役立つ! 総務マガジン

環境対策で企業価値の向上を目指す

環境対策は、安心・安全な作業環境の構築+コスト削減効果をもたらします

温暖化による環境の変化や異常気象を一番体感するのは「夏」かもしれません。環境を良い状態で保つためには企業の積極的な環境対策とその実行が不可欠です。

[2019年 6月12日公開]

企業が行う環境対策とは

暑い夏になると気になるのは、エアコンなど空調をはじめとするオフィス環境。

余談ですが、このエアコンの正しい意味をご存じですか。エアコン=エアーコンディショナーの略です。日本語に訳すと、今では空気調節や空気調整とされることも多いのですが、本来の意味は「空気調和」です。

この空気調和は、単に温度の調節だけでなく、湿度や清浄度(PM2.5などの浮遊粉じん・臭気・有害ガスの除去)を調整します。業務用の空調設備は、人が集まる空間での使用を前提としているため、人間から排出される二酸化炭素や水蒸気の濃度を下げるために、新鮮な外気を取り入れ適切に混合し調節します。この外気の取り込みと排出が「空気調和」の大きな要素となります。家庭用のエアコンは、外気の取り込み/排出機能がないため、正確には「エアコン(空調機)」ではなく「冷暖房機」となるそうです。

企業が行う環境対策も、企業活動が自然環境と調和するための活動となります。つまり、社内の取り組みだけではなく、社外と連携した広範囲な取り組みが求められるのです。1960年代の高度経済成長期といわれた時代、企業活動が盛んになる代償として、河川や大気の汚染という「公害」とそれによる健康被害が発生し、生活環境を保全することの大切さを知りました。それを乗り越えて住みよい環境に改善してきましたが、温暖化が原因とされる異常気象やプラスチックごみの海洋汚染など、人類の活動に起因する環境汚染や破壊は姿を少しずつ変えながらまだまだ続いています。

企業活動において、環境保全を第一とすることは、従業員が健康に働けるだけでなく、地域社会をはじめ関連する社会全体の環境向上につながります。そのため、CSR活動として環境対策を行っている企業が多く見られます。

環境省が行っている「環境にやさしい企業行動調査 平成28年度の調査結果(平成30年3月発表)」によると、企業が環境に配慮した活動の取り組みと位置付けは「社会的責任」が74.4ポイントとなっています。いまや環境保全の重要性は広く社会認知されていますので、企業が社会的責任として環境対策に取り組み、結果を出すことは企業の信頼感や期待感の醸成につながるのです。

  • * 出典:環境省、環境にやさしい企業行動調査結果 概要版(平成28年度における取組に関する調査結果)、p1を元に作成。

きょうから始める「環境対策」

環境対策の第一歩は、経営者の環境に対する取り組みの意思を明確にすることです。「なぜ環境対策を行うのか=自社の取り組み目標」を明言し、経営方針として盛り込みます。

次に実行するための準備をします。まず実行するための担当者/担当部署を選任します。そして基本計画を策定し、社内調査を行います。環境に対しての教育を通して従業員の啓発・啓蒙(けいもう)を行います。

例:「退出するときは照明を消す」ことが、環境にどう関連するのか?
以下のように分かりやすい単純な事例で説明します。

  1. 消さないと電気代がもったいない → 火力発電所から発生するCO2削減
  2. 消さないと電球の寿命が短くなる → 廃棄物の削減(リデュース)

環境に対しての理解ができたところで、社内の環境に関する調査を行います。直接・間接的に環境に影響することを洗い出し、影響の大きいもの、すぐに改善できるものなどに整理して環境対策にかかる予算と効果を検証します。その結果、取り組みの優先順位を決めて具体的な環境改善計画を立案できるようになるのです。

この計画ができたら、社内外に広報し理解と協力を依頼しましょう。

取り組みを行ったら報告書を作成します。CSRを目的として活動した場合はCSR報告書としてまとめ、関係するステークホルダーに報告します。企業を取り巻く環境も常に変化しているので、画一的な計画を繰り返すのではなく、変化を敏感に感じ取りながら計画に柔軟性を持たせて運用することも大切です。

環境対策の第一歩=3Rの実践

環境対策でよくいわれる言葉が「3R」です。

Reduce(リデュース)
廃棄物やごみを削減する
Reuse(リユース)
大事に扱い再利用する
Recycle(リサイクル)
再資源化して新たな素材として利用

例を挙げて説明すると……
リデュース(例)は、包装を必要最低限もしくはなくすことでごみを出さないことです。
リユース(例)は、ビール瓶や一升瓶などに代表されるように、空いた容器を姿を変えずに再利用することです。
リサイクル(例)は、紙を溶かしてトイレットペーパーの材料として利用するなど、その姿を変化させながら、資源として再活用することです。

これらは、普段の業務や生活で環境意識を持って見直すことで環境対策につながることがあります。食堂で割り箸を使うのをやめて「マイ箸」を使うなど、すぐに始められることが意外と多くあります。

環境マネジメントシステム=ISO14001

企業の環境対策を規格化したのが「ISO14001」です。ISO14001は、環境マネジメントシステムの仕様(スペック)を定めた規格であり、ISO規格に沿った環境マネジメントシステムを構築する際に守らなければいけない事項が盛り込まれています。ISO14001の特徴は、経営リーダーの責任ある関与を求め、トップダウン型の管理を想定していることです。

ISO14001 概要

  1. 環境方針
  2. 計画
    環境側面
    法的およびその他の要求事項
    目的および目標
    環境マネジメントプログラム
  3. 実施および運用
    体制および責任
    訓練、自覚および能力
    コミュニケーション
    環境マネジメントシステム文書
    文書管理
    運用管理
    緊急事態への想定・準備・対応方法
  4. 点検および是正処置
    監視および現状確認
    不整合ならびに是正および予防措置
    記録
    環境マネジメントシステム監査
  5. 経営層による見直し
  6. 継続的改善

この規格に沿って環境マネジメントシステムを構築することで、効果的な環境対策の仕組みを作ることが可能となります。ただし、この規格は管理手法を定めているものなので、企業の実情に合わせて工夫して作成していくことが必要となります。

企業の存在意義と環境対策

企業やそこで働く人々は地球の自然環境の中で存在しています。その環境を保全することは企業活動を継続することと同じくらい重要なのです。環境視点で業務を見直すことで、無駄を発生させない効率化を図りつつ、経営もスリム化していきます。また環境対策を適切に施すことは、快適な環境を創出し、効率化により競争力の向上、コスト削減が可能となります。何より企業責任を果たすことで企業に対しての信頼感や期待感が高まり企業価値の向上につながるのです。

環境対策として活用できるサービスのご紹介

溶解処理サービス「メルティBOX 2」

溶解処理サービス「メルティBOX 2」とは、日々発生する機密書類や大量の文書を段ボールで回収し、開梱せずにそのまま溶解処理し、リサイクルに活用するサービスです。
メルティBOX 2ならバインダーに綴(と)じられていた書類もそのまま箱に入れるだけで処分可能。溶解処理が完了したら、機密処理抹消の証明書を発行します。

データ消去&買取サービス

データ消去および買い取りも行う法人向けサービスです。台数制限なしに1台から引き取り可能。国内最大級の設備を誇るデータ消去施設で集約して作業し、詳細な報告書を発行しています。
買取機器は、データ消去作業後、パソコンに貼ったお客様を特定できる資産管理ラベルなどは全てはく離・除去したうえで、リユース・リサイクルなどの処分をします。

著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。