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初めての総務【第3回】経費削減と業務効率向上

総務の基本シリーズ第3回は、総務業務の核心となる課題です

総務業務における最大の課題は、経費削減と業務効率向上です。総務は、売り上げには直接関与することのない部署ですが、企業の永久課題ともいえるこの2点を達成することで大きな収益アップに貢献することができるのです。

[2020年 6月24日公開]

経費削減と業務効率向上は永遠のテーマ

企業活動を行うためには経費の出費が伴います。経費の内訳は、オフィスで働くためにかかる冷暖房、照明、PC、光熱費や通信費、それから取引先に営業で訪問する際の交通費などさまざまです。販売する商品や製品にかかる費用は製造原価として処理されますが、それ以外は雑費として計上される場合がほとんどです。一つ一つの金額は高くはありませんが、毎日多方面で発生するので積もり積もれば大きな金額となります。大手流通企業では、全国にある店舗の照明費を合計すると年間数千万円になるそうです。総務部門の大きな業務は、この経費を削減することです。

前回、総務の心得で紹介した総務業務の4本柱に「全社的コミュニケーションの管理」という項目がありました。経費削減や業務効率向上は当然、各部署でも実施・管理されますが、全社的な視点で節約や効率アップを推進し、ルールを定めて周知と確認を行うのが総務部門なのです。特に経費削減については、ムダな出費がないか常に目を光らせて監視する必要があるので、時には「総務=社内の警察」とやゆされることもあります。

同じように、業務効率向上も全社的な視点で行うことが重要です。各部門でも業務効率を向上させるべく必要な策を講じていますが、それらの施策は部門ごとの業務に特化したものです。各施策を全体でつなげると、部分的に向上していても、ほかの部分の改善がされていないといったケースも多々あります。

例えば、工場の生産効率がアップして短期間に製品を大量に生産できるようになっても、倉庫や配送のキャパシティーを超えてしまって対応できなければ意味がありません。

近年、IT機器の活用が業務効率向上に大きな効果を発揮しています。その際、PC環境やネットワーク構築については情報システム部門が担当します。一方で、運用ルールやIT機器を活用した業務効率向上の意義を全社員に周知していくのは、総務部門の役割です。特に、情報セキュリティでは個人情報の管理や情報漏えいについて情報システム部門と連携してリスクを排除し、違反した社員の処分については総務・人事で処理します。リスクを未然に防いで信用の失墜を防ぐことも、経費削減の極めて重要な要素なのです。

総務が行う経費削減とは

前述したように、総務部門が管理しなければならない経費は多岐にわたります。文房具や什器(じゅうき)などのこまごましたものをはじめ、通信費、光熱費、交通費、接待交際費など製造原価以外のほとんどの経費が総務の管理対象となります。かつては負担の大きい冷房費を削減するために、各部署やフロアを定期的に巡回し設定温度を下げ過ぎないようにチェックすることもありました。最近は、使用電力を総合的に管理するシステム(BEMSなど)を利用し、自動的に調整しているオフィスも増えてきているようです。

経費削減ポイント1:費用対効果を念頭に置く

費用削減を過度に行うと社員がストレスを感じたり、「窮屈」などの不満が増えたりする場合があります。例えば、節電のためにオフィス照明を暗くし過ぎると、視力の低下などの健康被害を誘発する可能性も出てきます。またPCを安く購入するためにスペックの低い機種を導入した結果、処理速度が遅くて待ち時間が発生する、画像処理ができないなど、業務に支障が出ることもあります。経費削減のポイントは、常に目的と効果を念頭に置いてバランスを取ることです。

経費削減は多少なりとも社員に我慢を強いることになります。そこで、例えば光熱費の削減であれば、環境にやさしいエコ対策にもなるとして協力を仰いでみてはいかがでしょうか。また「残業を規制するために時間外の室内照明をオフにします!」など、事前にきちんと説明し協力を要請するようにしましょう。このように社員の理解を得ることで、ストレスの少ない経費削減につながります。

経費削減ポイント2:まとめる・統合する

家庭で通信費・電気代・ガス料金を1社にまとめて安くするサービスを利用されている方も多いかと思います。企業の場合、導入の時期が異なり部門ごとに仕入れ先や仕様が違う場合が多々あります。これらをまとめるだけで経費が軽減できて管理も楽になり、業務効率も改善します。ところが、まとめたり、統合したりするのには大きな労力と費用がかかるため、そのままにされていることも多いようです。

部分的な設備更新の予算は取れても、会社全体のまとまった予算は捻出できない。これについては、目先のことだけを見るのではなく数年単位で考える必要があります。例えば仕入れ先や仕様をまとめることで年間100万円削減できれば、3年で300万円を設備更新の予算に充てることができます。さらに、まとめることで利便性・快適性も加わります。このように中長期的な視点で費用対効果を検討してみてはいかがでしょうか。

総務が行う業務効率向上とは

総務が行う業務効率向上は、働き方改革に代表されるような個々の多様な働き方を推進して、会社全体の生産効率をアップさせることです。そして総務が取り組むべきは、社内の伝票処理をオンライン化しどこからでも瞬時に決済処理できる運用にするなど、業務上ネックとなっている課題を解決して、働きやすい環境を構築することです。

例えば、交通費の精算処理に1日10分かかっているとすると、週50分、月200分、年2,400分(40時間)も費やしていることになります。これを交通系ICカードと連携させ処理時間を1/4に縮減すると、年間30時間も節約できます。精算処理の時間が短くなれば社員からも喜ばれることになります。

これからは、オフィスに加えてテレワークでの業務が増えていきます。総務の視点で、新しい勤務形態に対応した業務効率向上を検討してみることをおすすめします。

経費削減+業務効率向上=ムダの削除

総務のメイン業務である経費削減は業務効率向上に連動します。「ムダ」な費用や業務処理をなくすことが総務担当者の使命なのです。
活動を継続していくとムダは必ず発生するものです。特に新しい体制や環境に移行した際に多く発生します。不慣れから発生するムダを回避するのは難しいですが、「しょうがない」をできるだけなくし発生したムダをそのまま放置しないようにしましょう。社員が効率よく快適に働けるオフィス環境を実現してください。

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著者紹介

マネジメントリーダーWEB編集部

企業を活性化する総合マネジメント情報サイト「マネジメントリーダーWEB(http://www.mng-ldr.com/)」を企画・運用。

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。