役立つ! 総務マガジン

複数Excelシートのデータをまとめるマクロ技(前編)

各部署から集めた発注表のデータを自動的にコピーする

事務用品などの消耗品や備品をまとめて業者に発注するのは、総務が受け持つ業務の一つ。とはいえ、複数の部署から集めたデータをまとめるのは手間がかかります。Excelの「マクロ」を使い、複数のシートにわたるデータを一つのシートにまとめてみましょう。

[2018年 8月27日公開]

自動記録を使えばマクロは簡単! 繰り返し作業が一瞬で終わる

総務の業務でExcelを使うときには、データのコピーや集計などで、同じ作業を繰り返し行うことがあります。一つのファイルの中で繰り返す作業であれば、操作を自動化する「マクロ」を使わない手はありません。

マクロと聞くと「難しそう…」と思うかもしれませんが、要するに「記録したことを繰り返し行う」ための機能。いわば、音声を録音して繰り返し再生するのと同じです。そう考えると、少しだけ気が楽になりませんか?

今回から前・後編に分けて、Excelのマクロを使った操作の自動化について、基本的な方法を見ていきます。前編では、マクロの記録と再生を行うまでをやってみましょう。

データをまとめるための集計用シートを作成

ここでは部署ごとに分かれた消耗品発注表のシートを、一つの集計用シートにまとめるマクロを作成します。集計用シートは部署ごとのシートと同じ体裁になるよう、部署ごとのシートをコピーして作成することにします。

(1)既存のワークシートをコピーする

部署ごとに消耗品発注表のシートが分かれているExcelファイルの例です。いずれかの部署のシート(ここでは「キャリアサポート部」)のシート見出しを右クリックし、[移動またはコピー]を選択します。

[挿入先]で一番上のシートが選択されていることを確認し、[コピーを作成する]にチェックマークを付けて[OK]をクリックします。

(2)シートがコピーされた

「キャリアサポート部(2)」という名前で、ワークシートがコピーされました。

(3)不要なデータを削除し、シート名を変更する

集計用シートとして利用するため、表の見出し以外のデータを削除します。表の最後の行まで選択して[Delete]キーを押しましょう。また、シート見出しをダブルクリックし、シートの名前を「shuukei」に変更しておきます。英字にしているのは、マクロを編集するときに扱いやすくなるためです。

自分が行った操作をそのままマクロとして記録できる

マクロが使えるようになり、集計用シートの準備も整ったら、次はマクロを記録していきます。[表示]タブにある[マクロ]ボタンから行います。

このボタンをクリックすると、その後にExcelで行う作業は全てマクロとして記録されていきますが、誤操作もそのまま記録されます。これは音声の録音中に言葉を言い間違えたり、くしゃみをしてしまったりするようなもの。マクロの記録中に操作を間違えないよう、あらかじめ手順をよく確認しておきましょう。

(1)データの貼り付け先となるセルを選択する

ここでの例では、部署ごとのシートでコピーしたデータを、集計用シートの表に貼り付けていきます。そこで、マクロを記録する前に、集計用シートでは貼り付け先となる先頭のセルをクリックし、アクティブにしておきます。

(2)[マクロの記録]ダイアログボックスを表示する

続いて、コピー元となる部署ごとのワークシートを表示し、コピー対象のセル以外のセルをアクティブにしておきます。マクロと関係のないセルをアクティブにしておくことで、その後の記録がスムーズになるためです。これで準備が整ったので、[表示]タブにある[マクロ]ボタンの[▼]をクリックして[マクロの記録]を選択します。

(3)マクロに名前を付け、記録を開始する

[マクロの記録]ダイアログボックスが表示されました。[マクロ名]に「DataCopy」と入力し、[マクロの保存先]が[作業中のブック]であることを確認してから[OK]をクリックします。

(4)コピー元のセルを選択してコピーする

マクロの記録が始まりました。部署ごとのシートの表にあるデータ(ここではセルA5~D11)を選択し、[コピー]ボタンをクリックします。ショートカットキーの[Ctrl]+[C]でも構いません。

(5)貼り付け先のシートを表示する

貼り付け先となる集計用シートを表示するため、「shuukei」シートをクリックします。

(6)[値のみ貼り付け]を実行する

「shuukei」シートでは、表の先頭のセルがアクティブになっています。集計時には値(数式の結果)のデータがあればいいので、[値のみ貼り付け]を行うといいでしょう。[ホーム]タブにある[貼り付け]ボタンの[▼]をクリックして[値]を選択します。

(7)マクロの記録を終了する

部署ごとのシートからコピーしたデータが貼り付けられました。ここまでで記録したい操作が終わったので、ステータスバーの左側(または[表示]タブの[マクロ]ボタン)にある[記録終了]ボタンをクリックします。

記録したマクロを実行してミスがないかを確認

マクロの記録が完了したら、意図したとおりに動作するか(再生されるか)を確認します。意図したとおりに動作しなかった場合は、以下の手順2で表示されるマクロ名を選択して[削除]をクリックし、再度マクロの記録を行ってください。

(1)集計用シートの空のセルをアクティブにする

マクロが正しく記録されているかを確認します。ここでは「shuukei」シートで何もデータがないセルを選択し、マクロによってデータが貼り付けられるかを試してみます。

(2)マクロを実行する

先ほどマクロを記録した部署ごとのシートを表示し、[表示]タブにある[マクロ]ボタンの[▼]をクリックして[マクロの表示]を選択します。[マクロ]ダイアログボックスで「DataCopy」を選択し、[実行]をクリックしましょう。
なお、ここでは[マクロ]ボタンの[▼]をクリックしましたが、[マクロ]ボタン自体をクリックしても[マクロ]ダイアログボックスを表示できます。

(3)マクロが実行され、データがコピーされた

「shuukei」シートにデータが貼り付けられました。マクロは正しく記録されているようです。

マクロの記録は簡単だけど、そのままでは使えない

今回の操作で、Excelでの「データをコピーして集計用シートに貼り付ける」という作業を自動化するためのマクロを作成することができました。

しかし、このままでは、マクロを記録したときのコピー元のデータ(例では「キャリアサポート部」シート)と同じ内容しか貼り付けできません。後編「複数Excelシートのデータをまとめるマクロ技(後編)」では、どのような内容のシートのデータでもコピーできるように、記録したマクロをカスタマイズしていきます。

協力メディア

できるネット(https://dekiru.net)

もっと関数のスキルを磨きたい! という人はぜひ大塚商会のExcel教室へ

大塚商会では、企業の人材育成をトータルにサポートする「人材育成支援サービス」をご提供しています。ITやCAD、ビジネススキルなどさまざまなジャンルをご用意しており、もちろんExcelを学ぶコースも充実しています。

Excelを基礎から応用まで体系的に学べる「標準コース」や、関数やマクロなど目的に応じて学べる「目的別コース」をご用意しています。大塚商会の研修施設で定期開催されているオープンコースのほか、貴社の業務に合わせてカスタマイズした企業研修(ご来場または出張)も可能です。

Excel研修の詳細情報を見る

Excelをもっと便利に活用するにはOffice 365をおすすめします

マイクロソフトの「Office 365」は、ExcelやPowerPointをはじめとしたOffice製品、メール、スケジュール管理などをクラウド上で使用できます。非常に利便性の高いシステムを実現することが可能です。

Office 365 について見る