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キャッシュレス時代の精算業務

キャッシュレス時代における交通費や立て替え費用などの精算方法について

2019年の消費増税を境に、支払いの際に現金を使用しないキャッシュレス化が急速に進んでいます。このような変化に伴い複雑化している経費精算ですが、今はどのような精算方法が採用されているのでしょうか。

[2020年 2月12日公開]

精算業務の現状は?

企業で行う経費精算の一般的な流れは、以下のようになります。

経費の立て替えは社員の生活を圧迫する可能性があるため、立て替え期間(精算期限)や立て替え金額の上限を設けている企業が多く見受けられます。そのため、現金の精算も申請後の確認や申請者に渡す現金の用意も、できるだけ正確かつスピーディーに行うことが求められます。

東京や大阪などの首都圏では、2007年ごろから交通系の電子マネーが実用化されました。ICカード割引が適用されるため、企業においても現金で切符を購入するより交通系カードの利用が推奨され、営業活動で利用する交通費の精算は電子マネーの利用を前提とする企業が大多数を占めるようになりました。

また、業務に必要な文具や小物、飲食物などを購入する費用を立て替える場合も、カード払いなどキャッシュレスで支払うケースが多くなっています。
特に2019年の消費税の増税とあわせて導入された「軽減税率の適用」や「スマホ決済・電子マネーの利用促進」で、現金からキャッシュレスへの流れがさらに加速しています。

このようなキャッシュレス化はさまざまなメリットを享受できるとともに、現金価格とキャッシュレス価格という二重の価格設定やポイント付与による割引などによって、精算金額の確認で煩雑な作業が発生するようになっています。

キャッシュレス精算のメリットとデメリット

キャッシュレス化は決済処理をスピーディーに行うことができ、現金を社内に準備する必要もなくなるなど、大きなメリットを享受することができます。

キャッシュレスの種類は大別すると、以下の3タイプに分かれます。

1.前払い方式:プリペイドカード
事前に現金をチャージして利用するもの。交通系ICカードなどが代表的です。
2.リアルタイム決済:リアルタイムペイカード
預金と連動して即時引き落とし可能なカードです。
3.後払い方式:ポストペイカード
クレジットカードに代表されるような、購入後に決済される仕組みです。

またキャッシュレス決済はカードだけでなく、ほかにもスマホと連動してバーコードやQRコードを読み取る方式など、現在では形態も多種多様となっています。

キャッシュレス化のメリット

  • 現金に比べて安く購入できることが多い(ポイント還元など含む)
  • 現金を持ち歩かなくて済む
  • 金銭の流れを管理しやすい
  • 出金業務(社内現金の管理)が軽減される
  • 金額の間違いが少ない

キャッシュレス化のデメリット

  • 個人によって利用しているカードや電子マネーなどが異なる
  • ポイントが個人に還元されることが多い
  • スマホ決済の場合、電源やネット環境によって決済エラーが生じることがある
  • 社内の会計システムと連動していない企業が多い

キャッシュレス精算業務の方向性

普段の生活の中で現金を用いないことが定着してくると、経費の精算もキャッシュレスが前提となっていきます。

業務におけるキャッシュレス化のメリットをまとめると、以下のようになります。

精算業務の軽減
キャッシュレス精算システムと連携できると、使用者である社員は利用した金額を自動的に申請処理できるので、経費精算に掛かる手間が大幅に軽減されます。
経理業務の軽減
同様に精算処理を行う経理担当者も、金銭が自動的に処理され金額の記帳ミスもなくなるため、精算処理の手間が軽減されます。

理想は、キャッシュレス化の推進で手間を掛けずに正確な精算をスピーディーに行えるようになることです。

キャッシュレス精算の課題

このように、法人にとっても大きなメリットがあるキャッシュレス精算ですが、そのメリットを安全に享受するためには幾つかの課題を解決しなければなりません。

精算ルールの根本的な見直し

キャッシュレス精算のメリットを追求するためには、管理方法を見直す必要があります。
一番注意しなければならないのは、安易に経費を使いすぎることです。カード利用と同じく、現金がなくても簡単に買い物ができるため、ついつい不必要なものまで買ってしまうリスクが生じます。
また、決済が瞬時に終わるため、管理が間に合わないケースも多々出てきます。すると「経費の不正利用」や「購入したが経費として認められない」などのトラブルの火種になる可能性も出てきます。このようなことがないように、立て替え払いのルールを確立して周知・教育していくことが大切です。

キャッシュレスシステムの統一

会社の業務で利用する場合、個人のキャッシュレスシステムではなく「法人カード」を利用するのが、支払時の個人の負担が少ない方法です。キャッシュレス化の進展によって次々と新しいサービスが生まれていますが、どのサービスが自社の業務形態にマッチするのかを検討して、会計システムに連動したキャッシュレスシステムの導入を目指しましょう。また、営業などで外回りの多い担当者には、企業側でチャージできる交通系ICカードを持たせることも効果的です。

キャッシュレス精算を推進する法改正の動き

2020年2月現在、キャッシュレス時代に向けたさまざまな法改正が検討されています。
例えば、電子帳簿保存法の改正で、経費精算の際、明細データがあれば領収書を不要とすることも検討されています。これが実現すると、従業員も、経理担当者も経費精算の負担が大幅に軽減されるのではないでしょうか。今後の法改正の動向に注目しましょう。

参考

キャッシュレス精算も楽々管理

楽楽精算

「楽楽精算」はクラウド型経費精算システムです。交通費、出張旅費、交際費など、あらゆる経費の処理を一元管理できます。経理部門の手入力を減らし、手間やミスを削減できるほか、交通系ICカードとの連携やスマートフォン対応など、申請者や承認者にも便利な機能を多数そろえています。「楽楽精算」の活用により、会社全体の経費精算業務が劇的に効率化します。

著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。