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見落としがちなテナント企業の電気代削減術

テナントだからと諦められがちな照明のLED化

オフィスの電気代のうち、空調、照明が占める割合は意外に高いものです。空調の設定温度を少し上げる、照明を間引くなど節電への取り組みもさまざま。今回は、テナントだからと諦められがちな照明のLED化をご紹介します。

[2018年 9月20日公開]

テナント企業の電気代事情

テナントビルにフロア入居している企業では、毎月の電気代は子メータの数値(使用電力量)が記載された請求書が届くだけのことがほとんど。高いなあと思っても、どうにもならないと諦めて支払ってしまうことが多いでしょう。

本社は自社ビル、各地の営業拠点はテナントという場合、まずは、各地域電力会社で1kWhあたりの電力量単価が異なります。

また、テナントの場合はビルのオーナーが電力会社と契約していることが多く、各テナントにおける毎月の電気代はビルのオーナーへ支払います。この場合、管理費や基本料金分なども含まれることとなるため、自社ビルで電力会社と直接契約(高圧契約)している電力量単価(約16円/kWh)に比べおよそ倍の電力量単価(約32円/kWh)となるケースが多いようです。

多くのテナント企業はLED照明への変更を検討していない?

LED照明への変更は電気代の削減に有効だと分かっていても、照明機器はビルオーナーの所有物だからと、テナント企業の場合では検討すらされていないことが多くあります。確かにランプを取り付ける「器具」はそのとおりですが、ランプそのものについて実際は、テナントで管理していませんか?

最近では、ランプを取り付ける器具は変更しないで、ランプ部分の交換と簡単な配線変更でLED照明にできるものもあります。もちろん、電気の配線変更があるのでビルオーナーもしくはビル管理会社への事前確認は必要ですが、電力量単価の高いテナントでは投資回収期間も短くなるので、電気代の削減に大きな期待ができそうです。

LED照明に変更した場合の電気代削減目安は?

LED照明への変更により、どのくらい電気代を削減できるかは気になるところです。例えば、電力量単価32円/kWhで40形蛍光灯器具を25台(蛍光灯50本)利用した場合、おおむね月間1万円前後の電気代を削減できるというのが目安になるでしょう。

自社における削減効果が気になりますか? 利用本数や点灯時間などをご入力いただくだけでシミュレーションできるツールをご用意しましたので、実際にどれくらい削減できるか確かめてみてください。

テナントならではの注意点

電気代の削減は大きな魅力ですが、LED照明の導入を検討するに当たりテナントならではの注意点もあります。特に「工事場所による費用の分担」「原状回復の必要性」の2点は気にすべきところ。ビルオーナーもしくは、ビル管理会社としっかりと事前打ち合わせをしてから導入を進めましょう。

ビルオーナーがLED照明化すれば?

これまでの記事で「ビルオーナーがLED照明化をすればいいのに…」と思われた方は少なくないと思います。大塚商会の独自調査ではありますが、テナント契約されているお客様にLED照明化のご意向を確認したところ、約17%がオーナー側の手配でLED化済み/83%が未導入という結果でした。これには大きな課題があり、テナントビルまるごと1棟分では大きな設備投資費用が必要となることや各テナントとの工事日程調整が影響しているようです。
一般的にオーナー側でLED化を進めるのは固定料金となっている共益費分に該当する共有部となり、多くのビルではエントランスや通路をLED化します。空きテナントがある場合は、「LED照明」はセールスポイントとなるため、導入にも前向きでしょう。ただし、各テナントへは使った分を従量請求しているため、オーナー側で積極的に設備更新を行う必然性がないのです。よって、ビルオーナーへの相談や確認により、LED照明の導入計画が具体的に進まないのなら、テナント側でできるところからスパっとLED照明にしてしまった方が、結果的にお得となります。ぜひシミュレーションでの試算をお試しください。

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