TCOは予算計画とリンクさせて考える

初期費用の他、運用管理やサポート、セキュリティ、リスク対応も含めた総保有コスト(TCO)。最適化のための視点と、評価のための考え方について解説します。

[2016年12月16日公開]

「TCOは予算計画とリンクさせて考える」:資料概要

初期投資だけでなく、維持管理、ユーザー対応、障害対応まで含まれるTCO。事業とシステムのライフサイクルを考慮した、中長期的なTCOの考え方と、最適化のための視点について解説します。また、利益の最大化に向けたTCOの最適化についても説明。IT活用成功のためのステップをご紹介します。

目次(抜粋)

  • TCOはライフサイクルを考慮して算出
  • TCO最適化は全方位アプローチが必須
  • 利益の最大化に向けたTCOの最適化

仕様など

形式:
PDF
ページ数:
5ページ
容量:
2.3MB

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総保有コスト(Total Cost of Ownership : TCO)というと、そのコストという語感から「削減」という言葉が真っ先に浮かんできそうです。しかし現在は、TCOに対する考え方が削減から、最適化へ大きく変わろうとしています。TCOは「ビジネスプロセスの観点」と「経営の観点」から情報システム部門、担当者が考えなければならない経営問題なのです。

今回は「コスト削減を実現しながら、業務の効率化、利益の増大を図れないものだろうか」という課題に関して考えます。例えば、いろいろと行ってきたコスト削減策は連携がうまく取れておらず、短期的には設定されていた目標をクリアできたものの、徐々に効果が薄れてきているということがあります。これは、見た目だけのコスト削減を実現した結果、業務の効率が下がっているのではないでしょうか。削減するところは削減するが、適切な投資も併せて行うことで、長期を見据えたコスト削減を実現するという考え方もあるのではないでしょうか。

TCOの削減は、効率とのトレードオフになる

ITが関係する部分を取り出して考えると、業務効率とコスト削減はトレードオフになることがあります。例えば、業務が増大しているが、コストをできるだけ抑えるために、システム投資額や人員を増やさなかった、といったケースです。業務量が増えているのですから、当然これまで残業ゼロで処理していた業務が、残業しなければ完了できない、といったことが発生します。

見かけ上コストを抑えて売り上げ増大が実現されたように見えます。確かに、短期的にはそうですが、中長期の期間で考えると、残業代と、人員増加のバランスを考えなければならなくなります。また、ITの活用で、残業を減少させることも業務内容によっては可能になります。ですので、このようなケースでは、あまり明確に顕在化していない費用をきちんと把握し、発生している費用と、利便性、業務の効率化といった複数の軸を指針としてコスト削減の目標を定め、施策を立てる必要があります。ポルトスは、コスト削減の担い手は、多くの会社で総務部が担当することが多いが、総務部の守備範囲と、情報システム部門の守備範囲が異なることがコスト削減を考えるうえで問題になることがあるのではないでしょうか。加えて、連携がコスト削減では重要になりますとポルトスは強調しました。

例えば電話は総務部が管理するが、VPN、プロバイダーなどのデータ通信に関係する部分は、情報システム部門が見る、という区分けをしている会社も多いようですが、これらを1カ所に集めることが第一歩です。個別の見直しから入って、全体のバランスを考えていくといった流れを取り入れるためには、要素が一カ所に集まっていることが重要、というのがポイントでした。

今1番効果が期待できるTCO削減の対象

一つの実例を示してくれました。それは、FAXにまつわるものです。ある会社ではFAXで受けた注文を、その紙を見ながらデータ入力していたのです。当然、入力ミスも発生しますし、受注から発送まで、時間がかかることになります。仮に、16時までに受け取ったFAXは当日処理、となれば、FAXが多い日には残業が発生します。また、曜日によって発注量が大きく変わるのであれば、その変化にも対応しなければなりません。

このような問題を解決するための施策として、FAX+OCRによる読み取り、入力が考えられます。これは、コスト削減と業務を簡素化したい、効率化したいという二つの問題解決を目指してのものになります。

ITに関係するコスト削減対象としては、通信回線と、複合機の入れ替えが効果の期待できる項目ではないでしょうか。通信回線は、数年前では帯域保証された回線が必要とされていたものでも、最近の光回線は品質も高く、速度も安定しているので、これまで利用してきた広域イーサ回線から通常の光回線への切り替えを考えられます。

また、複合機に関しても同様で、2~3年前に比べれば1枚あたりのプリント料金が確実に下がっているので、使用枚数によっても投資した費用を回収するまでの時間にこそ違いはあるものの、こちらもコスト削減を実現してくれる対象でしょう。

サーバー仮想化による集約も、TCO削減には効果が期待できます。単純にこれまで利用しているサーバーを、仮想化技術を利用することで半分の台数に減らすことができれば、電気代は確実に下げることができます。

このように見てきますと、技術の進歩が、直接的にコスト削減を実現してくれるという例がITの世界ではまだまだありそうです。

TCOの最適化には、常に見直す、棚卸しが重要

TCOの削減、最適化を考えるうえで重要なポイントを考えると以下のようにまとめることができそうです。

  1. 今年だけ下げたいのか
  2. 慢性的に上がってきているコストを削減するのか
  3. 業務効率によるコスト削減を目指す

考え方の一つとしては「TCOの削減を考えるとき、個別の目標をスタートとすべきではない」ということです。

対症療法ではなく、全体の中で最適な個別対処を考えることが重要で、そこでは、業務プロセスを見直すという視点も忘れてはなりません。さらに、時間経過によって変わるということを前提に、常に注意しておく必要がある考えます。

最近多くの会社が抱えている課題の一つとして、スマートデバイスを例に、コスト削減の施策の一例を紹介します。それは、なし崩し的に増加しているスマートデバイスの管理をとりまとめる、ということです。管理対象が増えているにもかかわらず、従来通りの業務処理を行うのではなく、一度管理対象を棚卸しし、最適な方法を利用することで、管理コストを下げる、というものです。システム担当者のデバイス管理、運用に対する負荷を軽減できるだけでなく、業務の効率化にも寄与することになりそうです。そして、ITは進化が速いので、今と3年ほど前を比較するだけでも投資効率がずいぶん変化していることもしっかり把握しておく必要がありそうです。

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