役立つ! 総務マガジン

新型コロナウイルス流行の教訓に学ぶ、攻めの投資としての健康経営とは

マスクがない、テレワークができない、隣の人が発熱している……

新型コロナウイルスの流行で、手に入らなくて困ったマスク……。BCP対策の一環として、会社にわずかながらストックしてあったマスクが役に立ったという会社もあるようです。またいつ起きるかもしれないこういった状況のために、今からできることはどんなことでしょうか。

[2020年 4月20日公開]

職住近接を推奨する

満員電車による長時間通勤で、会社に到着する頃にはもうヘトヘト、残業続きで家に帰る頃にはもうクタクタ……。感染リスクも高まるこのような状況では仕事の生産性も低下し、十分な休息時間を取ることもままなりません。もし会社が職場の近くに住むことを推奨し、月額2万円の通勤交通費の代わりに、同額の家賃補助を支給してくれるとしたらどうでしょうか。

既にマイホームを購入している場合は難しいですが、そうでない場合は職場の近くに引っ越すのも良いかもしれません。また会社としても、今まで通勤交通費として支給していたものを家賃補助、または住宅手当といった形で支給するのであれば、想定外の負担増とはならないのではないでしょうか。

職住近接 ~会社と従業員のメリット・デメリット~

 会社従業員
メリット
  • 通勤疲れが減る分、仕事に集中できるため、生産性が上がる(かもしれない)。
  • 繁忙期でも、WLB(ワークライフバランス)を保ってもらいやすい。
  • 災害時でも、出社・帰宅してもらいやすい。
  • 通勤時間が短い分、自由時間が増える。
  • 通勤疲れが減る。
  • 自転車、徒歩で通勤すれば運動不足解消にもなる。
  • (おおむね)都心暮らしを満喫できる。
デメリット
  • 住宅手当や家賃補助という経済的な支出を伴う(ただし、通勤交通費の支給はなくなる、または減る)。
  • 終電がない分、ダラダラ残業しないよう注意喚起が必要。
  • 仕事帰りに定期圏内での寄り道ができない。
  • 通勤時間が減る分、オンとオフの気持ちの切り替えがしづらい。
  • 通勤時間を読書や勉強の時間に充てることができない。

テレビ会議で、感染症予防と生産性向上を同時にかなえる

新型コロナウイルスの流行に伴い、一気に浸透したテレビ会議。その手軽さや満足感に驚かれた方も多いのではないでしょうか。電話やメールと違ってお互いに顔を見ながら話せる安心感と、実際に会って話すのと変わりない満足感。画面を共有するなど、お互いに同じ資料に目を通しながら話ができる機能などもあり、わざわざ会議に出掛ける必要がなくなります。

テレビ会議があれば、打ち合わせのための外出が減り、テレワーク社員とのコミュニケーションの円滑化もかない、業務効率アップを図ることができます。さらに、体調が良くない従業員には早めに在宅勤務の指示を出す、猛暑の時期に炎天下の中、打ち合わせに行くことを減らすといったこともできるかもしれません。

日ごろから感染症対策をしておく

会社に常備しておくと良い物の一例をご紹介します。

自動ハンドソープディスペンサー、ペーパータオル

感染症対策の基本である、せっけんでの手洗いも手軽にできます。また容器に触らなくてもよいため、社内での感染を防げます。

アルコール除菌スプレー、マスク

感染予防に役立ちます。平常時に予備をストックしておくと良いでしょう。

空気清浄機、加湿器

感染症対策だけでなく、花粉症対策にも効果的です。

また、この機会に、外から帰ってきたら手洗い・うがいをする、定期的に社内を換気する、体調があまり良くない場合は検温してから出社したり早めに休息を取ったりするなど、自己管理の徹底を習慣化しましょう。会社側は、無理を押して出社させることのリスクもしっかり考慮すべきです。

健康であることがより重要な時代へ

健康管理の一環として、日常的な運動や栄養バランスの良い食事も、日ごろから大切にしていきたいものです。これらは直接的に業務とは関係ないものの、心身ともに健康で日々充実していると感じながら暮らせるという、生活品質そのものの向上につながります。

人生100年時代といわれる今、健康に働けるということがますます重要になってくるでしょう。このようなご時世だからこそ、未来の自分への投資だと思って、より一層健康を気に掛けてみてはいかがでしょうか。

著者紹介

岩野 麻子(いわの あさこ)

特定社会保険労務士・健康経営アドバイザー。社会保険労務士 岩野麻子事務所代表。青山学院大学法学部を卒業し、大手化粧品メーカーに勤務。2007年5月に東京都中央区にて開業し、現在はスタッフ数名と共に中堅・中小企業の労務管理や給与計算サポートなどを行っている。

座右の銘は「働く全ての人々にQOL(生活の質)の向上を」。最近では、健康経営の推進にも力を注いでいる。(2018年2月22日時点の情報です)

社会保険労務士 岩野麻子事務所 (https://www.iwano-sr.com)

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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