役立つ! 総務マガジン

Excelの入力補助機能で“究極”の申請書を作る

入力ミスをできるだけ防ぎ、日本語入力も自動でオン/オフ

「Excel申請書マスター」特集もいよいよ最終回。今回は「データの入力規則」のこれまで解説していない機能も使って、入力しやすくミスが起きない“究極”の申請書を作ります。

[2019年 9月24日公開]

特集:Excel申請書マスター

事務処理の改善は、全社の業務効率・働きやすさの大幅アップにつながります。Excelで入力する申請書も、便利な機能を活用して入力しやすく改善しましょう。

データの制限と日本語入力の切り替えで入力を補助

「Excel申請書マスター」では、入力しやすく、ミスが起きにくい申請書を作る方法を解説してきました。まずは、これまでに解説した機能をおさらいしておきましょう。

  • 入力する必要があるセル以外を入力不可にしてミスを防止する「セルのロック」&「シートの保護」(第31回)
  • セルに入力可能な金額の上限を設定し、規定内で申請するようルールを周知できる「データの入力規則」の「入力制限」(第32回)
  • 部署名をリストからの選択式にして、簡単かつ正確に入力できるようにする「データの入力規則」の「リスト」(第33回)

最終回となる今回は、新たに次の二つを解説します。

  • 日付の入力欄の間違った入力を制限する「データの入力規則」の「開始日」&「終了日」
  • 氏名などの入力欄では日本語入力オン、金額の入力欄では日本語入力オフと自動的に切り替える「データの入力規則」の「日本語入力」

「開始日」&「終了日」は、経費を使った日付を未来の日付にしてしまうなどのミスを防ぎ、正確な入力を促します。「日本語入力」は申請する社員の操作を補助し、半角入力してほしい金額欄をつい全角で入力してしまうなどのミス(と、訂正の手間)を防ぎます。それぞれを申請書類に設定し、使いやすい“究極”の申請書を作りましょう。

提出日は「今日」以降しか入力できないようにする

まずは申請書の「提出日」の入力欄に入力規則を設定し、日付以外のデータを入力できない、なおかつ今日(記入日)よりも前の日付を入力できないようにします。提出する予定の未来の日付を提出日とすることはあっても、過去の日付を提出日とする必要はないためです。

あわせて、セルの表示形式を「○○年○月○日」の形式に設定します。日付は「2019/10/1」のような形式でも「10月1日」のような形式でも入力できますが、表示形式を設定しておけば、どのように入力しても最終的な表示を「○○年○月○日」の形式で統一できます。

(1)提出日の入力欄にデータの入力規則を設定する 

提出日を入力するセルG3をクリックして、[データ]タブ内の[データツール]から[データの入力規則]→[データの入力規則]の順にクリックします。

(2)「今日」以降の日付のみを入力できるようにする

[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されたら[設定]タブの[入力値の種類]で[日付]、[データ]で[次の値以上]を選択し、[開始日]には今日の日付を取得する関数[=today()]を入力します。これで、提出日として今日(申請者が編集している日)以降の日付しか入力できなくなります。最後に[OK]をクリックして設定を完了します。

(3)セルの表示形式を設定する

セルG3を選択した状態のまま[ホーム]タブ内の[セル]から[書式]→[セルの書式設定]の順にクリックします。

(4)日付の表示形式を選択する

[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されました。[表示形式]タブで[分類]の[日付]をクリックし、[種類]の[*2012年3月14日]をクリックして[OK]をクリックします。

経費を使った日付は「今日」以前しか入力できないようにする

続けて、経費の入力欄の「日付」にもデータの入力規則を設定しましょう。こちらは申請する経費を使った日付なので、今日以前の過去の日付が入力できればいいはずです。提出日とは反対に、今日以前の日付しか入力できないように設定します。また、表示形式では年まで表示する必要がないため、月と日だけの形式とします。

(1)日付の入力欄にデータの入力規則を設定する

経費の日付を入力するセルA10以降の範囲を選択しておき、[データ]タブ内の[データツール]から[データの入力規則]→[データの入力規則]の順にクリックします。

(2)「今日」以前の日付のみを入力できるようにする

[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されたら[設定]タブの[入力値の種類]で[日付]、[データ]で[次の値以下]を選択し、[終了日]には今日の日付を取得する関数[=today()]を入力します。これで、今日(申請者が編集している日)以前の日付しか入力できなくなります。最後に[OK]をクリックして設定を完了します。

(3)セルの表示形式を設定する

日付を入力するセル範囲を選択した状態のまま[ホーム]タブ内の[セル]から[書式]→[セルの書式設定]の順にクリックします。

(4)日付の表示形式を選択する

[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されました。[表示形式]タブで[分類]の[日付]をクリックし、[種類]の[3月14日]をクリックして[OK]をクリックします。

氏名の入力欄で日本語入力を自動的にオンにする

氏名は日本語で入力するため、「申請者氏名」を入力するセルを選択したときに、自動的に日本語入力をオンにするようにします。データの入力規則の「日本語入力」で、パソコンの日本語入力のモードを制御する設定を行いましょう。

(1)氏名の入力欄にデータの入力規則を設定する

提出日を入力するセルG5をクリックして、[データ]タブ内の[データツール]から[データの入力規則]→[データの入力規則]の順にクリックします。

(2)日本語入力の自動オンを設定する

[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されたら[日本語入力]タブの[日本語入力]で[オン]を選択し、[OK]をクリックして設定を完了します。

申請項目に応じて日本語入力のオン/オフを設定する

続けて、申請項目ごとに適切な日本語入力のモードを設定します。「内容・目的」と「支払先」は主に日本語で入力するため、日本語入力をオンに、「領収証番号」と「仮払金額」は半角で数字を入力するため、日本語入力をオフにします。

なお「勘定科目」は、「福利厚生費」「旅費交通費」などの科目の一覧を第33回で解説したリストとして作成し、選択して入力できるようにします。今回は設定方法の解説を割愛します。

(1)「内容・目的」と「支払先」にデータの入力規則を設定する

「内容・目的」と「支払先」を入力するセル範囲を選択し、これまでと同様に[データ]タブ内の[データツール]から[データの入力規則]→[データの入力規則]の順にクリックします。

(2)日本語入力の自動オンを設定する

[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されたら[日本語入力]タブの[日本語入力]で[オン]を選択し、[OK]をクリックします。

(3)「領収証番号」と「仮払金額」にデータの入力規則を設定する

「領収証番号」と「仮払金額」を入力するセル範囲を選択し、これまでと同様に[データ]タブ内の[データツール]から[データの入力規則]→[データの入力規則]の順にクリックします。二つのセル範囲は離れていますが、一方のセル範囲を選択し、続けて[Ctrl]キーを押しながらもう一方のセル範囲をすることで、両方を選択できます。

(4)日本語入力の自動オフを設定する

[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されたら[日本語入力]タブの[日本語入力]で[オフ(英語モード)]を選択し、[OK]をクリックします。

以上で、それぞれの申請項目にデータの入力規則を設定し、適切な日本語入力モードの切り替えや入力できるデータの制限、リストによる入力が行われるようになりました。

使いやすい申請書で全ての社員と総務スタッフをストレスフリーに

申請書の入力は、多くの社員にとっては面倒で気の進まない作業でしょう。分かりやすく入力しやすい申請書で、手間なく入力できるに越したことはありません。一方で総務のスタッフにとっても、申請書の処理はできるだけ時間をかけずに行いたいものです。申請書のミスを減らす仕組みが整い、全て書式が整ったデータであるほど仕事が快適になります。

今回の特集で解説した機能を活用し、入力しやすくミスの起きにくい申請書を作っていってください。作成には少し手間がかかりますが、その何十倍、何百倍にもなるであろう大きな効率アップの成果が必ず得られます。

協力メディア

できるネット(https://dekiru.net)

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