あなたのExcel表は見にくい! すっきりした見やすい表を作るためのテクニック

Excelで普通に表を作成すると、表の意図やデータの内容を掴みづらい“見にくい表”になることが多い。そこで、連載1回目となる今回は「見やすい表作りのポイント」を紹介していこう。

[2017年 6月15日公開]

上司や客先から評価が下がるExcel表の特徴は?

“見にくい表”を具体的にどう直せばいいのか、よく分からないという人も多いだろう。図1を見てほしい。典型的な“見にくい表”の例だ。内容を理解するのにムダな時間がかかるし、場合によっては見る気が失せてしまう。お客様に提出するデータや、プレゼンに使う資料は、相手に読んで理解してもらえなければ致命的だ。あまり深く考えないで作成するとこのような表になるので、つい作成しがちな表でもある。わざわざ指摘はされなくても、上司や客先から「見た目が野暮ったいし、肝心のデータも読みづらい」といった印象を持たれてしまうだろう。

図1 見にくい表の例。

では、“見にくい表”はどこが悪いのだろうか。まずは、図1の表の見にくさの元凶を洗い出そう。

  • 黒い罫線が悪目立ちする
  • 見出しのセルの黄色がチカチカして文字が見づらい
  • データが中央揃えにされているため、上下の数値の桁が揃わず比較しづらい
  • 数値にコンマがないので読みづらく、負数も見分けづらい

以上を踏まえて図1を見やすく改善したものが、図2の表だ。罫線や色を変えただけで、グンとあか抜けた印象になる。また、数値の桁や正負が見やすいので、データの読み取りや比較が容易になる。

図2 図1を見やすく改善した表。

ここからは、実際のExcel操作の手順を解説しながら、作ってしまいがちな“見にくい表”から脱却し、上司や客先から評価される“見やすい表”を作成する方法を紹介する。なお、本解説はExcel 2016を使用していく。掲載するExcelの画面は、リボンの「表示」タブにある「目盛線」(または「枠線」)のチェックを外して、セルの枠線を非表示にしている。

罫線は控えめに、強弱でメリハリを付ける

「表には格子罫線」という固定観念を持つ人は意外と多く、Excelで表を作ると縦横に罫線を入れてしまいがちだ。しかし、罫線は控えめにしたほうが、表がすっきりとしてデータが見やすい。問題は、どの罫線を消して、どの罫線を残すかだ。効果的なのは、縦の罫線を消す方法。列間に適度なスペースがあれば、縦線がなくても支障はない。また、罫線の色は、表をスマートに見せるグレーがおススメだ。

実際にやってみよう。まず、表全体を選択して、「セルの書式設定」画面を開く(図3)。続いて、「罫線」タブで罫線の色としてグレーを選び、罫線を引く位置として「上罫線」「中罫線」「下罫線」を指定すると(図4)、グレーの横線だけの表になる(図5)。

図3 表全体を選択して右クリックし、「セルの書式設定」を選ぶ。

図4 「罫線」タブを開き、「色」欄からグレーを選択。「スタイル」欄で中細の線を選び、「罫線」欄で横線のボタンをそれぞれクリックすると、中細の横線を引ける。また、「なし」を選んで縦線のボタンをクリックすると、縦線を消せる。

図5 グレーの横線だけの表になる。なお、「地区」「店舗」「東京」などセル結合されたセルには、中罫線は表示されない。

すっきりした見やすい表になったが、ここではさらに罫線に強弱を付けて、より分かりやすい表にしたい。この表は、見出し行、「東京」のデータ、「神奈川」のデータの3ブロックから構成されるが、各ブロックの境界線は中細、ブロック内部は極細、という具合に線の太さを変えてみよう。

操作のポイントは、範囲選択の方法だ。表全体をまとめて選択するのではなく、Ctrl+ドラッグを使用して、三つのブロックを個別に選択しよう(図6)。「セルの書式設定」ダイアログボックスで「中罫線」を極細に変えれば(図7)、各ブロックの内部が極細になり、メリハリのある表になる(図8)。

図6 まず、見出し行のセル範囲をドラッグして選択したら、次にCtrlキーを押しながら「東京」のセル範囲をドラッグする。最後にCtrlキーを押しながら「神奈川」のセル範囲をドラッグすると、三つのブロックが同時に選択される。選択できたら、右クリックして「セルの書式設定」を選ぼう。

図7 「スタイル」欄で極細を選び、「罫線」欄で「中罫線」のボタンをクリックする。

図8 各ブロックの境界線は中細のまま、ブロック内部の横線(図の赤枠部分)だけが極細になる。データのまとまりが一目で分かり、区別しやすい。

色使いのポイントは、背景色を薄くして文字を読みやすくすること

単純な罫線表では味気ないので、セルに色を付けたい。ただし、やみくもに好き勝手な色を付けるのはご法度だ。文字の妨げにならないような薄い色を選ぼう。具体的には、カラーパレットの2段目から選ぶといいだろう(図9)。

図9 色を塗るセルを選択し、「ホーム」タブの「塗りつぶしの色」の「▼」ボタンをクリックしてカラーパレットを開く。2段目から薄めの色を選ぶと、文字の邪魔にならない。

また、色数が多いのも禁物。表がごちゃごちゃして見にくくなる。使う色は2~3色にとどめよう。色の組み合わせは、カラーパレットの同じ列から選ぶのがコツだ(図10)。同系色が組み合わされるので、表の色合いが統一されて見栄えがよい。濃い色を使う場合は、白字や太字を設定するなどして、文字が背景に負けないようにしよう。

図10 複数の色を使うときは、カラーパレットの同じ列から色を組み合わせるとよい。

文字は左揃え、数値は右揃えが見やすい

同じ列の数値は、一の位、十の位、百の位…、と桁を揃えるのが鉄則だ。数値の列は右揃えにして、桁を揃えよう。また、文字データの列は左揃えにしておこう。「ホーム」タブの「配置」グループにあるボタンを使えば、簡単に文字配置を変えられる(図11)。

図11 セルを選択して、「ホーム」タブの「配置」グループにあるボタンをクリックすると、文字配置を設定できる。ここでは、地区名と店舗名の列を左揃え、数値の列を右揃えにした。また、「東京」「神奈川」の文字は、上揃えにした。

さらに見た目を上げるために、表の左端と右端に適度なスペースを入れたい。方法は二つある。ひとつは、「インデント」を利用する方法だ。左端の「地区」列では左揃えのインデント、右端の「前年比」列では右揃えのインデントを設定すると、表の左右に自動でスペースを入れられる(図12)。

もう1つは、表の左右に空白列を設ける方法だ。そうすれば、列幅の分だけ自由にスペースを入れられる(図13)。右端の列に文字データが入力されている場合など、右揃えにできないケースでは、後者の方法を使うといいだろう。

図12 「前年比」のセルを選択して、「ホーム」タブの「右揃え」ボタンと「インデントを増やす」ボタンをクリックすると、右端にスペースを入れられる。同様に、「地区」の列では「左揃え」ボタンと「インデントを増やす」ボタンをクリックする。

図13 表の左右に空白列を設けても、適度なスペースを入れられる。

大きい数値はコンマ区切りに、マイナスは「△」表示で目立たせる

最後に、数値データの表示を手直ししよう。桁の大きい数値は、「桁区切りスタイル」ボタンを使用して3桁ごとにコンマを入れると、断然読みやすくなる(図14)。

図14 数値のセルを選択して、「ホーム」タブの「桁区切りスタイル」ボタンをクリックすると、数値の3桁ごとにコンマが表示されて読みやすくなる。

また、正負が入り混じる列では、マイナス記号を「-」から「△」や「▲」に変更すると、正負を見分けやすくなる。「セルの書式設定」画面を開き(図15)、「表示形式」タブで負数の記号を指定すればよい(図16、図17)。

図15 セルを選択して右クリックし、「セルの書式設定」を選ぶ。

図16 「表示形式」タブの「分類」欄から「数値」を選択。「桁区切り(,)を使用する」にチェックを付けて、「負の数の表示形式」欄から「△1,234」を選ぶ。

図17 負数の先頭の「-」が「△」に変わり、正負が見分けやすくなる。

「テーブルとして書式設定」を使う手もあり

ちなみに、1行目に見出し、2行目以降にデータが入力されているタイプの表では、表を修飾するのに「テーブルとして書式設定」を使う手もある。メニューからデザインを選ぶだけで、瞬時にスタイリッシュな表に変身するのでとても便利だ(図18、図19)。なお、罫線や色が設定してある表に「テーブルとして書式設定」を適用すると、元からある書式とテーブルの書式が混ざってしまう。かえって見栄えが落ちるので、あらかじめ罫線と色を解除してから設定するとよいだろう。

図18 表を選択して、「ホーム」タブにある「テーブルとして書式設定」ボタンをクリックし、表示されるメニューからデザインを選ぶ。確認画面が開くので、設定事項を確認して「OK」ボタンを押す。

図19 図18で選択したデザインが適用される。表の1行目にデータ抽出用の「▼」ボタンが現れるが、不要な場合は表内のセルを選択し、「デザイン」タブの「フィルターボタン」のチェックを外すと消せる。

以上、“見やすい表”を作るコツを紹介した。ここまでの解説を念頭に置いて実践すれば、デザインの知識やセンスがなくとも、あなたがExcelで作成する表は「見やすくてデータが把握しやすい」と評判を得ることができるだろう。ぜひ試してほしい。

取材・文:ビジネス+IT編集部

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