら、個人の善意でまかなっていることもあるようで苦労話は尽きません。

特定の従業員に頼りきってしまうことで、IT関連の対応業務が属人化してしまうことも考え物です。何らかの事情でその担当者が会社を長期間休むことになったら、急に退職することになったら…。ほかに即戦力となる人材がいなければ、トラブルシューティングなどに苦慮するのは必至。事業継続性の観点で大きな問題を抱えてしまうのです。

充実してきた専門業者のサービスに要注目

手間ひまがかかり専門的な知識も求められる業務に、企業はどう向き合っていけばよいのでしょうか。幸いなことに昨今は、IT基盤の導入~運用管理に関わる手間のかかる業務を代行する各種サービスがこなれた価格で提供されるようになってきました。餅は餅屋。ある程度のコストをかけてでも、スキルもノウハウもある専門業者に任せた方が得策とする機運が高まりを見せています。迅速な事業展開や生産性向上といった攻めの側面だけではなく、機密情報の保全や法令順守といった守りの側面も含めて考えたとき、IT基盤の整備・運用をおろそかにするのは大きなリスク。だからこそ、信頼のおけるサービスの活用で足元を固めた方が持続的成長に寄与すると判断する経営者が増えているのです。

では、具体的にはどのようなサービスがあるのでしょうか。PCやモバイル端末をすぐに使えるようにソフトウェアのインストールやセットアップを済ませて納入する「キッティングサービス」、システムの稼働状況を監視し障害時にはリモートで適切な対応をする「運用管理サービス」、サイバー攻撃に目を光らせ万一の際に善後策を講じる「セキュリティ対策サービス」、従業員から寄せられる困りごとへの相談を一手に引き受ける「ヘルプデスクサービス」、また当連載の第1回(攻めと守りの土台となる「IT資産管理」)で取り上げた「IT資産管理代行サービス」……と枚挙に暇がありません。

特定のニーズに応える特化型のものもあれば、統合運用管理やLCM(ライフサイクルマネジメント)などと呼ばれる総合型のものもあります。呼称やカバー範囲は一律ではないものの、実に多彩なものが提供されているようです。広くとらえれば、IT活用の最適化・高度化に向けたアウトソーシングサービスと言うこともできます。

検討を始めるにあたっては、PCの調達や複合機の保守などでお世話になっている業者の担当者に「IT基盤の維持・運用を任せたいのだけど、何かお勧めのサービスはあるだろうか?」と尋ねてみるのが近道です。きっと、いくつかの最新サービスの説明があるはず。それを足がかりに、インターネット上で情報収集すれば、比較対象となる類似のサービスをリストアップでき、自社のニーズによりフィットしそうなものが見つかることでしょう。

自社でやるべきことと外部に任せるべきことを見極める

AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など多様なテクノロジーが同時並行的にすさまじい進化を遂げる今、企業のIT活用も大きな変革期を迎えています。中でも、クラウドコンピューティングの台頭がもたらしたインパクトは大きく、「所有から利用へ」という新しい考え方を広げるに至りました。コンピューターの導入・活用にはお金も人手もかかり相応の覚悟が伴うもの、という固定観念も崩れつつあります。

この新潮流は、そもそも自社の従業員がやるべきことは何なのか、社外の専門家に任せるべきことは何なのかを、あらためて考え直す契機にもなっています。経営にとって大事な視点は、成長を加速させるために自社が有するリソースを最適配分すること。強みを見極めて、そこに戦力を集中させるためにメリハリを利かせることです。それを具現化するうえでも、これまで触れてきた運用管理などのサービスをうまく活用することが求められています。

ITの加速度的な進化は、これまで不可能だったことを可能とし、今まで考えられなかった斬新なビジネスモデルを創出するポテンシャルも秘めています。それだけ魅惑的なものだけに、時として、人はテクノロジーそのもののとりこになってしまう危険性もはらんでいるので要注意。本来、もっと重要なミッションがあるはずなのに、ITに触れていること自体に喜びを感じ、それこそが本業と錯覚してしまうことなどは典型例です。本人はそれで満足できていても、会社全体として俯瞰したときには大きなロスとなっているかもしれません。

写真家を志すなら、被写体を際立たせる絞りや露光時間を考え、構図に知恵を絞り、ここぞという瞬間を逃さずにシャッターを切る才覚を研ぎ澄ませなければなりません。そんな道を究めようと思っていたはずが、最新テクノロジーが凝縮されたカメラ機そのものに心奪われ、いつしか道具を愛でることに満足感を覚えるようになる。作品は生み出せず、機能の講釈だけが立派になる──。それと同じ構図が企業のIT活用シーンでも起こりがちです。そもそもの目的は何なのか。そのために自分がやるべきことと、そうでないことをしっかりと線引きしなければなりません。企業のIT活用においても、“玩物喪志(がんぶつそうし)”というわなに陥ることだけは避けなければなりません。

協力メディア

IT Leaders ( http://it.impressbm.co.jp/ )

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