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Excelと他アプリのデータ交換に「CSV」を活用

インポート/エクスポート機能で住所録などのデータを効率よく扱う

Excelの作業で、ほかのアプリとデータをやりとりする機会は多いものです。例えばハガキ作成アプリに保存されている取引先のリストをExcelに取り込みたい、といった場合に、適切なやり方を知っているかどうかで、かかる手間は大きく違います。Excelにおけるインポート/エクスポートについて理解しましょう。

[2019年 6月24日公開]

データの交換に適したファイル形式「CSV」の特徴を覚えよう

Excelはデータを管理するアプリとして汎用性が高いため、ほかのアプリで作成したデータを取り込んだり、ほかのアプリで使えるようにデータを書き出したりする機会が多くなります。

例えば、ハガキ作成アプリで管理していた住所録を今後はExcelで管理したいとき、全て入力し直すとしたら大変な手間です。しかし、Excelはさまざまなアプリとデータの交換が可能なインポート/エクスポート(取り込み/書き出し)機能を搭載しているため、適切に使うことでスムーズにデータを取り込めます。

このとき、ポイントになるのが、「CSV」というファイル形式です。CSVは「Comma Separated Value」の略で、「コンマ(,)で区切った値」という意味です。その名のとおり、データをコンマで区切ったテキストファイルであり、拡張子は「.csv」となります。

CSVファイルは「メモ帳」などのテキストエディターでも開けます。以下の例のように表の項目が「番号,名前」のように列ごとにコンマで区切られていて、1行ごとのデータは改行で区切られています。ほかのアプリからCSVファイルとしてデータを保存し、Excelで開けば、表として表示されます。

CSVファイルの例

「番号」「名前」といった表の1列ごとの見出しやデータをコンマで区切り、データを1行ごとに改行で区切っています。

ExcelでCSVファイルを開いたところ

CSVファイルをExcelで開くと、このように表として表示され、以降はExcel上で編集できます。

CSVファイルをExcelで管理するなら「名前を付けて保存」する

一般的な設定のパソコンでは、CSVファイルをダブルクリックするだけでExcelが起動し、CSVファイルを開けます。データを今後Excelで管理したい場合は、ブックとして名前を付けて保存しましょう。上書き保存した場合はCSVファイルとして保存されるため、表示形式や罫線(けいせん)などの情報が保存されません。

(1)フォルダーにあるCSVファイルを開く

CSVファイルを用意します。このデータは「番号」「名前」「名前フリガナ」といった項目があり、数十行分のデータが入力された住所録です。

フォルダーを表示して、CSVファイルをダブルクリックします。

(2)Excelでファイルが開かれた

Excelが起動してCSVファイルが開き、表として表示されました。このとき[データ損失の可能性]という警告が表示され、CSV形式のまま保存すると一部の機能(罫線やセルの書式設定など)が失われることが説明されます。[名前を付けて保存]をクリックし、Excelのブックとして保存しましょう。

ExcelからCSVファイルを書き出すには「エクスポート」を使う

Excelのブック形式で管理していたデータをCSVファイルとして書き出し、ほかのアプリで取り込むこともできます。Excelのエクスポート機能を利用しましょう。

(1)エクスポートするデータを確認する

CSVとして書き出したいブックを開き、データを確認します。複数のワークシートがある場合は、表示中のワークシートだけがCSVファイルに保存されることに注意しましょう。データを確認できたら[ファイル]をクリックして保存を開始します。

(2)エクスポートを開始する

[エクスポート]をクリックします。

(3)ファイルの種類に[CSV]を選択する

[ファイルの種類の変更]→[CSV(コンマ区切り)]の順にクリックし、[名前を付けて保存]をクリックします。

(4)ファイル名を設定する

保存するフォルダーを選択してファイル名を入力し、[保存]をクリックします。

(5)警告を確認する

複数のシートを持つブックからエクスポートした場合は[選択したファイルの種類は複数のシートを含むブックをサポートしていません。]と、表示(選択)中のワークシートの内容だけが保存される旨の警告が表示されます。問題がないことを確認して[OK]をクリックします。

(6)CSVファイルのエクスポートが完了した

データがCSVファイルとしてエクスポートされました。「メモ帳」で開くと、このようなテキストファイルになっていることを確認できます。

文字化けや意図しないデータの変換が起こる場合は「従来のウィザード」で解決

CSVファイルをExcelで開いたときに、文字が正常に表示されない「文字化け」が起きたり、「001」が「1」として取り込まれてしまったりと、意図通りにインポートできない場合があります。

意図通りにインポートできないCSVファイルの例

インポートするCSVファイルの例。行の最初の数字が「001」「002」となっています。

Excelで開くと、数字の先頭からゼロが消えて「1」「2」のようになっています。また、日本語が全体的に文字化けして、読めなくなっています。

文字化けは、多くの場合「文字コード」が原因です。コンピューターの扱うテキストデータは数字の集まりで、例えば「0001」は「あ」のように、数字と文字を対応させるパターンが決められています。文字コードとはパターンのことで、異なる文字コードのファイルを開くと「0001」で「ぬ」が表示されるような現象が起き、文字化けとなります。

Windowsパソコンでは一般に「シフトJIS」と呼ばれる文字コードが使われていますが、インターネット上のサービスなどでは「UTF-8」という文字コードが主流です。ExcelではCSVファイルをダブルクリックすると常にシフトJISで開こうとするため、CSVファイルの文字コードがUTF-8だった場合は、文字化けが避けられません。

このような場合は、インポート用のウィザードを利用して、詳細な設定を確認しながら取り込みましょう。インポート用のウィザードは複数ありますが、ここでは、最も設定の自由度が高い「レガシデータインポートウィザード」を利用します。最初に、ウィザードを使えるようにするための設定を行います。

(1)レガシデータインポートウィザードを有効にする

[ファイル]→[オプション]をクリックして[Excelのオプション]ダイアログボックスを表示します。続けて[データ]をクリックして[レガシデータインポートウィザードの表示]の[テキストから(レガシ)]にチェックマークを付け、[OK]をクリックします。一度この設定を行えば、次回からは直接ウィザードを起動できます。

(2)ウィザードを起動する

新規ブックを開いた状態で、[データ]タブの[データの取得]→[従来のウィザード]→[テキストから(レガシ)]の順にクリックします。

(3)インポートするCSVファイルを選択する

[テキストファイルのインポート]ダイアログボックスが表示されたら、インポートするファイルを選択して[インポート]をクリックします。

(4)データのファイル形式と文字コードを設定する

[テキストファイルウィザード]が表示されました。CSVファイルを取り込むために[元のデータの形式]は[コンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ]を選択します。また[元のファイル]で文字コードを選択します。通常は自動判別により[65001:Unicode(UTF-8)]が選択されますが、自動判別されなかった場合は手動で選択しましょう。選択が完了したら[次へ]をクリックします。

(5)区切り文字を設定する

[区切り文字]の[コンマ]にチェックマークを付けて[次へ]をクリックします。

(6)ゼロで始まる数字を取り込むときのデータ形式を変更する

次に、1列目の数字を「001」のようにゼロを残して取り込むための設定を行います。[データのプレビュー]の1列目をクリックし、選択した状態で[列のデータ形式]の[文字列]をクリックして、[完了]をクリックします。数字を文字列として取り込むように設定することで、ゼロが消えずにそのまま取り込めるようになります。

(7)データを表示する場所を選択する

[データのインポート]ダイアログボックスが表示されました。初期設定では[既存のワークシート]の[=$A$1]が設定され、現在のワークシートのセルA1にデータが取り込まれます。問題がなければ、そのまま[OK]をクリックします。

(8)インポートが完了した

文字化けせず、「001」のような数字もそのままExcelにインポートできました。名前を付けてブックを保存しておきましょう。

インポート/エクスポート機能で大幅な時短が実現できる!

データのインポート/エクスポートは、単純に入力し直すことと比べれば大幅な時短につながる作業です。しかし、使い慣れていないと、文字化けなどの思わぬトラブルを回避する方法が分からず、結局時間がかかってしまうこともあります。

突然「古いアプリからデータを取り出して、今後はExcelで管理するようにしたい」のような依頼があったときも、適切なインポートの方法を知っていれば、多様なデータにすぐに対応できるようになります。レガシデータインポートウィザードを含め、今回解説した機能を、ぜひ覚えておいてください。

協力メディア

できるネット(https://dekiru.net)

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