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社用車の車両管理(2)

車両管理規定作成のポイント

車両管理は、安全運転管理の取り組みが最も重要です。社内の一定のルールと運用を厳格化することで、リスク軽減につながります。

[2018年 5月23日公開]

管理部門の明確化

日々の業務の中で社用車は欠かせないものですが、車両の利用にはさまざまなリスクがつきものです。そこで、会社に対するリスク軽減のためにも、社用車利用に関して社内の一定のルールと運用を厳格化し、車両管理規定として整備する必要があります。車両管理規定を作成し、きちんと運用すれば、規定そのものが会社を守る盾となってくれます。

自動車保険や車検、定期点検などは総務部門が一括して行うこととし、車両利用上の日常的な管理(入庫・出庫確認、カギの保管、洗車など)については、使用する各部署が行うようにします。

また、支店や営業所があり、各支店・営業所に安全運転管理者がいるという場合には、本社総務部に統括管理部門を設置し、責任管理者を選出します。使用部署ごとに車両管理者を配置するなど、使用実態に即した管理体制を築くことが重要です。

車両管理規定の作成・運用にあたって

車両管理規定は、以下の事項を含めて作成します。

1.安全運転管理者の選任

道路交通法では、乗車定員が11人以上の車両1台以上を使用する事業所、もしくは定員にかかわらず5台以上の車両を使用している場合、安全運転管理者を選任しなければならないと定められています。
支店や営業所ごとにこの要件に該当している場合は、支店・営業所単位で選任します。安全運転管理者を選任したら、15日以内に公安委員会に届け出る必要があります。

2.車両管理台帳の作成

社用車を管理するための「車両管理台帳」を作成します。車両管理台帳には、車名や車種、型式、登録番号、購入・リース先の情報、整備状況や車検、自動車保険に関して記載し、該当車両のデータをまとめ、管理します。

3.運転者の資格の厳格化

社内運転許可制度を採用し、運転を許可する条件を設けたら、所属長の許可を得て運転者台帳に記載します。所属長は、運転者が社用車を運転するのに適しているかどうか、適正や技能について判断します。

4.安全運転の確保

運転者は、交通法規を遵守し、常に安全運転を心掛けなくてはなりません。運転者の心得として、以下のことを最低限守ってもらうように啓発します。

  • 無免許運転の禁止
  • 飲酒運転の禁止
  • 過労運転の禁止
  • 最高速度違反運転の禁止
  • シートベルト着用
  • 走行中の携帯電話の使用禁止

5.社用車の整備点検および修理

車両の整備・点検は事故を未然に防ぐ重要な対策であり、常に安全運転ができるよう、定期的、また必要に応じて行わなければなりません。

6.自動車保険の加入

  • 自動車損害賠償責任保険への加入
  • 任意保険への加入

7.社用車の業務外使用

社用車を業務以外の目的に使用することは、原則として禁止します。ただし、やむを得ない事情で使用しなければならない場合には、事前に「会社車両許可申請書」を所属長に提出し、その許可を得るようにします。

8.私有車(マイカー)の業務使用

マイカーは、業務上での使用と業務外での使用との区別がつきにくいため、基本的には業務での使用は全面的に禁止とするのが望ましいといえます。

ただし、やむを得ない場合は、一定の許可基準(「運転経験歴が長く、過去に事故・違反歴がない」「通勤手段の交通機関がない、もしくは著しく不便である」など)を社内のルールとして設け、業務使用の申請書を提出してもらったうえで、使用を許可します。

マイカーでの通勤途中で起こした事故であっても、会社に損害賠償責任が及ぶという場合もありえますので、マイカーでの通勤や業務使用については、必要最低限の許可とするのが理想です。

9.事故の際の対応

交通事故が企業に与える経済的損失や社会的ダメージは計り知れません。事故が起きてしまった際の対応についても、事前に規定を定めておく必要があります。事故の報告、事故処理に関してや、責任の所在などについて定めておきます。

参考書式

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著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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