役立つ! 総務マガジン

アフターコロナ時代の総務業務とは

コロナ禍以降、総務業務はどのように変化するのか

世界的にまん延した新型コロナウイルス感染症によって、企業を取り巻く環境が大きく変化しています。環境が変化すれば、そこで働く人々の意識も変わっていきます。このような状況下で総務業務はどのように適応していけばよいのでしょうか。

[2020年11月 2日公開]

生活環境の大きな変化と企業への影響

2020年初頭から、全世界に感染が広がった新型コロナウイルスによって、経済活動の減衰など世界大恐慌に匹敵する影響が出るといわれています。新型コロナウイルス感染症の罹患(りかん)という直接的な被害はもとより、政府の非常事態宣言による長期間の外出自粛などで社会環境は大きく変わりました。

企業は社会の中に存在しています。当然のことながら、社会環境が変化すれば企業も大きな影響を受けます。その変化に対応できる企業は存続し、対応できない場合は倒産の危機に直面します。
コロナ禍による企業への影響の一つに「働き方の変化」があります。それは外出自粛により急速に普及したテレワークに象徴されるものです。

テレワークはコロナ禍で突然始まったものではありません。2019年からいち早く、働き方を変え、業務効率の向上とライフスタイルの充実を目指す『働き方改革関連法』が施行されています。その象徴としてテレワークの導入が提唱されていましたが、実際にはなかなか浸透していませんでした。しかし、コロナ禍の影響から多くの企業が急きょテレワークという勤務スタイルを導入することになりました。そのためWeb会議用のPCやWebカメラが品薄になり、オンライン飲み会が流行するなどの社会現象も起きました。

ビジネスだけでなく、教育現場でも幼児から大学生に至るまでオンライン授業が浸透しています。いまや、幼児がタブレット端末を利用し、学習している光景も当たり前のものとなっています。「会社に通勤して仕事をする」「学校に行って勉強する」というこれまでのスタイルが、「自宅で勤務する」「自宅で授業を受ける」に変わりました。

これらの変化が、パンデミックが終息するまでの一時的なものなのか、それとも今後も変化し続けていくのかについてはさまざまな意見があるようです。しかし、コロナ禍で社会環境が変化したことによって多くの人が「生産性を向上させるためには、ITを有効活用して仕事のやり方を変えなければならない」ということに気付いたのは間違いないようです。

企業の変化と総務業務

コロナ禍が企業にもたらす大きな影響に、就業意識の変化があります。例えば、テレワークで業務効率を向上させるためには、テレワークに対応したマネジメントを行う必要があります。そのために、個々の仕事について目標を設定して、その達成度や効果を評価する必要があるのです。

つまり、この人はサボったとか、この人は一生懸命頑張ったというような勤務態度での評価ではなく、欧米のように結果を重視するジョブ型やタスク型の評価の割合が高くなります。IT社会においては瞬時に答えを出すことが求められます。仕事をオフィスでやろうが、自宅でやろうが結果を出せば関係ありません。このような流れは徐々に企業に浸透していくと予測されます。

では、企業の就業環境を整備する役割がある、総務業務はどのように変化していくのでしょうか。
まず、総務の基本業務である四つの役割が変わることはないでしょう。

総務の基本業務

  • 経営トップのサポート(情報提供、意見具申)
  • 全社的コミュニケーションの管理(経営者と社員をつなぐ橋渡し役、部門間の連絡・調整)
  • 他部門のサービススタッフ(繁忙部門へのサービス・支援など)
  • 全社的活動の推進・運営(株主総会、入社式、各種社内行事)

これらの基本業務を遂行することで企業風土を形成し、会社と社員を守る役割を果たします。社会環境が変化しても決して変わることはありません。

大きく変わるのは「手法」です。これまでは新卒者を一括で採用し、終身雇用するのが一般的な企業の雇用慣行でした。この場合、総務の基本的な役割は組織の年功序列を維持するための「統制管理」です。
これに対して、今後、仕事の処理能力を優先させる並列型組織のジョブ型・タスク型雇用が増えると、成果追求型の「マネジメント管理」が求められます。

「管理」と「マネジメント」という言葉は似ているようですが、「管理」は制限することがメインになります。一方、「マネジメント」は成果を出すために不要なものを極力制限することがメインになります。また、管理職は組織を維持するために統制管理を行う人を意味し、マネージャーは会社が定めた業務に対して結果を出す人を指します。

総務業務はどう変わるのか

総務には多岐にわたるさまざまな業務があります。そして、それらの業務の目的は「働きやすい環境の創出」であり、「業務効率向上とコスト削減の追求」です。管理統制型から成果を引き出すマネジメント型の総務業務に転換する場合、小回りの利くきめ細かな対応が必要になります。もともと総務業務はやらなければならない仕事が多いですが、さらにきめ細かな管理が必要となると膨大な労力がかかります。そのため、ITを活用して効率よく自動化・省力化していくことが前提になります。

会社全体を見渡す際も、どこを無人化・省力化できるかを検証し、人材が必要な業務に社員を集中させます。また、テレワークを推進する場合は社員とそれを支える家族もマネジメントの対象にしましょう。例えば、感染防止のため社員にマスクを支給する場合、同居家族も配布対象とします。
同様に、地域社会とのつながりも強化しましょう。災害時に社屋を避難所として提供する、避難訓練を合同開催するなど、お互いに助け合う関係をつくることは事業継続マネジメントにおいて重要なミッションです。

総務の主な業務とマネジメントの方向性

総務業務アフターコロナ時代のマネジメント概要
組織体制メンテナンス部署ごとから社員+家族中心のマネジメントへの転換
経営マネジメント
  • 経営意思の決定サポート
  • 新環境下での経営企画推進
オフィスマネジメントオフィスに加えて自宅やサテライト・シェアオフィスの運用管理
情報システム
  • ITを活用した省力化システムのマネジメント(AI導入など)
  • セキュリティ強化
不動産・施設マネジメント
  • 社屋、工場・倉庫の見直し
  • 在宅勤務環境の充実
係争管理
  • 海外法務管理機能の強化
  • SNS管理機能の充実
役員管理役員担当業務の情報マネジメント
対外折衝
  • ステークホルダーの関係強化
  • 地域活動の貢献(防災への協力・催事の参加)

アフターコロナ時代に向けて

今、世界的な景気低迷で存続の危機にある企業が多数存在します。倒産・休業・廃業に追い込まれるケースだけでなく、事業の縮小や転換を迫られている企業もあります。他方で、前述したとおり自宅でも仕事ができることが明らかになり、ITの活用が働くうえでの大きな力となることを実感した方も多いのではないでしょうか。
自社の強みにITを加えることが、危機を克服する最大のポイントになるに違いありません。

コロナ禍が終息しても、新たなウイルスの流行、地球温暖化の影響と考えられる大型台風や激しい降雨水害、いつ起こるか分からない地震など、企業活動を脅かす大規模災害のリスクはあります。またITが会社存続のポイントだと言いましたが、何らかの原因で長期的かつ広範囲の停電が発生しITを活用したシステムが使用できなくなることもあるかもしれません。
会社と社員を守るためには、可能な限りあらゆるリスクを想定し対処できるようにしましょう。

さらに、業務効率を向上させ企業収益を高めて運転資金を備蓄することも重要です。数カ月売り上げが途絶えたとしても社員の給与を賄える状態にしておくのが理想です。運転資金を確保することで、復旧・復興活動に専念することができます。

マネジメント型の総務でコロナ禍を乗り越え、社員が安心して働ける会社を実現しましょう。

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著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。