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名簿で姓・名が別セルに! Excel関数でつなごう

姓名が分かれている表に名前を追加するには?

前任者から引き継いだExcelファイルの社員名簿。「姓」と「名」が別々のセルに分かれているけど、一つのセルにまとめて「名前」の一覧を作るにはどうすればいいの? 総務担当者のそんな悩み、Excelの機能でズバっと解決できますよ。

[2018年 4月 9日公開]

文字列操作関数や演算子を使えば手入力は不要

社員名簿は福利厚生や人員配置など、従業員に関わるありとあらゆることの基盤になります。総務や人事の業務と深く関係するので、常に使いやすい状態にしておくことが重要です。

とはいえ、名前の一覧を作るために姓名を見ながら手入力したり、一つずつコピーと貼り付けを繰り返したりしていては、時間がいくらあっても足りません。社員名簿をExcelで管理しているなら、文字列操作関数や演算子を駆使して、姓、名、名前の列がそろった“使える社員名簿”に変身させましょう。

つなげたいセルを指定するだけ! 関数は難しくない

複数のセルに分かれている文字列を連結する関数としては、Excel 2013以前のバージョンでも使える「CONCATENATE」(コンカティネート)関数がよく知られています。また、Office 365やExcel 2016を導入済みの場合、新しい関数「CONCAT」(コンカット)も利用できます。

関数と聞くと難しく感じるかもしれませんが、この二つの関数では「引数」(ひきすう)に連結したいセルを指定するだけで、連結後のデータが表示されます。CONCATENATE関数ではセルをコンマ(,)で区切って指定しますが、CONCAT関数では連続したセルをまとめて指定でき、その分、利便性が向上しています。

ここでは両方の使い方を解説するので、Excel 2013以前をご利用の方はCONCATENATE関数、Office 365を導入済み(Excel 2016をご利用)の方はCONCAT関数を入力してください。

CONCAT関数の構文
CONCAT(文字列1, 文字列2, …, 文字列253)
CONCATENATE関数の構文 
CONCATENATE(文字列1, 文字列2, …, 文字列255)

(1)連結した氏名を表示するための列を挿入する

挿入したい場所の列番号を右クリックし、表示されるプルダウンメニューから[挿入] をクリックします。

選択していた列が右に移動し、空白列が挿入されました。

(2)CONCAT関数またはCONCATENATE関数を入力する

Excel 2016では、姓名をつなげた文字列を表示したいセルにCONCAT関数を挿入します。上図は[fx](関数の挿入)ボタンから、関数の引数ウィザードを表示した入力例です。一つ目の引数を入力するテキストボックスにカーソルを置き、姓と名が入力されているセルをドラッグしてセル範囲を指定してから、[OK]をクリックします。セルや数式バーに直接、関数を含む数式(ここでは「=CONCAT(C3:D3)」)を入力しても構いません。

Excel 2013以前のバージョンでは、CONCATENATE関数を使います。連結した文字列を表示したいセルに、「=」に続けて関数名の最初の数文字を入力すると、候補となる関数が表示されます。[↓]キーで「CONCATENATE」を選択し、[Tab]キーで確定しましょう。後は姓が入力されているセルをクリックして「,」を入力、名のセルをクリックして閉じカッコ「)」を入力します。

(3)別々のセルに入力されていた姓名が連結された

CONCAT関数により、姓名に分けて入力されていた文字列が一つのセルに表示されました。

CONCATENATE関数でも同様に、姓名に分けて入力されていた文字列が連結され、一つのセルに表示されました。

手入力に慣れているなら「&」演算子も使える

以上の手順では関数を使いましたが、文字列を連結する演算子である「&」(アンパサンド)を使っても、別々のセルに入力された姓と名をつなげられます。数式の入力に慣れている人は、この方法でも構いません。

ただ、社員名簿は社内の複数人が閲覧・編集することを考えると、広く知られている関数を使った方法のほうが、多くの人にとって分かりやすいでしょう。特に理由がなければ、CONCAT関数やCONCATENATE関数を使うことをおすすめします。

(1)「&」演算子を使った数式を入力する

連結した文字列を表示したいセルに、姓と名のセル番号を「&」でつないだ数式(ここでは「=C3&D3」)を入力します。

(2)別々のセルに入力されていた姓名が連結された

「&」演算子の働きにより、姓名がつながって一つのセルに表示されました。

関数や演算子のコピーをオートフィルで一気に済ませる

関数と演算子、どちらの方法で文字列を連結したとしても、その数式を下方向にコピーしていく必要があります。コピー元のセルを選択した(アクティブセルにした)状態で表示される「フィルハンドル」を活用しましょう。

フィルハンドルを下にドラッグすると、数式がコピーされていきます。この機能を「オートフィル」と呼びます。ただ、リストが長いと目的のセルを行き過ぎてしまったり、逆に戻りすぎてしまったりして、操作にストレスを感じてしまいます。このような場合はフィルハンドルをダブルクリックすれば、リストの最下行まで一瞬でコピーが完了します。

(1)フィルハンドルをダブルクリックする

コピー元のセルをクリックし、フィルハンドルを表示します。マウスポインターをフィルハンドルの上に重ねると、太い[+]に変化します。この状態になったところでダブルクリックします。

(2)オートフィルにより数式がコピーされた

オートフィルが実行され、リストの最後まで数式がコピーされました。

Excelの機能を知っていれば表のメンテナンスが楽に

関数や演算子を使った複数セルの連結、いかがでしたでしょうか。今回解説した方法は姓名に限らず、「都道府県」「市区町村」「番地」などで分かれているセルを「住所」として連結するときにも役立ちます。

全ての文字列を手作業コピペなどでつないでいたら、膨大な時間がかかってしまいます。Excelの機能をうまく使って、社員名簿の管理業務を効率化していきましょう。

+α! セルにない文字列を連結時に加えることもできる

セルを連結するとき、セルには入力されていない任意の文字列を追加したいことがあります。例えば、姓と名の間に半角スペースを挿入したい場合や、氏名の後ろに「様」などの敬称を付けたい場合です。

このような場合は、CONCAT関数またはCONCATENATE関数の引数として、追加したい文字列をダブルクォーテーション(")で囲んで入力します。Excelで数式内に文字列を直接入力するときには「ダブルクォーテーションで囲む」と覚えておくと、さまざまな場面で役立つことでしょう。

ダブルクォーテーションで囲まないと「#NAME?」エラーが返されますが、半角の数字はそのまま入力しても大丈夫です。ダブルクォーテーションで囲んだ文字列は、表示形式が「文字列」のデータとして扱われます。

CONCAT関数で連結した姓名の後ろに「様」を追加します。「様」を引数として入力する際にダブルクォーテーション(”)で囲みましょう。[関数の挿入]ダイアログボックスから入力する場合は自動的に補完されます。

エラーにならず、姓名に「様」が追加されました。

協力メディア

できるネット(https://dekiru.net)

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