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採用現場の最前線

採用面接の基本は本音を語り本音を聞くこと

採用面接は短時間で受験者の本質を見抜くことが求められます。近年の面接現場ではどんなことが起こっていて、何が必要とされるのか、採用担当者に聞いてみました。

[2018年 9月12日公開]

採用面接の実際

自社に適した人材を採用するためにはどのように面接を行えばよいのでしょうか。
面接官の経験則や勘に頼るのではなく、企業として面接に臨む指針を持ち、面接官がそれを共有・理解することが効果的な面接方法となるようです。
この点について、実際に毎年数多くの面接を行っている企業の採用ご担当者にインタビューを行って、面接の実際から効果的な面接の仕方を探ってみました。

採用面接ご担当者に面接の疑問を直接聞いてみました

インタビューにお答えいただいたのは、東京都内に本社を構える約3,000名の企業で人材育成部門の採用担当をされているKさん(以下Kさん)と人材育成担当のTさん(以下Tさん)のお二人です。お二人とも実際に人事・採用業務をされているため、匿名を条件にお話をお伺いしました。

【 採用時の面接概要 】
この会社では、毎年約100名の新入社員を採用しています。

一次面接
グループディスカッション
二次面接~四次面接
個人面接(面接官:管理職・ゼネラルマネージャー・人事など)

面接は4段階のステップで行っています。

インタビュアー

面接を担当される方はどのように選定していますか。

Kさん

面接官は社命による任命をしています。その選定基準は幾つかあるのですが、例えば、「学生と対面してしっかりとしたコミュニケーションが取れる」「しっかりと弊社の情報を伝えることができる」ということなどで選んでいます。また、初めて面接を担当される場合は「講習会」に参加していただき、採用についての情報を周知します。例えば、面接のあり方や進め方など、会社としての採用状況を理解していただいています。

インタビュアー

採用の決め手になるのはどんなことですか。

Kさん

「良い人材」というのはイコール弊社とマッチングしている学生です。弊社の場合、このマッチングというのは「コミュニケーション能力が高い」「目標達成意識の強い学生」ということですので、主観的な判断になることはほとんどないと思います。

本音を聞き出すには本音を語る

インタビュアー

面接で受験者の本音を聞き出すのは難しいと感じませんか。

Kさん

弊社の面接は30分ほど行いますが、その中で面接官ができるだけ学生目線に立つことで学生の本質が見えてくる場合があります。一般的な面接で聞くような「長所」や「志望理由」といった表面的な質問だけを繰り返していると学生の本質が見えてこないと思います。できるだけ学生目線で話をすることによって、ある程度「本音」を聞き出せていると思っています。

Tさん

例えば「やりがいもあるけど、正直不安だよね、自分(面接官)も入社したときは不安だったけど…」と学生目線での質問をすると、「自分(学生)も正直やったことがないので不安です」と本音を語ってくれることがあります。ではお互いにそのギャップをどうやって埋めていこうかという話を面接の中ですることもありますね。

リクルーターの役割

インタビュアー

リクルーター制度のように、若手社員が学生と食事をしながら密なコミュニケーションを図り「本質を見極める」採用の仕方もありますが、そのあたりはいかがでしょうか。

Kさん

弊社でもリクルーター制を設けています。選考途中でリクルーターが学生と連絡を取り、学生と接触する機会を設けています。

インタビュアー

リクルーターは本音を聞き出すと同時に入社を勧誘するという役割もありますが。

Kさん

弊社では情報を正しく伝えることが主な役割となっています。ミスマッチのない採用をしたいので、弊社の良いところだけを伝えるのではなく、仕事の説明、職種の説明、実際の業務の話をするのがメインとなっています。そういう意味であまり「囲い込む」といった形ではなくなっています。

働き方改革と面接の傾向

インタビュアー

受験者は、今話題の「働き方改革」について関心を持っていますか。

Kさん

昨今の面接では「働き方改革」に関連した質問や話をすることがとても増えています。
弊社でも働き方改革のソリューションやサービスを提供していますので、そういうものを受験者が見て、それに共感して話が進んでいるようです。

インタビュアー

入社後自分のプライベートも大切にしたいとか、残業はしなくても大丈夫ですかという質問を受けることはありませんか。

Kさん

普段の残業についての質問はほぼありませんが、土日はしっかりと自分の活動をしたいという方はいらっしゃいます。平日は集中して働いて、オンオフはきちんと切り替えたいという話をされる学生さんは多くいます。

Tさん

働き方改革でも、単純に自分のプライベートな時間を増やしたいというよりも、効率よく仕事をする仕組みを会社が用意して、仕事の生産性を上げるのが目的ですので、仕事の効率を高めて生産性が上がった結果として(残業せずに)早く帰る。その代わり勤務時間中は密度の高い活動を行い、やりがいは今までと変わらなく得られる。というように「働きやすさ」と「やりがい」は少し違うと思っています。

ダラダラ仕事をするというのは時代と合いませんので、このやりがいを弊社としては大切にしています。毎日早く帰れて楽な会社ですよというよりも、しっかりと働き方改革にも取り組み、かつ実力もアップして成長し、バリバリ働くというスタイルが、弊社を志望してくる方の全体的な傾向です。弊社もその層を狙っていきたいと思っています。

入社のキッカケをつくる採用担当はやりがいのある仕事

インタビュアー

最後になりますが、採用担当という仕事はやりがいのある仕事ですか。

Kさん

はい。やりがいのある仕事だと思っています。
入社した人が楽しく生き生きしている姿を見たり、入社して良かったという声を聞いたりすると、弊社について何も知らなかった方が選考を受け、入社し、働きがいのある会社に入れて良かったと思ってくれたんだ、そのキッカケとなる仕事ができたんだと感じ、やりがいを感じますね。

インタビューまとめ「面接はお互いに本音を語り合う場にしよう」

面接を担当される方の工夫や熱意が伝わってくるインタビューでした。
採用面接の実務でポイントとなることは、何といっても自身の会社のことを正確に伝えることです。これがブレてくると、採用の基準も有名無実化し、面接官の主観による判断で採用が決まってしまいます。まず、面接担当者が自社をよく知り、正確に伝えることができることが何より重要です。つまり面接は、自社最大のブランディングの場の一つだといえるでしょう。

残念ながら縁がなく採用には至らなかった方々が、将来の自社の顧客になるかもしれないのです。うそをつかず、良いことだけで飾らず、課題もきちんと伝えることが肝要です。自らが本音を語らないまま、相手にだけ本音を語らせようとしても無理なのです。

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オンライン化(Web面接)でスピード感のある採用を実現

Web面接は採用までにかかる時間短縮やコスト削減に効果を発揮し、少人数の面接官でスピード感のある採用を行うことができます。
V-CUBEミーティングを利用したWeb面接(ビデオ面接)では、録画しておくことで、後日見直したり、ほかの面接担当者と共有したりして二次面接以降の選考もスムーズに行えます。

著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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