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Excelの「並べ替え」で名簿管理を極める!

「思ったとおりに並ばない!」原因を知ってイライラ解消

社員の名簿やイベントの参加者リストなどをExcelで管理するとき、よく使う機能が「並べ替え」です。しかし、意図したとおりに並べ替えられず、困ることも多いのではないでしょうか。機能の特長をよく理解してデータを整えれば、うまく使いこなせます。

[2019年 1月28日公開]

名前順、日時順などの並べ替えを自由自在に

業務で名簿を扱う機会はよくありますよね。では、名簿のデータを並べ替えたい、例えば「懇親会の参加者を名前順に並べ替える」「部署の名簿を入社日順、かつ名前順に並べ替える」というとき、いつも適切に操作できていますか?

並べ替えを使いこなすには、機能の操作を知るだけでなく、表に空白を作らないようにするなど、データを並べ替えやすい形に整えることも大切です。今回はExcelの並べ替え機能をラクに使う方法と、並べ替えに適したデータの作り方を解説します。

名簿は必ず「リスト形式」にしておく

Excelで並べ替えやすい名簿を作るには、データを「リスト形式」にしておきます。リスト形式については第16回「Excelの住所録から大量の宛名をラクラク印刷」でも簡単に触れましたが、以下の条件を満たす表のことを指します。

  • 一行ごとに一件のデータになっている(一列ごとではない)
  • 一行目が表の見出し(項目名)である
  • 表の途中に空白の行や列がない

名簿はいつも上記の条件を満たすように作りましょう。なお、結合しているセルがあると正しく並べ替えができないため、解除しておきます。

リスト形式の名簿の例

一行目を見出しとして、一行ごとに一件のデータを入力して名簿を作ります。

空行は取り除いておく

名簿の入力が途中のときなどは、このように途中に空行を取って区切りが分かりやすいようにしている場合もあるでしょう。しかし、空行を挟んだ上下が別の表だと見なされ、意図したとおりの並べ替えができません。空行を削除して連続したデータにしましょう。

空白セルもなくしておくのが望ましい

表に空白のセルがあってもリスト形式の条件は満たしていて、並べ替えも可能です。しかし、空白のセルがある列をキーにして並べ替えを行ったとき、空白のセルの行は、昇順でも降順でも必ず一番下になってしまいます。

不明の場合は「不明」と入力しておくなど、セルに何らかのデータが入るようにルールを決めておいた方が、分かりやすくなります。例えば、メールアドレスを空欄でなく「不明」とした場合は、メールアドレスの降順で並べ替えたときには「不明」が一番上になります。

データがないセルも空白のままにしておくことは避ける

データが分からない場合は空白のままにしておくよりも、何かデータを入力するようにした方が、後から無駄な作業が発生することを防げるので、効率的に並べ替えができます。

[昇順][降順]ボタンによる簡単な並べ替え

名簿を並べ替えるとき、表全体をマウスでドラッグして選択している人は多いと思います。しかし、リスト形式の表なら、表の中の一カ所のセルを選択した状態で並べ替えを実行するだけで、自動的に並べ替えるべきデータのある範囲を認識して、表全体のデータが並べ替えられます。

[データ]タブの[昇順]または[降順]ボタンを利用すると、リスト形式の表の中で、選択したセルを含む列をキーとして、ワンクリックで並べ替えができます。

(1)[昇順]または[降順]をクリックする

名簿の中の、並べ替えのキーにしたい列内の一つのセルを選択した状態で、[データ]タブの[昇順]をクリックします。ここでは[姓]の見出しのセルを選択していますが、見出しでなくデータのセルを選択していても同様に操作できます。

(2)表全体が並べ替えられた

[姓]をキーに、昇順(五十音順)で名簿の表全体が並べ替えられました。

[姓]をキーにした並べ替えが、意図した順序にならない場合があります。そのようなときは後述する「文字列をキーにした並べ替えは『ふりがな』に注意」の解説を参考に、データを修正しましょう。

また、[昇順][降順]ボタンをクリックしたときに、見出し行も含めて並べ替えられてしまう場合があります。そのような場合は、次に解説する手順を参考に[並べ替え]ダイアログボックスを表示し、[先頭行をデータの見出しとして使用する]にチェックマークを付けておきましょう。以降は、見出し行が並べ替えの対象に含まれなくなります。

「入社日かつ名前順」で並べるには[並べ替え]ダイアログボックスを使う

並べ替えの条件が複数ある場合、例えば「入社日が新しい順で、なおかつ同じ日に入社した同期は名前順(姓の昇順)で並べ替えたい」という場合は、[並べ替え]ダイアログボックスを使って条件を追加していく方法が確実です。

以降では、複数の条件による「並べ替え」の操作方法を解説します。初期状態の[並べ替え]ダイアログボックスでは一つだけ条件を設定できるようになっています。ここに並べ替えの条件を追加していきましょう。

(1)並べ替えを開始する

名簿の中の一つのセルを選択した状態で、[データ]タブの[並べ替え]ボタンをクリックします。[昇順][降順]ボタンの場合と同様、表全体を選択しなくても並べ替えが可能です。

(2)一つ目の条件(入社日が新しい順)を設定する

名簿の表全体が自動的に選択され、[並べ替え]ダイアログボックスが表示されました。[先頭行をデータの見出しとして使用する]にチェックマークを付け、[最優先されるキー]に[入社日]を選択して、[順序]では[新しい順]を選びます。

(3)条件を追加する

複数の条件を設定するため、[レベルの追加]ボタンをクリックします。

(4)二つ目の条件(姓の五十音順)を設定する

追加された[次に優先されるキー]に[姓]、[順序]は[昇順]を選び、[OK]をクリックします。

(5)複数の条件で並べ替えられた

名簿が入社日の新しい順、同じ入社日では姓の五十音順で並べ替えられました。

文字列をキーにした並べ替えは「ふりがな」に注意

名前(姓や名)や品名など、文字列をキーにした並べ替えをするとき、意図した順番にならないことがあります。例えば、昇順に並べたはずなのに「五十嵐」(いがらし)さんが「荒川」(あらかわ)さんの上になっている、といった場合です。

このような場合は、それぞれの漢字の「ふりがな」を確認しましょう。Excelでは、入力された漢字のデータと同時に、ふりがなも記録しています。例えば「たなか」で変換して「田中」と入力した場合、「たなか」がふりがなとなります。これによって「上林」(うえばやし)と「上林」(かみばやし)のような、同じ漢字で読みが違う姓でも正しく並べ替えができます。

ところが、Excelで入力したのでなく、ほかのソフトから取り込んだり、コピーして貼り付けたりした漢字の文字列には、ふりがなのデータが存在しません。このようなデータでは、五十音順での並べ替えができないため注意が必要です。

ふりがなのない漢字のデータは、パソコンの中で文字を管理する「文字コード」と呼ばれる情報の順番で並べ替えられます。「五」は「荒」より文字コードが先である(数値が小さい)ため「五」が先になるのですが、名簿として意味のある順番にはなりません。

ふりがながないと五十音順の並べ替えができない

姓の昇順で並べ替えると上になるはずの「荒川」(あらかわ)さん、「五十嵐」(いがらし)さんが下になってしまっています。この二つのセルの漢字にふりがなのデータがないため、文字コード順での並べ替えになってしまったことが原因です。

適切な並べ替えができるように、ふりがなを確認して修正しましょう。以下に手順を解説します。

(1)セルにふりがなを表示する

名簿の姓と名の列を選択し、リボンの[ホーム]タブで[ふりがなの表示/非表示]ボタンをクリックします。

(2)ふりがなが表示された

全てのセルのふりがなが表示されました。表示されていないセルは、ふりがなのデータがないセルです。

(3)ふりがなを入力する

ふりがなのデータがないセルをクリックし、[ふりがなの表示/非表示]ボタンにある[▼]から[ふりがなの編集]をクリックします。

(4)ふりがなを編集し、確定する

一般的な読みのふりがなが、自動的に入力されます。問題なければそのまま[Enter]キーを押し、変更したい場合は編集してから[Enter]キーを押すと、ふりがなの入力が完了します。

(5)正しく並べ替えられた

追加したふりがなに従い、正しく並べ替えができました。姓と名の列を選択して再度[ふりがなの表示/非表示]ボタンをクリックすると、ふりがなが非表示になります。

リスト形式とふりがなの入力で、名簿の並べ替えがラクになる

名簿を作ったり編集したりするとき、リスト形式の条件に合わせておくことで、並べ替えに限らず、さまざまな加工がやりやすくなります。「一行目を見出しに、空行なく一行ずつデータを入力する」という基本を覚えておきましょう。

リスト形式でしっかり作った名簿が思うように並べ替えられないとき、原因として一番に考えられるのが、漢字のふりがなの問題です。名簿の見た目だけでは気付くことができないので、ふりがなを表示して確認することを心掛けましょう。

協力メディア

できるネット(https://dekiru.net)

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