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テレワークならではのヘルスケアとは?

テレワーク社員のヘルスケアは「フィジカル」と「メンタル」の両面が必要

在宅勤務等のテレワークで働く人々にとって自宅は職場となります。健康管理や、上司・部下とのコミュニケーションなど、会社側がうまく声を掛けサポートすることで、テレワーク社員が格段に働きやすくなる場合があります。

[2020年 2月17日公開]

テレワークに関するルールを決めておく

そもそもテレワークは、業務の効率アップやワークライフバランスを実現しやすい一方、自分のペースで仕事ができるため、長時間労働になりやすい傾向にあるというデメリットも挙げられています。急を要する業務を除いて、時間外・休日・深夜労働を原則禁止としたり、時間外労働を行う場合は、あらかじめ上司の許可を得ることを義務付けたりするなど、労働者の長時間労働を防ぐルールを事前に設けておくことが必要です。

また、長時間労働が続いているテレワーク社員については、仕事の配分を見直したり、労働時間の記録を基に、医師の面接指導やストレスチェックを行ったりするなど、会社側が必要な措置を講じることも重要です。

テレワーク社員の健康を維持するためのポイント

そのほか、テレワーク社員のヘルスケアのポイントをご紹介します。

(1)積極的に体を動かす&リフレッシュする時間をつくる

通勤時間が減る分、立ったり歩いたり姿勢を維持したりといった日常動作の基盤となる筋肉が衰えやすくなりますので、積極的に体を動かす時間をつくりましょう。これらの体幹を維持する筋肉は、QOL(Quality Of Life:生活の質)に強い影響を及ぼすと言われています。家で仕事をするときも正しい姿勢でデスクに向かい、仕事の合間には首、肩、腰、手の甲や手首のストレッチをするなど、積極的に体を整えておくことが重要です。

加えて、「1日1回は散歩を兼ねて外出する」、「火曜日と木曜日はスポーツジムに通う」など、自分なりのルールを作るのも良いでしょう。運動不足解消だけでなく、気持ちの上でも良いリフレッシュになります。

(2)休憩をきちんと取る

仕事への集中力が高まってきて、ついつい休憩時間をおろそかにしてしまったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。厚生労働省の「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、パソコンなどを業務に使用する、いわゆるVDT作業では「一連続作業時間は、1時間を超えないようにすること」「連続作業の間には、10~15分の作業休止時間を設けること」と定めています。

なお、VDT作業とは、ディスプレイ、キーボード等により構成される VDT(Visual Display Terminals)機器を使用して、データの入力・検索・照合等、文章・画像等の 作成・編集・修正等、プログラミング、監視等を行う作業のことをいいます。現代社会の多くの仕事がこれに当てはまり、テレワーク社員についてもVDT作業の割合が高いと考えられますので、意識的に小まめな休憩を取るようにしましょう。

(3)コミュニケーションを大切にする

1人で仕事をしていると、落ち込むような出来事を話したり、うれしい気持ちを分かち合ったりできる相手が目の前にいないことが多くあります。そのため、職場にいる仲間とのコミュニケーションは、テレワーク社員の心身の健康にも重要な役割を果たします。

しかしながら、テレワーク社員へのアンケートの中には、「上司や同僚とのコミュニケーションが取りづらい」、「疎外感・孤独感がある」という回答が多くあるのが実情です。テレビ電話で週に1回は顔を見ながら話をする、チャットで気軽に相談に乗るなど、日ごろから良いコミュニケーションが取れるように意識しましょう。また、年に数回は、テレワーク社員も参加できるランチ会や忘年会などを企画するのも良いですね。

(4)テレワーク社員もきちんと人事評価する

テレワークのデメリットとして「人事評価が難しい」という意見も聞かれます。そのような場合、テレワーク社員を部下に持つ上司は、少なくとも1~2週間に1回は、テレワーク社員へ仕事ぶりのフィードバックを行うのはいかがでしょうか。フィードバックの内容は、改善すべき点と併せて、良かった点も伝えられるとポジティブな印象で受け止められやすくなります。自身がフィードバックした内容を記録しておけば、期末の人事評価も納得の得られやすいものになり、人事評価が格段に楽になるのではないでしょうか。

また、テレワーク社員自身も、上司から小まめなフィードバックを受けることにより、自分のやっている仕事が会社の役に立っているという実感と、社会とのつながりを意識できるため、やりがいになります。良いフィードバックが、テレワーク社員の育成につながるのです。

テレワーク社員のヘルスケアは、生産性の向上にもつながる

社員が健康で心身ともに仕事に集中できる状態であることは、生産性向上の大きな要因であると言えます。会社側から、お昼休みには休憩時刻であることを通知したり、午後3時になったら10分程度のストレッチの動画を配信したりするなども良いでしょう。

テレワーク社員の皆さんも、職場以外で仕事ができるというメリットを生かして、ぜひご自身の健康をキープしていってください。

著者紹介

岩野 麻子(いわの あさこ)

特定社会保険労務士・健康経営アドバイザー。社会保険労務士 岩野麻子事務所代表。青山学院大学法学部を卒業し、大手化粧品メーカーに勤務。2007年5月に東京都中央区にて開業し、現在はスタッフ数名と共に中堅・中小企業の労務管理や給与計算サポートなどを行っている。

座右の銘は「働く全ての人々にQOL(生活の質)の向上を」。最近では、健康経営の推進にも力を注いでいる。(2018年2月22日時点の情報です)

社会保険労務士 岩野麻子事務所 (https://www.iwano-sr.com)

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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