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年末特集「書類の山を大掃除」

新元号の年末に平成時代の文書を整理し、スッキリとした新年を迎えよう!

令和になって初めての年末年始。あなたの会社は、書類の山にうずもれて業務に支障を来していませんか? 紙の文書から電子文書に変換すると、さまざまなメリットが得られます。

[2019年12月 2日公開]

紙の文書から電子文書の時代へ

平成に入って企業ではPCが急速に普及し、平成9年(1997年)には従業員100名以上の企業では約70%の普及でしたが、平成15年(2003年)以降はほぼ100%の普及率となっており、令和を迎えた現在でもその数値に大きな変動はありません。

平成の31年間は、まさに企業の業務がアナログからデジタルへ移行した時代だったのです。

最近では、官公庁や自治体の届け出も電子申請できるようになり、正式な文書でも紙で作成・保管しなければならないケースは減少傾向にあります。文書のデジタル化は、業務のスピードアップ・効率アップに優れ、情報資産の有効活用にも役立ちます。古い紙の文書をデジタル化して、令和の時代にふさわしいスッキリしたオフィスを実現しましょう。

出典:総務省「世帯・個人・企業のインターネット利用状況の推移」
(http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/field/tsuushin01.html)を元に作成。

文書電子化のメリットとデメリット

紙の文書を電子化することで、多くのメリットを享受することができます。

電子文書のメリット

情報共有

紙媒体の場合、必要な文書がどこにどのような状態で保管されているのかを、詳細に把握することは困難です。極論すれば、自分もしくは自分の部署で作成・保管した文書なら何とか分かるでしょうが、他人や他部署で作成保管している文書は全く把握できないのです。必要になるたびに照会をかけるか、いちいち探しにいかなければなりません。

文書を電子化して共有することにより、探している文書を検索してすぐに取り出し、活用することが可能になります。文書をデータベース化することで、存在を知らなかった文書も容易に見つけることができます。企画書などはゼロから作成するのではなく、類似の企画書を若干の手直しで再利用し、作成の手間を省略することも可能になります。また、セキュリティを確保することにより、出先や自宅から文書を利用することもできるでしょう。紙の保管の場合は、必要になると会社に戻って探し、社外秘の場合は紛失や盗難の対策上、社外に持ち出し利用することは困難です。

文書の電子化により、今まで引き出しやロッカーで眠っていた情報を社内の誰もが活用できる(注1)ようになるため、大幅な業務効率のアップと情報資産の有効活用が推進されます。

  • (注1)閲覧の制限をかけない場合に限ります。文書の内容により利用者は制限できます。

業務処理のスピードアップ

社内で利用するさまざまな文書を電子化することにより、申請から承認・決裁にかかる時間を短縮できます。例えば稟議書や回覧などを電子化することにより、決裁者が外出していてもタブレットなどのモバイル端末で、移動時に承認することができるようになります。これにより決裁や返事待ちの時間が短縮され、業務の進捗(しんちょく)がスムーズになります。前述したとおり、文書をゼロから作らないといった複合的な要素で、業務処理のスピードが大幅に向上する可能性があります。

コスト削減

出力・印刷にかかるコストや届けるために必要な郵送費や交通費、保管スペースの費用が削減されます。

保管性

例えば、文庫本をデジタル化して保存した場合、1TB(1,000MB)の容量のハードディスクで約1万冊分を保存できるといいます。文庫本といえども1万冊となれば、保管場所の確保も大変です。

また、電子文書は劣化しませんが、文書は保管状態が悪ければ変色などの劣化が生じます。

また、文書は水没や焼失、盗難といった災害で利用不能になる場合がありますが、電子文書はバックアップを取ってデータセンターに保管しておけば、地球規模の大災害が起きない限りはなくなることはありません。

電子文書のデメリット

視認性

文章はディスプレイよりも、紙としての状態で見る方が読みやすい場合が多々あります。

紙の文書の場合、コピーされた資料で書き込みがきるのであれば、注意書きやメモを誰もが簡単に書き込めます。また、文書自体は端末機器や電源の有無にかかわらず、どこでも手軽に読むことができます。

このアナログ特有の手軽さ・便利さが文書の電子化を遅らせる原因かもしれません。

そのため、何が何でも電子化した文書しか認めないという姿勢ではなく、必要に応じてプリントアウトを利用するのが現実的な対処法となりますが、原本のデータベース登録とプリントアウトした文書を廃棄するタイミングと方法をルール化しておきましょう。

導入の手間とコスト

文書を電子化するためには、スキャニングの作業と電子化したファイルを格納するためのデータベースが必要となります。そのために要する時間とコストをあらかじめ計算し、業務効率アップで得られるプラス面と比較する必要があります。

文書電子化の手順

文書の電子化の手順は以下のようになります。

1.文書の分類

まず、文書を保存するものと廃棄するものに分けます。

  • 契約書など原本として保管が必要なもの
  • スキャン後は保管の必要がないもの
  • スキャンも必要なく廃棄するもの

企業の文書は保管期間が定められているものが多いため、廃棄の判断は慎重に行ってください。

参考

2.文書データ保管ルールの作成と周知

電子化した文書データはデータベースに蓄積します。その場合、保管ルールを定めてルールに沿ったデータベースを構築します。既存の文書保管アプリを使用する場合は、データ入力の条件に従ったルールを設定します。

ルールは、件名(タイトル)、作成者・作成部門、作成日時、内容、備考、閲覧制限の有無(ありの場合は閲覧許可の条件<例:役員のみ、管理職以上、全社員利用可……など>)

利用ルールが決まったら、全社員に利用マニュアルとして配布し説明を行います。

3.文書のデータ化

電子化対象の文書をスキャンしてPDFなどの電子ファイルにします。

スキャンは、専用のスキャナーや複合機のスキャン機能を利用して行います。量が多い場合は、法人向けのスキャニングサービスなど外注を含めて検討しましょう。

参考

4.データベースへの登録

電子化されたファイルは、ルールに基づいてデータベースに登録し保管します。通常の文書保管と同じようにファイリングしていくと、利用者の違和感は少ないかもしれません。

5.不要文書の廃棄

電子化して不要になった文書は廃棄します。1で発生した不要文書も同様に処理します。

ただし、廃棄は不法投棄や情報漏えいを避けるために、機密文書の廃棄処理に慣れた(廃棄証明を発行する)専門の業者に依頼してください。

参考

文書電子化のセキュリティについて

電子化されたファイルは、設定によって閲覧制限がかけられるようにします。

個人情報が含まれた文書や会社・製品・サービスなどのノウハウにつながる情報、経理情報や契約書は「厳秘情報」として扱います。詳細については会社で定める情報管理の規定に従って設定してください。

情報漏えいについては「ログ管理」を徹底することをお勧めします。社内で利用している全てのPCがどのような作業を行い、どこと通信しているのかを記録する仕組みです。会社にある全てのPCを監視するのは困難ですが、ログ管理システムを導入し不正な動きをするPCを発見すると、利用者と管理者双方に警告が発生しますので、警告の出たPCのみを追跡調査することで、管理の省力化を図りながら情報漏えいなどの不正利用を阻止することができます。

参考

名刺の電子化

文書とあわせて電子化しておきたいのが「名刺」です。名刺は多くの場合、担当者が自分で名刺ホルダーに入れて利用しています。これを顧客リストとして会社全体で共有することで、総務部門では年賀状やお中元・お歳暮の送付リストとして活用でき、経理部門では見積書や請求書の送付に利用することができます。新製品の営業先として社内調整のうえ、他部門が利用することもできます。

また、退職による名刺の紛失も避けることができます。このように、名刺は属人的に担当者が管理するのではなく、データ化して情報資産として活用することで多くのメリットが生まれます。

名刺をデータベース化して、スマホを名刺ホルダー代わりに活用してみてはいかがでしょうか。

参考

文書を電子化するソリューションはこちら

法人向け スキャニングサービス(紙文書のスキャン<電子化>)

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  • (注2)枚数、紙の状態、紙のサイズ、ファイル名付けにより価格は異なります。実際の価格についてはご相談ください。

e-文書法ソリューション

e-文書法によって電子化できる書類の保管方法や要件は、各法令によって定められています。大塚商会は、お客様の要望に合わせてe-文書法に準拠した管理・運用ソリューションをご提供します。

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著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。