役立つ! 総務マガジン

老後の生活費はいくらかかるの? 老後の収支バランスを整えよう

老後の収支バランスを支える、キャリアプランと退職金・私的年金

前回ご紹介した「ねんきんネット」で、ご自身の年金額のシミュレーションはできましたか? もし、公的年金だけでは足りないと感じたら、60歳以降のキャリアプランと収支バランスを見直してみましょう。

[2019年 8月19日公開]

老後の生活費はどのくらいかかるの?

総務省の「家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)平均結果の概要」によると、高齢無職世帯の収入と支出のバランスは以下のようになります。

高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の場合

実収入は222,834円で、税金や健康保険料控除後の可処分所得は193,743円となる一方、消費支出は235,615円で、生活費の不足分は41,872円となっています。

データ出典元:家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)平均結果の概要|総務省統計局
(https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2018.pdf)

高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の場合

実収入は123,325円、可処分所得は110,933円となる一方、消費支出は149,603円で、生活費の不足分は38,670円となります。

データ出典元:家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)平均結果の概要|総務省統計局
(https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2018.pdf)

いつまで働く? ライフプランを支える健康と収入

老後の生活費の不足分を補うためには、貯金や退職金を取り崩す必要が出てきます。もし、できるだけ長く働いて収入を得ることができれば、年金の繰り下げを行って受給額を増やしたり、退職金をそのまま貯金に回したりすることができます。

老後の資金を増やす方法

老後の資金の一部として、企業年金や退職金などがあります。もしそれらがない場合や、もう少し資金を増やしたいという場合は、以下の制度を参考にしてみてください。

中小企業退職金共済(中退共)制度

昭和34年に設立された、中小企業のための国の退職金制度です。現在、自社に退職金制度がなく、退職金制度の導入を検討している場合は、この制度を利用するのもよいでしょう。従業員が退職したときは、毎月会社が積み立てた掛け金を元に、その従業員に中退共から退職金が直接支払われます。

自営業者、フリーランスでももらえる退職金

国の機関である、中小企業基盤整備機構が運営する小規模企業共済制度は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です。確定申告の際は、掛け金の全額を課税対象所得から控除できるため、節税効果もあります。

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」

iDeCoは、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。会社員の方はもちろん、自営業やフリーランス、専業主婦の方も加入することができます。自身で掛け金を拠出し運用方法を選ぶため、掛け金とその運用益との合計額を元に年金給付を受けることができます。ただし、運用方法によっては運用益が出ず、年金給付が目減りすることもありますので注意しましょう。

国民年金の付加保険料制度

自営業、フリーランスの方など、国民年金第一号被保険者のみが加入できる制度です。付加保険料の月額は400円ですので、気軽にスタートすることができます。

いかがでしたか? このほかにも選択肢は幾つもありますが、まずはご自身にできることから少しずつトライしてみてください。

著者紹介

岩野 麻子(いわの あさこ)

特定社会保険労務士・健康経営アドバイザー。社会保険労務士 岩野麻子事務所代表。青山学院大学法学部を卒業し、大手化粧品メーカーに勤務。2007年5月に東京都中央区にて開業し、現在はスタッフ数名と共に中堅・中小企業の労務管理や給与計算サポートなどを行っている。

座右の銘は「働く全ての人々にQOL(生活の質)の向上を」。最近では、健康経営の推進にも力を注いでいる。(2018年2月22日時点の情報です)

社会保険労務士 岩野麻子事務所 (https://www.iwano-sr.com)

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

「無料で受講できる」eラーニングサービスをご存じですか?

働き方改革のヒントや就業規則、ビジネスマナー、セキュリティなど厳選したレッスンを無料開講中です。