役立つ! 総務マガジン

社内イベントで強い組織をつくる

コミュニケーションを活性化して、モチベーションの高い企業に!

ICTの浸透でリアルなコミュニケーションが薄れている昨今、活力ある企業を目指して社内イベントを積極的に行う企業が増えています。そこで、社内イベントの効用と運営のポイントを解説します。

[2019年 2月 4日公開]

社内イベントの効用とは

会社で行う行事やイベントは、部署やグループ単位で行うものから、創立記念式典のように全社や社外の関係者を招待するものまで大小さまざまあります。昭和の高度成長期には「社員旅行」や「運動会」などのイベントを行う企業が多数存在しました。しかし、嗜好(しこう)の多様化などで一律に同じ行動を強制する全社イベントは特に若手から敬遠され、実施する企業が減少してきました。

ところが、低成長時代になりメールなどネットワークによるやりとりが多くなってくると、飲み会や社員旅行など直接コミュニケーションが取れる社内イベントを希望する社員が徐々に増加傾向に転じ、社内イベントを復活させたり、新規に開始したりする企業もしばしば見られるようになっています。

社内イベントを実施することで、以下のような効果が期待できます。

期待できる効果

  1. 業務を離れてコミュニケーションを取ることにより、個々の考え方や将来の方向性などプライベートも含めた相互理解が促進する。
  2. 社内コミュニケーションが活性化することで、社員間に共に働く仲間としての「共感」が広がり、会社や組織に対しての帰属意識が高まる。
  3. 周囲に理解者が多くなり、仕事や会社に対しての愛着が高まる。結果としてモチベーションが向上する。

このように、社内イベントでコミュニケーションを活性化することで、離職率の低下や生産性の向上という大きな効果が期待できるのです。それを表すように、成長の著しい企業では社員のモチベーションアップにつながるさまざまな社内イベントが展開されています。

もし、自社のコミュニケーションが希薄で部署の一体感に欠けている、離職者が増えていると感じているなら、社内イベントの実施を検討してみましょう。

社内イベントの種類

社内イベントは入社式や創立記念式典といった定番で行われるものから、農業体験合宿など会社オリジナルイベントまで、さまざまなものが行われています。また参加対象も社員だけでなく、社員の家族やOB / OG、地域社会の人々、取引先、消費者など、実施内容によっては会社を取り巻くステークホルダー全てを対象とするイベントもあります。

オフィシャルな式典

企業としての公式な行事です。社員を対象にするだけでなく、取引先や関係団体、官公庁、株主など社外の関係者を招き、企業が目指す方向や業績など企業の考えを表明し理解・浸透を図ります。

賀詞交換会
取引先を招待しお互いに新年のあいさつを取り交わす行事。名刺交換などで人脈を広げる機会となります。
入社式
辞令の交付
株主総会
決算報告と役員の選任・事業活動の承認
創立記念式典
○○周年の場合は、創業者、OB / OGの招待や社史の編さんも行い、事業の継承発展を祝います。
表彰式
企業活動に貢献した個人や組織を表彰し、モチベーションアップにつなげます。

社員親睦イベント

社員相互のコミュニケーションを高めるためのイベントです。勤務中を「オン」とすれば仕事を離れた「オフ」のコミュニケーションを取ることで、人間同士としての理解がより深まります。

入社歓迎会、送別会
上司/部下、先輩/後輩、同僚とのコミュニケーションを促進します。
社員旅行
「同じ釜の飯を食べる」という言葉があるように、旅行という共通体験を通してコミュニケーションを活性化します。全員がそろって旅行をするのは困難なため、幾つかのグループに分かれて「日程」や「旅行先」を調整します。
運動会
部署対抗など社員同士のチームワークを通してコミュニケーションを深めます。また、健康意識を高めることも目的となります。社員だけでなく家族も一緒に楽しめる工夫があるとより盛り上がります。

季節催事イベント

季節やカレンダーに従って行うイベントです。内容はアイデアと工夫次第で、さまざまなものがあります。会社の風土や経営者・社員の嗜好が反映されやすいイベントです。

初詣
全員で初詣に行き、おはらいを受けます。安全祈願や商売繁盛など会社の発展を全員で祈願します。
新年会
仕事始めの日に開催される場合が多いイベントです。最近は飲食店を借りての宴会よりも、仕事を早めに切り上げて会議室などで簡素に行う企業が増えています。
節分
社員の無病息災を祈願して年男・年女が豆をまきます。
お花見
毎年、場所取りが話題になりますが、休日にピクニック気分で出掛けたり、仕事帰りに夜桜を見ながらお弁当とお酒を楽しんだりします。
暑気払い
猛暑を乗り切るために、屋外のビアガーデンなど開放的な環境で日ごろのストレスを発散します。また、貸し切りの納涼船やディナークルーズなども脱日常の社内イベントとして人気があります。
クリスマス&忘年会
クリスマス会は、ケーキやグッズなどをプレゼントして、社員に感謝の気持ちを伝える機会として利用する企業が多いようです。忘年会は一年の締めくくりとして行います。最近の傾向としては、業務が忙しくなり、お店の予約が取りにくい年末ぎりぎりの実施を避けて11月中旬以降に行うケースが多くなっています。

目的別イベント

コミュニケーションや一体感を促進するだけでなくイベントを行うことで、スキルアップ、企業理念の浸透・共有、社会貢献、健康増進などの効果を期待して実施するイベントです。

合宿研修
企業理念の浸透やチームワークの向上を目的として実施します。農作業体験をしながら行う合宿やクルーザーを利用した航海体験合宿など、共通の体験を通して企業の将来を語り合い、経営者と社員の相互理解と「会社に対しての思い」を共有します。
ファミリーイベント
社員の家族と会社の一体感を醸成する目的で実施します。社員の配偶者やお子様を対象として、仕事参観や会社の歴史・業務に関連したクイズ大会、会社施設・設備を巡るスタンプラリー、親子のワークショップ、セミナー、社員食堂の食事体験を実施することで、社員家族の会社や仕事に対しての理解を促進します。
健康イベント
仕事の合間や就業の前後にラジオ体操など簡単な運動を行います。近年注目を集めているヨガやマインドフルネスといった瞑想(めいそう)法、太極拳など、ストレス解消や集中力を高める運動も効果的です。

以下は任意参加型のスポーツイベントとなりますが、健康促進だけでなくコミュニケーションや一体感を深めるきっかけとして実施します。従来は企業の余暇活動としてクラブ化されていましたが、強制ではなく好きなときに任意で参加できることがポイントとなります。

  • フットサル大会
  • ボウリング大会
  • ソフトボール大会
  • ジョギング
  • ハイキング

社内イベント実施までの流れ

部署を問わず、全員が参加対象に含まれるイベントを実施する場合は「総務部門」が運営を行います。「社内イベント」の企画から実施までの流れは以下のようになります。

効果的な社内イベントを実施するためには

社内イベントは大別すると入社式や創立記念式、社葬などの「式典イベント」と、社員旅行やスポーツ大会などの社員交流を目的とした「コミュニケーションイベント」の二種類に分けられます。式典イベント成功のポイントは「スムーズな進行と来客への心遣い」であり、コミュニケーションイベント成功のポイントは「対話型・参加型のイベントを企画し実施すること」となります。

式典イベントは公式に会社の顔と言われるイベントです。そのため主に総務部門が担当します。毎回の実施状況と結果を「運営ノウハウ」として蓄積し、着実に継承していくことが大切です。参加者が感動するような式典の運営は、試行錯誤の積み重ねから生まれます。

また、コミュニケーションイベントは、イベント実施日までに社内の雰囲気を盛り上げていくことが成功のカギとなります。そのため少数の担当者だけで推進すると、労力が掛かり過ぎてしまい、疲弊することもあるでしょう。担当者に余裕がないと、そもそも社員の意向に沿ったイベントかどうかといった基本的な確認も難しくなります。

参加者が疑問や不満を抱くイベントは、会社にとってマイナス効果となります。実施するからには「参加者の満足度」が高いイベントとなるように心掛けましょう。

参加者の満足度が高いイベントを実現するには

運営スタッフは、総務担当者だけでなく社内の各部門から選抜した幅広いメンバーで構成することが肝心です。メンバーが集まったら、お互いに知恵を出し合ってプロジェクトの概要を企画することから始めます。そして企画段階から情報を発信するなど、なるべく多くの人の興味・関心を集めるような工夫が必要です。この場合、総務担当者は、プロジェクトの円滑な推進と社内調整が主な任務となります。

また、よくあるトラブルは、イベントの企画運営を任されたスタッフが自身の本来業務と両立できないというパターンです。全社的に行うイベントは企業の成長・発展に必要なものであるという認知を広め、社内理解を促進することも大切です。

任意のボランティア精神を期待すると、個々の社員によって積極的に関わる人と消極的な人というようにバラツキが出てきます。イベントの企画運営も、業務の一部として評価していくことが重要です。
特に管理職になると受け持った部署をどのように盛り上げていくかが大きな課題となりますが、その際に、コミュニケーション活性化を目的としたイベントの企画運営経験が役立ちます。
社内イベントを盛り上げて成功させることができる人こそ、リーダーとして上に立つ素質がある社員といっても過言ではありません。

イベントの運営で最も煩雑で手間取ることは、参加者のスケジュール調整や出欠確認です。これらの仕事に役立つ便利なアプリがいろいろとありますので、積極的に利用して省力化しましょう。普段の業務にも役立つものが見つかるかもしれません。

円滑にイベントを進めるには

大塚商会のおすすめは「統合型グループウェア」

イベントのプロジェクト管理には、必要とされる機能をそろえた統合型グループウェアの導入がおすすめです。

【プロジェクト管理に欠かせない機能】

  • ガントチャートによる進捗の可視化
  • タスク・課題管理
  • チャット・掲示板によるメンバー間の連絡
  • スケジュールや必要なデータの共有 など

著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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